【原文カタカナ訳】 【語義考察】 【漢字読み下し】
タマカエシハタレウツアヤ たまかえしはたれうつあや 霊還しハタレ打つ文
ヲヲンカミ アメカシタテル ををんかみ あめかしたてる 大御神 天が下照る クシヒルニ タミモユタカニ くしひるに たみもゆたかに 貴霊に 民も豊かに フソミヨロ フチミモヤソノ ふそみよろ ふちみもやその 二十三万 二千三百八十の (3鈴) (873枝) フタトシオ ヘテモヤスラヤ ふたとしお へてもやすらや 二年を 経ても安らや ミカタチモ ナオワカヤキテ みかたちも なおわかやきて 御形も なお若やぎて ヲワシマス をわします 御座します
コトシフソヨノ ことしふそよの 今年二十四の サクススオ フソヰノススニ さくすすお ふそゐのすすに 幸鈴を 二十五の鈴に アマテルがヒタカミからヤスクニ宮に戻り 即位した21鈴126枝58穂に、3鈴873枝2穂を 加えると、ぴったり24鈴999枝60穂となる。
ウヱカエテ フシニアタレハ うゑかえて ふしにあたれは 植え替えて 節に当れば (陽陰の節)
ネノクニト サホコノクニノ ねのくにと さほこのくにの 根の国と サホコの国の マスヒトカ ウチノシラヒト ますひとか うちのしらひと マスヒトが 内のシラヒト (クラキネとカンサヒの) コクミラカ ヲヤモオカシテ こくみらか をやもおかして コクミらが 親も犯して (サシミメ) コモオカス こもおかす 子も犯す (クラコ)
トカアヤマチモ とかあやまちも 咎・過ちも <その> フタメトノ カシコトコロノ ふためとの かしこところの 二侍殿 賢所の (モチコ・ハヤコ) (大内宮北の局) ヒキツリニ ユルセハカカヱ ひきつりに ゆるせはかかゑ 引き吊りに 許せば抱え <アメオシヒが> クニオタス マイナイツカミ くにおたす まいないつかみ 国を治す 賂掴み マメナラス まめならす 忠 成らず
ツヒニオロチニ つひにおろちに つひに愚霊に ナメラレテ ノリノクツルル なめられて のりのくつるる 舐められて 法の崩るる 干渉を受けて フシフシニ ハタレノモノノ ふしふしに はたれのものの 節々に ハタレのモノの ウクメキテ サハイノコヱノ うくめきて さはいのこゑの 蠢めきて 障いの声の オソロシク おそろしく 恐ろしく
ココサワヤマノ ここさわやまの ココ 沢山の (ケンケン) ハヤキキス ヒナクルツケノ はやききす ひなくるつけの 早雉子 杼投ぐる告げの タカマニハ カミハカリシテ たかまには かみはかりして タカマには 守議りして
ススミテル タケミカツチカ すすみてる たけみかつちか 進み出る タケミカツチが ソムタケノ ヨロニスクルル そむたけの よろにすくるる 十六丈の 万に優るる 16尺の丈 チカラニモ シラヌハタレノ ちからにも しらぬはたれの 力にも 知らぬハタレの <拘らず> イフカサオ ウツヤヒタリノ いふかさお うつやひたりの 訝さを 訴つや ひたりの 熟老の カナサキモ コタヱオシラテ かなさきも こたゑおしらて カナサキも 応えを知らで 対応 ウカカヱハ アマテラシマス うかかゑは あまてらします 伺えば 和照らします ミコトノリ みことのり 御言宣
ヤヤシルマコト ややしるまこと 「やや知る真 ハタレトハ アメニモオラス はたれとは あめにもおらす ハタレとは 天にも居らず (天上界) カミナラス ヒトノネチケノ かみならす ひとのねちけの 神ならず 人のねぢけの 人の拗けた感情が トキスクレ コリヱテムツノ ときすくれ こりゑてむつの 研ぎ過ぐれ 凝り合て六つの 進化して霊体となり 凝集して ハタレナル はたれなる ハタレ生る
ニシキオロチノ にしきおろちの 錦蛇の シムミチヤ ハルナハハミチ しむみちや はるなははみち シムミチや ハルナハハミチ ヰソラミチ ミタルキクミチ ゐそらみち みたるきくみち ヰソラミチ 三人るキクミチ ヰツナミチ ナルカミモトム ゐつなみち なるかみもとむ ヰツナミチ 鳴神もとむ 鳴神が付き纏う アヱノミチ あゑのみち アヱノミチ
ミナソノシムオ みなそのしむお 皆そのシムを 憑かれた者は皆その霊を ヌキトリテ ワサニモヱツク ぬきとりて わさにもゑつく 抜き取りて 業に燃え着く オコリヒノ ヒヒニミタヒノ おこりひの ひひにみたひの 瘧火の 日々に三度の 発熱による ナヤミアリ なやみあり 悩みあり
イカテオソレン いかておそれん 如何で恐れん どうして恐れようか カンチカラ ハライノソカハ かんちから はらいのそかは 神力 祓い除かば (ハタレの霊力) オノツカラ ハハモイソラモ おのつから ははもいそらも 自ずから ハハもイソラも ヨリカヱシ イルヤモウケス よりかゑし いるやもうけす 揺り返し 射る矢も受けず 元に戻り カミノヤハ カナラスアタル かみのやは かならすあたる 上の矢は 必ず当る (御上・官) ハタレミノ ワサヤアラハス はたれみの わさやあらはす ハタレ霊の 業や露す」
