【起る・興る】
B: 離れる。放つ。湧く。発す。
『たまかえし さるさるさわに おこるみちかな』ホ8 『もりにゐいろの くもおこる いつもちもりと なつくなり』ホ27 『めをあやまりて ついてせす ゑやみおこりて たみをえす』ホ34 『しらきのくにと あたおこり みまなのつかひ つけいわく』ホ34 |
「おく(起く)」と同義語「こる(離る)」から派生した自動詞専用形。
ここでは「B: 離れる・放つ・分れる・湧く・発す」などの意。
類語:「たつ(立つ・発つ・起つ)」
【(送る・往転る)】
C:
行き来する/させる。回る/回す。還る/還す。回帰する/させる。改まる/改める。
「おく(送く・往く)」と同義語「こる(回る・転る)」の合成。
ここでは「C:
行き来する/させる・回る/回す・還る/還す」などの意。
変態:「おくる(送る)」「あくる(明くる)」「まくる(捲る)」「めくる(巡る・捲る)」
派生語:「おころのかみ(往転の守)」
【熾る・瘧る・怒る・驕る・奢る】
D:
正の方向に離れる/離す。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」
『おもいおもえは はたれとは おこるこころの われからと』ホ9 『をさかおこれは たみつかる つかれてわさも からかれと』ホ21 『ひといはかわる おこりかち へりにはかたく かれはたの をりのりさたむ』ホ23 『むかしみたれす おこらぬお あらこおきては いつくんそ きみゑみいわく』ホ23 『のちのよに いやをさまれは うゑしらて おこるたのしの みつるとき』ホ23 |
「おく(上く・熾く)」と同義語「こる(上る)」の合成。
ここでは「D: 正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「上げる・勢い付ける・栄す・熟れさす・優れさす・中心に置く・至らす」などの意。
変態:「いかる(怒る)」「ひかる(光る)」「ほこる(誇る)」「あかる(上がる・明かる)」
類語:「たつ(立つ)」
派生語:「おこり(瘧・驕り)」「おころ(土竜)」
【(下こる・遅る・後る)】
E:
負の方向に離れる。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」
「おく(下く・遅く・後く)」と同義語「こる(懲る・転る)」の合成。
ここでは「E: 負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。
変態:「ほこる(綻る)」「おくる(遅る・後る)」
09/10/02
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