おころ  オコロ  okoro
をころ  ヲコロ  wokoro

  

【(土竜)】
(土を) 持ち上げる・盛り上げるもの。モグラ。

『さきにみやはに おころあり もちうこににて ほのほはく』ホ21
『かくつちかみと はにやすめ ちなみてよろの おころうむ』ホ22
『すみよろし ゑおころもらは おとおころ かたみにかわり』ホ22
『おおとしかみと はにやすめ おころもともに ちかひして』ホ22
『ものゐさは おころのかめる はおあかめ ゐもあらためて きさおいさめよ』フもゐさ

 
おこる(起る・熾る)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離す」で、「上げる・高める」などの意。

変態:「むぐら」「うぐら」「うごろ」「うぐろ」
類語:「うくろもち(土豹)」「もくらもち(土竜)」「むくらもち(土竜)」
関連語:「うこもつ(墳つ)」「うごもる(墳る)」「うぐろもつ」「みこもる(憤る)

 
 

【(往転/穢転)】
1.掻き回し。浚え。回帰。改善。
2.汚穢を転じる(改める)こと。

おころのかみと なおたまふ よよいかすりて あらやもるかな』ホ21
『としのりたまめ やまさかみ をころのかみも はにまつり』ミ8

 ● オコロの守の略。

『すのこけの とかめはあるし めのこけは をころまつりて ゐおやかえらん』フすこけ

 
[1]
おこる(往転る・送る)」の名詞化。
「おこる」は「おく(送く・往く)」と同義語「こる(回る・転る)」の合成。
ここでは「C: 行き来させる・回す・還す・回帰させる・改める」などの意。
[2]
を(穢)」+「ころ(転)

類語:「いかすり(往か擦り)

  

09/10/02

  

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