フツヌシカ テタテオトエハ ふつぬしか てたておとえは フツヌシが 手立てを問えば カナサキノ ヲキナコタヱテ かなさきの をきなこたゑて カナサキの 翁 答えて ワレモナシ ヰツクシオモテ われもなし ゐつくしおもて 「我も無し 慈しを以て 和すを以て カンカタチ ナカコスナオニ かんかたち なかこすなおに 神形 中子素直に 神の現れとなし 心の曲りなくば カンチカラ ヨクモノシルハ かんちから よくものしるは 神力 良くもの知るば 神の力を発す 深く物事を慮れば カントホリ コトナフタモツ かんとほり ことなふたもつ 神通り 事和 保つ 神の意識が通り これぞ物事の調和を保つ クシヒルソ タタヤワラキオ くしひるそ たたやわらきお 貴霊ぞ ただ和らぎを テタテナリ てたてなり 手立てなり」
カミノミココロ かみのみこころ 神の実心 (アマテル) ウルハシク ミソキツカサオ うるはしく みそきつかさお 麗しく 禊司を カナサキニ フツヌシソヱテ かなさきに ふつぬしそゑて カナサキに フツヌシ副えて ミカツチモ イサオシアワセ みかつちも いさおしあわせ ミカツチも 勇し合わせ ウタシムル アマノカコユミ うたしむる あまのかこゆみ 打たしむる 陽陰のカゴ弓 ハハヤソヱ ハタレヤフレト ははやそゑ はたれやふれと ハハ矢添え 「ハタレ敗れ」 と タマヒケリ たまひけり 賜ひけり
ムツノハタレハ むつのはたれは 六つのハタレは ヤマタアリ ココチツカサニ やまたあり ここちつかさに 八岐あり 九千司に ナナハカリ ムレアツマリテ ななはかり むれあつまりて 七十万 群れ集りて カキヤフリ ムラクモオコシ かきやふり むらくもおこし 垣破り 叢雲起こし ホノホフキ ツフテイカツチ ほのほふき つふていかつち 炎吹き 飛礫 雷 クニユスリ タミオユスリテ くにゆすり たみおゆすりて 地 搖すり 民を揺すりて セメヨスル せめよする 迫め寄する
アマテルカミハ あまてるかみは アマテル神は サクナタリ ハヤカハノセニ さくなたり はやかはのせに サクナタリ 早川の瀬に ミソキシテ ハタレヤフルノ みそきして はたれやふるの 禊して ハタレ敗るの マシナイノ タネオモトメテ ましないの たねおもとめて 呪いの 種を求めて 調達して サツケマス モロカミウケテ さつけます もろかみうけて 授けます 諸守受けて コレオウツ これおうつ これを打つ (種)
ハタレシムミチ はたれしむみち ハタレシムミチ ナスワサニ ヤマカワアフレ なすわさに やまかわあふれ なす術に 山川あぶれ ウオロチカ ホノホオハキテ うおろちか ほのほおはきて 大蛇が 炎を吐きて オトロカス カナサキシハシ おとろかす かなさきしはし 驚かす カナサキしばし タチカエリ アメニツクレハ たちかえり あめにつくれは 立ち帰り 陽陰に告ぐれば (アマテル) ヲヲンカミ タマフカタスス ををんかみ たまふかたすす 大御神 賜ふ葛末 ワラヒナワ わらひなわ 蕨縄 →ホ28
カナサキウケテ かなさきうけて カナサキ受けて セメクチノ モロニサツケテ せめくちの もろにさつけて 攻め口の 諸に授けて マシナエハ ハタレノモノノ ましなえは はたれのものの 呪えば ハタレのモノの ワサナラス ニケントスレト わさならす にけんとすれと 術 成らず 逃げんとすれど カミイクサ カチテイケトル かみいくさ かちていけとる 上軍 勝ちて生け捕る (官軍) ハタレマオ カワクヒテリニ はたれまお かわくひてりに ハタレマを 乾く日照りに ツナキオキ ツイニイケトル つなきおき ついにいけとる つなぎ置き ついに生け捕る <これを囮に> ハタレカミ ツツカニオキテ はたれかみ つつかにおきて ハタレ頭 ツツガに置きて ミチモノマ シムニアツケテ みちものま しむにあつけて 三千モノマ シムに預けて (近親) モロカエリケリ もろかえりけり 諸 帰りけり
シカルノチ マタハヤキシハ しかるのち またはやきしは 然る後 また早雉は オオハタレ ネノタテヤマニ おおはたれ ねのたてやまに 大ハタレ 根の立山に アラハレテ アノニイタレハ あらはれて あのにいたれは 現れて アノに到れば (安濃) カミハカリ フツヌシヤリテ かみはかり ふつぬしやりて 守議り フツヌシ遣りて コレオウツ これおうつ これを打つ
トキニハタレノ ときにはたれの 時にハタレの イソラカミ ノヤマオカヱテ いそらかみ のやまおかゑて イソラ醸み 野山を変えて (=イソラミチ) ムラクモヤ イクヒカカヤキ むらくもや いくひかかやき 叢雲や 幾日輝やき オトロカシ トケヤハナセハ おとろかし とけやはなせは 驚かし 棘矢放せば フツヌシカ テニトルトキニ ふつぬしか てにとるときに フツヌシが 手に取る時に ユヒヤフレ マツハセカエリ ゆひやふれ まつはせかえり 指破れ 先ず馳せ帰り アメニツク あめにつく 陽陰に告ぐ (アマテル)
