【内】
1.収まるさま。囲まれた部分。あいだ(間)。中。内側。中位。
『たましまかわの うちみやに やとるこたねの とつきのり』ホ4 『そのとめはやこ こますひめ ねのうちきさき』ホ6 『やそきねの おおみやみちこ きのすけに たなはたこたゑ きのうちめ』ホ6 『ついにくしたえ あらはれて やゑかきうちの ことうたそ』ホ9 『あめつちも うちともすかに とほるとき やもよろみちの みことひこ』ホ14 |
『やよろとしへて こゑうちの いさわのみやに をわします』ホ序 『あまさかるひに むかつひめ つひにいれます うちみやに』ホ6 『ををうちの おりおりやとる ねのつほね』ホ7 『みうちにおれは ををんかみ をしてたまわる かつてかみ』ホ10 『めはななし いゑにとつけは をせのなに たかうちむろと』ホ13 |
『はなこきたれは ほこかくす みぬかほすれと うちにつけ』ホ7 『おけはいかりて ひたしせす うちにつくれは とよひめに ひたしまつらし』ホ7 『ついにくしたえ あらはれて やゑかきうちの ことうたそ』ホ9 『めはななし いゑにとつけは をせのなに たかうちむろと』ホ13 『かるきみも みたれゆるせは たれうちそ』ホ13 |
(2) 内侍。
『いろきねの とこねつひこそ かれうちお おおすけとなす』ホ31 『といちまそをか ましたひめ ここたえとなる うちよたり おしももよたり』ホ32 『そひふゆいもと はえおうち そみしはすはつ はえひめも またみつこうむ』ホ32 『ゐほせみな うちうつしこめ うむみこは やまとあえくに おおひこそ』ホ32 |
(3) 配下の者。
『うちのしらひと こくみらか をやもおかして こもおかす』ホ8 |
「うつ(和つ/熟つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・収まる・囲む」、また「D:
正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・優れる・至る・中心にある」などの意。
類語:「おく(奥)」「なか(中)」「さね(実・核)」「こころ(心)」「はら(腹)」「うら(占・心)」
反対語:「そと(外)」「おも(表)」「まえ(前)」「うえ・うわ
(表)」
【蛆】
負の方向に離れるもの。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」もの
『ゆつのつけくし おとりはお たひとしみれは うちたかる』ホ5 |
「うつ(憂つ)」の名詞化。
ここでは「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離す」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」などの意。
変態:「むし(虫)」「うさ(憂さ)」
類語:「ダニ」「うじうじ」
【(大人・治人・主)・氏】
合わせ。まとまり。一族。治める者。中心なる者。
『いもをせは やもよろうちの わかちなく みなあめつちの のりそなふ』ホ13 『ひたりはたにの さくらうち みよのさくらの ならしうた』ホ14 『ゐせのみちうく かんとみの つかふかみらか はへるゆえ うちはへところ』ホ28 |
●タケウチの名。(父の「うましうち」と、母の父で紀の国造「うちまろ」の双方から)
『たかよりか いむなたかよし なはうちと たけうちまろそ』ホ38 |
「うつ(結つ/熟つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・収(治)まる/収(治)める」、また「D:
正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。
変態:「うし(大人)」「ぬし(主)」「あるし(主)」「をさ(長・筬)」「をし(治・教)」「をち(老翁)」「よし(寄し)」
【内・宇治】<地名>
●伊勢の宇治。 中心。中軸。 =こゑうち(環内)・サコクシロ内
『みもかわに あのほるちゑて さこくしろ うちのみやゐに ふよほへる』ホ28 『おとろきて うちにいたれは みかさやま なおはせのほる かすかとの』ホ28 『かねてねかえは このたひは よしこおうちの をみことし』ホ36 『おおわかこ かえりもふせは やまとひめ うちにいたりて みていわく』ホ36 『このみつは いらつめみおの すけうむこ ゐものめくすこ うちをきみ』ホ38 |
●山城の宇治。 宇治川(内川)の流れる区域。
『きみゆるされは あめひほこ うちかわのほり あわうみの あなむらにすむ』ホ35 『よかうちにゆく みちすから よきひとえんは しるしあれ』ホ37 『ほことりいのり おほかめお つけはなるいし これしるし うちのかめいし』ホ37 |
「うち(内)」に同じ。
類語:「みも」「みほ(和)」「みお(三尾・和)」「めを(陰陽)」「みよ(和・結)」「みや(和・宮)」「ゐそすす(至進)」「ゐすす(至進)」「なかた(中た・長た)」
【(移ち/討ち)・打ち】
1.鳴り響かす物。琴。
2.(汚穢隈を)討つ物。
『おろちにむつの ゆつかけて やくもうちとそ なつくなり』ホ9 |
「うつ(移つ/討つ)」の名詞化。
ここでは「C:
回す・伝える・鳴らす・響かす」、また「D:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離す」で、「下げる・勢いを失わす・劣らす・縮小する・沈める・隅に置く・果てさす」などの意。
10/01/20
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