キミカンカヱテ きみかんかゑて 君 考えて イソラミチ ヲコシトフキト いそらみち をこしとふきと イソラミチ 粔籹と蕗と <に対して> タマハレハ フツヌシモロト たまはれは ふつぬしもろと 賜われば フツヌシ諸と ユカケシテ サラニムカイテ ゆかけして さらにむかいて 弓懸して 新に向かいて ヤオモトム やおもとむ 矢を求む
ハタレオモエリ はたれおもえり ハタレ思えり ヤニアタリ ヨミカエルカヤ やにあたり よみかえるかや 「矢に当り よみがえるかや イタマヌカ フツヌシイワク いたまぬか ふつぬしいわく 痛まぬか」 フツヌシ曰く ユカケアリ ナンソイタマン ゆかけあり なんそいたまん 「弓懸あり なんぞ痛まん ウケヨトテ ハハヤハナセハ うけよとて ははやはなせは 受けよ」 とて ハハ矢放せば ハタレトル トモニワライテ はたれとる ともにわらいて ハタレ取る 共に笑いて
ミヤケアリ カミヨリヲコセ みやけあり かみよりをこせ 「みやげあり 神より粔籹 (アマテル) タマハレハ ハタレヨロコヒ たまはれは はたれよろこひ 賜れば」 ハタレ喜び カミイカン ワカスキシルヤ かみいかん わかすきしるや 「神 如何ん 我が好き知るや」 マタイワク ナンチモシルヤ またいわく なんちもしるや また曰く 「汝も退るや」 では汝も退くか? コタヱネハ ワラツテイワク こたゑねは わらつていわく 答えねば 笑って曰く コロスナリ ころすなり 「殺すなり」 ならば殺すなり
ハタレイカツテ はたれいかつて ハタレ怒って ナニユエソ ナンチホコリテ なにゆえそ なんちほこりて 「何故ぞ」 「汝ほこりて 熟して ハクルユエ イソラウツナリ はくるゆえ いそらうつなり 化くる故 イソラ討つなり」 <化けの源の> ナオイカリ イワオケアケテ なおいかり いわおけあけて なお怒り 忌を蹴散けて 穢気を撒き散らして ノノシレハ フツヌシヲコセ ののしれは ふつぬしをこせ 罵しれば フツヌシ粔籹 ナケイルル なけいるる 投げ入るる
ハタレマウハヒ はたれまうはひ ハタレマ奪ひ アラソエリ ミカタハフキオ あらそえり みかたはふきお 争えり 御方は蕗を タキイフス ハタレムセンテ たきいふす はたれむせんて 焚き燻す ハタレ咽んで シリソクオ オヒツメシハル しりそくお おひつめしはる 退くを 追い詰め縛る チハタレマ ちはたれま 千ハタレマ
コレモヒルネト これもひるねと これも昼寝と ナオイサミ ヨモヨリカコミ なおいさみ よもよりかこみ なお勇み 四方より囲み イソラカミ ツイニシハリテ いそらかみ ついにしはりて イソラ頭 ついに縛りて ツツカナス チモノモノマモ つつかなす ちものものまも ツツガなす 千百のモノマも ソノクニノ シムニアツケテ そのくにの しむにあつけて その国の シムに預けて モロカエリケリ もろかえりけり 諸 帰りけり
マタハタレ イヨノヤマヨリ またはたれ いよのやまより またハタレ イヨの山より キシヰクニ ワタリセムルオ きしゐくに わたりせむるお キシヰ国 渡り迫むるを トツミヤノ ツケニモロアイ とつみやの つけにもろあい 突宮の 告げに諸会い カミハカリ カネテカナテノ かみはかり かねてかなての 守議り かねて奏の 議りかねて奏上すれば ミコトノリ タケミカツチニ みことのり たけみかつちに 御言宣 タケミカツチに フトマカリ タマエハイソキ ふとまかり たまえはいそき ふと環 賜えば 「急ぎ カナテント タカノニイタル かなてんと たかのにいたる 奏でん」 と タカノに到る 遂行せん
ヰツナミチ ヨロノケモノニ ゐつなみち よろのけものに ヰツナミチ 万の獣に ハケカカル ミカツチユケハ はけかかる みかつちゆけは 化け懸かる ミカツチ行けば ハタレカミ ススミテイワク はたれかみ すすみていわく ハタレ頭 進みて曰く サキフタリ ワレニカエセヨ さきふたり われにかえせよ 「先二人 我に返せよ (シムミチ・イソラミチ) カエサスハ カミモトランソ かえさすは かみもとらんそ 返さずば 神も捕らんぞ」 (アマテル)
ミカツチカ ワライテイワク みかつちか わらいていわく ミカツチが 笑いて曰く ワカチカラ ヨロニスクレテ わかちから よろにすくれて 「我が力 万に勝れて イカツチモ ナンチモヒシク いかつちも なんちもひしく 雷も 汝も拉ぐ ナワウケヨ ハタレイカリテ なわうけよ はたれいかりて 縄受けよ」 ハタレ怒りて タタカエハ ミカタノナクル たたかえは みかたのなくる 戦えば 御方の投ぐる フトマカリ ムレムサホリテ ふとまかり むれむさほりて ふと環 群れ貪りて ハタレマオ ウチオヒツメテ はたれまお うちおひつめて ハタレマを 撃ち追ひ詰めて 攻め ミナククリ ツイニイツナモ みなくくり ついにいつなも みな括り ついにイツナも ワラヒナワ わらひなわ 蕨縄
モモヒトツレニ ももひとつれに 百一連に ユヒスヘテ ココチコモモオ ゆひすへて ここちこももお 結ひ統べて 九千九百を ツキシハリ ヒヨトリクサノ つきしはり ひよとりくさの 継ぎ縛り ヒヨトリ草の コトクナリ ミツカラヤマニ ことくなり みつからやまに 如くなり 自ら山に <ミカツチ> ヒキノホル ミナクヒシマリ ひきのほる みなくひしまり 曳き登る みな首締り マカルモノ ヤマニウツミテ まかるもの やまにうつみて 罷る者 山に埋みて (高野山?) イキノコル モモササヤマニ いきのこる ももささやまに 生き残る 百 ササ山に ツツガナス つつかなす ツツガなす
カナテカラセル かなてからせる 「奏で枯らせる (「枯らす」の連体形) アヤマチト モニツツシムオ あやまちと もにつつしむお 誤ち」 と 喪に謹むを キコシメシ ミコノクスヒニ きこしめし みこのくすひに 聞こし召し 御子のクスヒに トワシムル トミアヤマチテ とわしむる とみあやまちて 訪わしむる 「臣 誤ちて ヨロモノマ ヒキカラシケリ よろものま ひきからしけり 万モノマ 曳き枯らしけり」 マタクスヒ ソレハヒトカヤ またくすひ それはひとかや またクスヒ 「それは人かや」 コトクナリ ことくなり 「如くなり」
カエコトアレハ かえことあれは 返言あれば ヲヲンカミ ツツヤニイタリ ををんかみ つつやにいたり 大御神 ツツ屋に到り ミタマヘハ カタチハマサル みたまへは かたちはまさる 見給えば 形は真猿 カホハイヌ ソノモトキケハ かほはいぬ そのもときけは 顔は犬 その基 聞けば ムカシハハ マサルニトツキ むかしはは まさるにとつき 「昔 母 真猿にとつぎ ヨヨオヘテ ミナサルコトク よよおへて みなさることく 代々を経て みな猿如く」
ミコトノリ タマカエシセハ みことのり たまかえしせは 御言宣 「霊還しせば ヒトナラン サキニマカルモ ひとならん さきにまかるも 人成らん 先に罷るも ヲオトキテ ヒトニウマルソ をおときて ひとにうまるそ 結を解きて 人に生まるぞ」 霊の結を解けば トキニモモ ネカワクハカミ ときにもも ねかわくはかみ 時に百 「願わくは神 ヒトニナシ タマワレトミナ ひとになし たまわれとみな 人に成し 給われ」 と皆 マカレケリ まかれけり 罷れけり
ココストノミチ ここすとのみち ココストの道 ヲヲンカミ ツハモノヌシト ををんかみ つはものぬしと 大御神 ツハモノヌシと フツヌシト タケミカツチニ ふつぬしと たけみかつちに フツヌシと タケミカツチに タマカエシ サルサルサワニ たまかえし さるさるさわに 霊還し 猿更る沢に オコルミチカナ おこるみちかな 起る道かな
マタハタレ ツクシノミタリ またはたれ つくしのみたり またハタレ ツクシの三人 ナカクニノ ハナヤマノノニ なかくにの はなやまののに 中国の 花山の野に トモアツム トキニアマテル ともあつむ ときにあまてる 朋集む 時に和照る ミコトノリ ウケモチノマコ みことのり うけもちのまこ 御言宣 ウケモチの孫 カタマロニ クニミテカエレ かたまろに くにみてかえれ カダマロに 「国見て返れ」 =見て来い
カタマロカ イタレハハタレ かたまろか いたれははたれ カダマロが 到ればハタレ イロカエテ サキミタレタル いろかえて さきみたれたる 色変えて 咲き乱れたる キクミチノ ココサワユクヤ きくみちの ここさわゆくや キクミチの "ココ" 騒ゆくや (こんこん)
"色変えて" "咲き乱る" "ココ” これらはキクを 「菊」 にシャレての表現 ヒメオトリ ムラクモタヒヤ ひめおとり むらくもたひや 姫躍り むら雲・灯火や 山川は躍動し ホタルヒノ ワラヒアサケリ ほたるひの わらひあさけり 蛍火の 笑ひ嘲り イカリヒノ アオタマハケハ いかりひの あおたまはけは 怒り霊の 阿汚霊 吐けば → 狐火 ススミヱス すすみゑす 進み得ず
カタマロカエリ かたまろかえり カダマロ帰り モフストキ シハシカンカヱ もふすとき しはしかんかゑ 申す時 しばし考え ミコトノリ コレキクナラン みことのり これきくならん 御言宣 「これキ・クならん (キツネとクツネ) キツネトハ キハネヨリナル きつねとは きはねよりなる キツネとは 東は北より生る [東西北] ツサオヘテ ネニキテスメル つさおへて ねにきてすめる 西・南を経て 北に来て済める (「済む」の連体形) ネスミオハ アフラニアケテ ねすみおは あふらにあけて ネズミをば 油に揚げて <なれば> イトフヘシ いとふへし いとふべし
クハチトタカフ くはちとたかふ クはちと違ふ (クツネ) クハキウノ ヲノホオイトフ くはきうの をのほおいとふ クは煙の 陽の放をいとふ (=匂い) ハシカミノ ヲカメカフスヘ はしかみの をかめかふすへ 椒の 陽香・陰香 燻べ 生姜と茗荷を燻して ヒシカント ひしかんと 拉がん」 と
ミコトオウケテ みことおうけて 御言を受けて カタマロカ モロニヲシヱテ かたまろか もろにをしゑて カダマロが 諸に教えて ノニイタル ハタレミタリカ のにいたる はたれみたりか 野に到る ハタレ三人が (花山の野) サキミタレ イクヱカワリテ さきみたれ いくゑかわりて 咲き濫れ 幾回変わりて <色> オトロカス おとろかす 驚かす
カタマロナケル かたまろなける カダマロ投げる アケネスミ キクタミウハヒ あけねすみ きくたみうはひ 揚げ鼠 キ・ク民 奪ひ ムサホルオ モロカミツヨク むさほるお もろかみつよく 貪るを 諸守強く タタカエハ ユツリニクルオ たたかえは ゆつりにくるお 戦えば 譲り逃ぐるを <揚げ鼠を> オヒツメテ チタリトラヱテ おひつめて ちたりとらゑて 追い詰めて 千人捕えて キラントス きらんとす 斬らんとす
フツクナケキテ ふつくなけきて 悉く嘆きて ヤツカレラ カエリモフテン やつかれら かえりもふてん 「僕ら 返り詣でん アメタミト イノチオコエハ あめたみと いのちおこえは 天民」 と 命を乞えば カタマロカ ミナトキユルシ かたまろか みなときゆるし カダマロが みな解き許し
ワラナワオ サワニナワセテ わらなわお さわになわせて 藁縄を 多に綯せて それで火を焚き
ハシカミト メカオイフセハ はしかみと めかおいふせは 椒と 陰香を燻せば 陽香と ミタルルオ サラニタタカヒ みたるるお さらにたたかひ 乱るるを 更に戦ひ オヒツメテ フツクトラヱテ おひつめて ふつくとらゑて 追ひ詰めて 悉く捕えて
サキタメシ ツヒニオヒツメ さきためし つひにおひつめ 先例 つひに追ひ詰め 同様に
ミハタレオ シハルワラヒニ みはたれお しはるわらひに 三ハタレを 縛る蕨に
キクツネオ ミサトノアミオ きくつねお みさとのあみお キ・クツネを 三里の網を ノニハリテ ミナオヒイレテ のにはりて みなおひいれて 野に張りて みな追ひ入れて タマツナキ キクツネスヘテ たまつなき きくつねすへて 珠つなぎ キ・クツネ総て 数珠繋ぎ ミソミヨロ ミタリハツツカ みそみよろ みたりはつつか 三十三万 三人はツツガ モロカエリケリ もろかえりけり 諸 帰りけり
マタハタレ ヒスミヒタカミ またはたれ ひすみひたかみ またハタレ ヒスミ・ヒタカミ
カクヤマト フタイワウラニ かくやまと ふたいわうらに 香山下 二岩浦に <を経由し> ツクツケノ クシノハヒケハ つくつけの くしのはひけは 継ぐ告げの 櫛の歯挽けば [黄楊] モロカミハ タカマニハカリ もろかみは たかまにはかり 諸守は タカマに議り ミユキトソ ネカヱハカミノ みゆきとそ ねかゑはかみの 御幸とぞ 願えば神の (アマテル) ミユキナル みゆきなる 御幸なる
テクルマノウチ てくるまのうち 出車の内 セオリツメ アメノミカケニ せおりつめ あめのみかけに セオリツ姫 陽陰の身蔭に アマテルの身の蔭にありて アキツメハ ヒノミカケサス あきつめは ひのみかけさす アキツ姫は 日の霊影 射す (には) イフキヌシ クマノクスヒト いふきぬし くまのくすひと イフキヌシ クマノクスヒと マテニアリ シロクロコマニ まてにあり しろくろこまに 左右にあり 白・黒駒に モロソヒテ ヤマタニイタリ もろそひて やまたにいたり 諸 添ひて ヤマタに到り キシトヘハ きしとへは 雉飛べば
ハルナハハミチ はるなははみち ハルナハハミチ ノモヤマモ カヱテムラクモ のもやまも かゑてむらくも 野も山も 変えてむら雲 ホノホフキ トケヤノアラレ ほのほふき とけやのあられ 炎吹き 棘矢の霰 ナルカミニ ミカタカエレハ なるかみに みかたかえれは 鳴神に 御方帰れば
ヲヲンカミ カネテサツサニ ををんかみ かねてさつさに 大御神 予てサツサに (サツサ餅飯) ウタミツケ ナクレハタシム うたみつけ なくれはたしむ 歌見付け 投ぐれば嗜む ハタレマオ サツサツツウタ はたれまお さつさつつうた ハタレマを サツサつつ歌
サスラテモ ハタレモハナケ さすらても はたれもはなけ 『さすら手も ハタレもハナケ (=イキス) ミツタラス カカンナスカモ みつたらす かかんなすかも 満つ足らず カカンなすかも →16文 何かに着手したくとも テタテツキ カレノンテンモ てたてつき かれのんてんも 手立て尽き 故ノンテンも その手段は尽き 故に発展させることも アニキカス ヒツキトワレハ あにきかす ひつきとわれは あに効かず 日月と我は あい叶わず アワモテラスサ あわもてらすさ 天下照らすさ』
モロウタフ もろうたふ 諸 歌ふ
ハタレイカリテ はたれいかりて ハタレ怒りて ヤノアラレ カミノタミメニ やのあられ かみのたみめに 矢の霰 神のタミメに (アマテル) ヤモタタス イヤタケイカリ やもたたす いやたけいかり 矢も立たず いや猛怒り ホハナフク カミミツハメオ ほはなふく かみみつはめお 火花吹く 神 ミツハメを マネクトキ ホノホキユレハ まねくとき ほのほきゆれは 招く時 炎 消ゆれば ムナサワキ むなさわき 胸騒ぎ
ニケントスルオ にけんとするお 逃げんとするを タチカラヲ ハタレハルナニ たちからを はたれはるなに タチカラヲ ハタレハルナに (ハタレの首領) トヒカカリ チカラアラソヒ とひかかり ちからあらそひ 跳びかかり 力争ひ オシシハル ハタレマモミナ おししはる はたれまもみな 押し縛る ハタレマも皆 トリシハリ マエニヒキスヱ とりしはり まえにひきすゑ 捕り縛り 前に引き据え <神の> タレアクル たれあくる 垂上ぐる
キミヤサカニノ きみやさかにの 君 ヤサカニの マカルタマ セオリハマフツ まかるたま せおりはまふつ 環珠 セオリはマフツ ヤタカカミ アキツクサナキ やたかかみ あきつくさなき ヤタ鏡 アキツ クサナギ ヤヱツルキ やゑつるき 八重剣
トキニイフキト ときにいふきと 時にイフキト ユエオトフ ハルナコタエテ ゆえおとふ はるなこたえて 故を問ふ ハルナ答えて ヤツカレニ ネノマスヒトカ やつかれに ねのますひとか 「僕に 根のマスヒトが (アメオシヒ) ヲシエケリ イサオシナラハ をしえけり いさおしならは 教えけり "功 成らば クニツカミ コレソサノヲノ くにつかみ これそさのをの 国つ守 これソサノヲの ミコトナリ みことなり 御言なり"」
トキニイフキト ときにいふきと 時にイフキト マフツナラ カンカミントテ まふつなら かんかみんとて 「真直なら 鑑みん」 とて ミカカミニ ウツセハフツク みかかみに うつせはふつく 御鏡に 写せば悉く ツハサアリ イフキトイワク つはさあり いふきといわく 翼あり イフキト曰く コノハタレ ヌヱアシモチソ このはたれ ぬゑあしもちそ 「このハタレ ヌヱアシモチぞ ハケワサニ タフラカスモノ はけわさに たふらかすもの 化け術に たぶらかす者 ミナキラン みなきらん みな斬らん」
トキニクスヒカ ときにくすひか 時にクスヒが クマノカミ マネケハカラス くまのかみ まねけはからす 隈の神 招けばカラス ヤツキタル ココニハタレノ やつきたる ここにはたれの 八つ来たる ここにハタレの 人体からイソラの チオシホリ チカヒトトメテ ちおしほり ちかひととめて 霊を絞り 誓ひ留めて (=血) 誓書を書かせて ウシホアヒ カケウツストキ うしほあひ かけうつすとき 潮 浴び 影写す時 <マフツ鏡に> ムマスタリ ヒトナルハミナ むますたり ひとなるはみな 六十万人 人成るは皆 タミトナル たみとなる 民となる
サキノツツカノ さきのつつかの 先のツツガの ムハタレモ ハルナカモノマ むはたれも はるなかものま 六ハタレも ハルナがモノマ ヰチタリト クニアツケヨチ ゐちたりと くにあつけよち 五千人と 国預け四千 ミナメシテ チオソソクトキ みなめして ちおそそくとき みな召して 血を濯ぐ時 血を絞って潮を浴びる時 キクミタリ スクニキツネノ きくみたり すくにきつねの キク三人 直ぐに狐の キクミチの三人の頭 カケアレハ ナモミツキツネ かけあれは なもみつきつね 影あれば 名も三狐 <および配下の狐> ミソミヨロ タマタチセンオ みそみよろ たまたちせんお 三十三万 霊断ちせんを カタカコフ かたかこふ カダが乞ふ
モロユルサネハ もろゆるさねは 諸 許さねば カタノカミ ナナタヒチカフ かたのかみ ななたひちかふ カダの守 七度誓ふ ノリコチニ ヤヤユルサルル のりこちに ややゆるさるる 宣り言に やや許さるる (尊敬)
ミコトノリ ミツヒコカコト みことのり みつひこかこと 御言宣 「三彦が如 三彦並びに モロキツネ ウケノミタマオ もろきつね うけのみたまお 諸狐 ウケノミタマを <に> マモラセヨ モシモタカハハ まもらせよ もしもたかはは 守らせよ もしも違はば スミヤカニ タマタチナセヨ すみやかに たまたちなせよ すみやかに 霊断ちなせよ コノユエニ ナカクナンチニ このゆえに なかくなんちに この故に 永く汝に これを条件に (カダ) ツケルナリ つけるなり 付けるなり」
アマツミコトノ あまつみことの 陽陰つ御言の オモムキオ ツケテアニヒコ おもむきお つけてあにひこ 趣きを 告げて兄彦 ココニトメ ナカハヤマシロ ここにとめ なかはやましろ ここに留め 中は山背 (伊勢) ハナヤマノ オトハヒカシノ はなやまの おとはひかしの 花山野 弟は東の アスカノヘ キツネモミツニ あすかのへ きつねもみつに アスカ野へ 狐も三つに ワケユキテ タハタノトリオ わけゆきて たはたのとりお 分け行きて 田畑の鳥を オワシムル おわしむる 追わしむる
ウケノミタマト うけのみたまと ウケノミタマと ウケモチモ カタノカミナリ うけもちも かたのかみなり ウケモチも カタの神なり 糧の神
シムミチモ ヰソラヰツナモ しむみちも ゐそらゐつなも シムミチも ヰソラ・ヰツナも チオヌキテ オシテニチカヒ ちおぬきて おしてにちかひ 霊を抜きて オシテに誓ひ [血] (誓書) シホアヒテ ウツスカカミニ しほあひて うつすかかみに 潮浴びて 写す鏡に ナオサルト オロチトミツチ なおさると おろちとみつち なお猿と 蛇と蛟竜 カケアレハ ソソヒテハケヌ かけあれは そそひてはけぬ 影あれば 濯いで剥げぬ モモミソハ ステニコロスオ ももみそは すてにころすお 百三十は すでに殺すを ミコトノリ みことのり 御言宣
キラハミノホニ きらはみのほに 「斬らば三の火に ナヤマンソ ヒトナルマテハ なやまんそ ひとなるまては 悩まんぞ 人成る迄は タスケオキ ヒトサカシレハ たすけおき ひとさかしれは 助け置き 人 直曲知れば (命令形)
カミノタネ かみのたね 尊の種」
ミネニアツケテ みねにあつけて 峰に預けて <130人は> ソノヲシテ ハタレマコチト そのをして はたれまこちと そのヲシテ ハタレマ九千と (誓書) タミコヨロ ウツムタカノノ たみこよろ うつむたかのの 民九万 埋むタカノの タマカワソコレ たまかわそこれ タマガワぞこれ
チワヤヨリ アメヱノミチカ ちわやより あめゑのみちか チワヤより アメヱノミチが ヲンカミニ コトカタラント をんかみに ことかたらんと 御神に 「言 語らん」 と ヨハラシム キミイフキトニ よはらしむ きみいふきとに 呼ばらしむ 君 イフキトに シツメシム しつめしむ 執めしむ
イフキトヌシハ いふきとぬしは イブキトヌシは ミユキコシ ハタレカトワク みゆきこし はたれかとわく 御幸輿 ハタレが問わく カンカミカ コタエテカミノ かんかみか こたえてかみの 「上尊か」 答えて 「神の ヤツコナリ マタトフヤツコ やつこなり またとふやつこ 奴なり」 また問ふ 「奴 コシハナニ イワクナンチオ こしはなに いわくなんちお 輿は何」 曰く 「汝を ヤコトセン ユエニノルナリ やことせん ゆえにのるなり 奴とせん 故に乗るなり」
マタハタレ ナンチワカハヱ またはたれ なんちわかはゑ またハタレ 「汝 若生え ハチミスル ヤツコトセント はちみする やつことせんと 恥見する 奴とせん」 と ナリメクル ハタタカミナリ なりめくる はたたかみなり 鳴り巡る ハタタ神なり =鳴り響く
イフキトハ ウツロヰマネキ いふきとは うつろゐまねき イブキトは ウツロヰ招き コレオケス ムラクモオオヒ これおけす むらくもおおひ これを消す 叢雲覆ひ クラマセハ シナトオマネキ くらませは しなとおまねき 暗ませば シナトを招き フキハラフ ホノホオハキテ ふきはらふ ほのほおはきて 吹き払ふ 炎を吐きて ムロヤケハ タツタメマネキ むろやけは たつためまねき 室 焼けば タツタ姫招き コレオケス これおけす これを消す
ハタレムセンテ はたれむせんて ハタレむせんで コノハシテ ツフテアラレニ このはして つふてあられに 適わして 礫 霰に タミセメル ミカタヒレキテ たみせめる みかたひれきて 遠み攻める 御方 領巾着て 離れて攻める カクイレテ ウチコホサセハ かくいれて うちこほさせは 橘入れて 棄ちこぼさせば ハタレマノ ウハヒハムマニ はたれまの うはひはむまに ハタレマの 奪ひ食む間に トリシハル とりしはる 捕り縛る
ハタレモヒレシ はたれもひれし ハタレも領巾し マハスハヰ ミテオトロケハ まはすはゐ みておとろけは 回す貝 見て驚けば (ベイゴマ) カンカヱテ ホラカヰフカセ かんかゑて ほらかゐふかせ 考えて ホラ貝吹かせ (「貝を放る」の呪い) マヒレケシ カクムサホラセ まひれけし かくむさほらせ マ領巾消し 橘 貪らせ モノマの領巾を消し コレオウツ これおうつ これを討つ
ハタレツチモテ はたれつちもて ハタレ槌以て カミオウツ カミハニキテニ かみおうつ かみはにきてに 神を打つ 神は和手に (アマテル) ウツツチノ ヤレテトヘラノ うつつちの やれてとへらの 打つ槌の 破れて海桐花の ハウチワヤ はうちわや 葉団扇や (天狗の羽団扇)
ココニハタレカ ここにはたれか ここにハタレが ムナサワキ ニクルオツカム むなさわき にくるおつかむ 胸騒ぎ 逃ぐるを掴む タチカラヲ ツイニワラヒノ たちからを ついにわらひの タチカラヲ ついに蕨の ナワシハリ ナンチヤツコト なわしはり なんちやつこと 縄縛り 「汝 奴と ナスヘキヤ ナルヤトイエト なすへきや なるやといえと なすべきや なるや」 と言えど モノイワス ものいわす 物言わず
キラントスレハ きらんとすれは 斬らんとすれば イフキヌシ トトメテコレモ いふきぬし ととめてこれも イフキヌシ 留めてこれも <それを> チカイナス ヒマスノモノマ ちかいなす ひますのものま 誓いなす 十万のモノマ アヰヌカケ ホノホモノカレ あゐぬかけ ほのほものかれ アヰヌ影 炎も逃れ 天狗の影響も (日三の炎) チワヤフル カミノメクミト ちわやふる かみのめくみと 「幸振る 神の恵み」 と チチヲカム ちちをかむ 散々拝む
スヘテナナマス すへてななます すべて七十万 ココチミナ ヒトナルノリノ ここちみな ひとなるのりの 九千みな 人成る法の ミカカミオ セオリツヒメノ みかかみお せおりつひめの 御鏡を セオリツ姫の モチイテテ ノチノハタレノ もちいてて のちのはたれの 持ち出でて 後のハタレの 未来の潜在ハタレが ヒトトナル マフツノカカミ ひととなる まふつのかかみ 人と成る マフツの鏡 ミルタメニ フタミノイワト みるために ふたみのいわと 見るために フタミの岩と ナツケマス なつけます 名づけます
ヨヨアラシホノ よよあらしほの 弥々あら潮の ヤモアヒニ ヒタセトサヒヌ やもあひに ひたせとさひぬ 八百会に 浸せど錆ぬ カンカカミ イマナカラエリ かんかかみ いまなからえり 神鏡 いま永らえり
<誓書を埋めた> タカノニハ ハケモノイテテ たかのには はけものいてて タカノには 化けモノ出でて イフキヌシ ミヤオタツレハ いふきぬし みやおたつれは イブキヌシ 宮を建つれば シツマルニ ヲシテタマワル しつまるに をしてたまわる 鎮まるに ヲシテ賜わる タカノカミ たかのかみ "タカノ尊"
マタカナサキハ またかなさきは またカナサキは スミヨロシ カミノヲシテト すみよろし かみのをしてと "スミヨロシ 尊" のヲシテと ミハノソヲ タマフツクシノ みはのそを たまふつくしの 御衣の末 賜ふ 「ツクシの タミスヘテ ユヒヲサムヘシ たみすへて ゆひをさむへし 民 統べて 結ひ治むべし ワカカワリ わかかわり 我が代り」
マタフツヌシハ またふつぬしは また 「フツヌシは カクヤマオ ツカサトレトテ かくやまお つかさとれとて カグ山を 司れ」 とて カトリカミ かとりかみ "カトリ尊"
タケミカツチハ たけみかつちは タケミカツチは ナルカミニ タケモノヌシノ なるかみに たけものぬしの 鳴神に 武モノ主の 何を指すか不明 <しるしとして> カフツチト サキノクニヱニ かふつちと さきのくにゑに 曲槌と 先の国絵に → 6文 ユリシツム カナイシツチモ ゆりしつむ かないしつちも 搖り鎮む 要石槌も タマフナリ たまふなり 賜ふなり
ツハモノヌシカ つはものぬしか 「ツハモノヌシが タマカエシ キヨキマコトノ たまかえし きよきまことの 霊還し 清き真の ハナフリテ ミチニアモナシ はなふりて みちにあもなし はな振りて 道に阿も無し」 <もはや往き来の> シキアカタ アナシウヲカミ しきあかた あなしうをかみ シギ県 "阿無し植尊" (穴師) ヲシテソエ スヱテウツシヒ をしてそえ すゑてうつしひ ヲシテ添え 据えて "写し日 <その県に>
カンヲチソ かんをちそ 代治人" ぞ
ヰチチカヱラム ゐちちかゑらむ 「ヰチチが選む 完成する タマカエシ ココストノネオ たまかえし ここすとのねお 霊還し ココストの根を ムスフフミ ココトムスヒノ むすふふみ こことむすひの 結ぶ文」 "ココトムスビ" の ナニスヱテ カスカトノトソ なにすゑて かすかとのとそ 名に 据えて "カスガ殿" とぞ 名と共に県に据えて タフトマセ たふとませ 尊ませ (尊敬)
キミカナサキニ きみかなさきに 君 カナサキに ノタマフハ ヨロモノキレト のたまふは よろものきれと 宣給ふは 「万者 切れど (「曲る」の意) タマカエシ ミタレヲトケハ たまかえし みたれをとけは 霊還し 乱れ結 解けば カミトナル ココチカスカト かみとなる ここちかすかと 神となる 心地 和直」 と
サトノナモ ヲキナカモリモ さとのなも をきなかもりも 里の名も 翁が守も (春日) タマワレハ カトリカイモト たまわれは かとりかいもと 賜われば カトリが妹 アサカヒメ ココトムスヒノ あさかひめ こことむすひの アサカ姫 ココトムスビの ツマトシテ ウムカスカマロ つまとして うむかすかまろ 妻として 生むカスガマロ ワカヒコソコレ わかひこそこれ ワカヒコぞこれ
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