【打つ・撃つ・(結つ・治つ・現つ・埋つ・訴つ)】
A: 合わす。結ぶ。当てる。使う。現す/表す。成す。実現する。収(治)める。攻める。平定する。直す。
『したつゆお すえはたかひに うちとけて』ホ4 『よろにすくるる ちからにも しらぬはたれの いふかさお うつや』ホ8 『ましないの たねおもとめて さつけます もろかみうけて これおうつ』ホ8 『うちつれやとる さたのみや のりおさためて はたれねも』ホ9 『うはのあおりお うつとても つなつよけれは むまとはす』ホ191 |
変態:「あつ(当つ)」「ふつ(打つ)」「おす(押す)」「ひつ(漬づ)」
派生語:「うた(歌)」「うたふ(歌う)」「うち(内)」「うつわ(器)」「うつむ(埋む)」「うつし(現し)」「うつす(写す・映す)」「うちつる(打ち連る)」「うちならす(打ち鳴らす)」「いすきうち(濯ぎ打ち/弥繁打ち)」「やくもうち(八雲打ち)」「なみうち(波打ち)」「ひうち(火打)」「うつく(弼く)」「うつはり(梁)」「うつたふ(訴ふ)」「うちはし(打橋)」「うちみ(打身)」「うちまろ」「うつく(弼く)」
【棄つ・(失つ・訴つ)】
B: 離れる/離す。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。
『あひともに ておうちのへて うたひまふ ちわやふるとそ たのしめは』ホ7 『みかたひれきて かくいれて うちこほさせは』ホ8 |
変態:「あす(褪す)」「うす(失す)」「いす(逸す)」「はす(派す・発す)」
派生語:「うちこほす(棄ち零す)」「うとし(疎し)」「うとむ(疎む)」「うつほ(空)」「うつろ(空・虚)」「うとふ(疎ふ)」
【(転つ・復つ・移つ・運つ)・打つ】
C: 回る/回す。行き来する/させる。返す。還す。戻す。送る。運ぶ。
●ひっくり返す。●更正させる。
『かせはけしくて なみたつお うちかえさしと まわりうたよむ』ホ1 『たまかえしはたれうつあや』ホ8 |
●伝わる/伝える。鳴る/鳴らす。響く/響かす。弾く。
『あわのうた かたかきうちて ひきうたふ』ホ1 『うちをさめたる おもむきお あめにつくれは たかまには ゆつうちならし』ホ9 |
変態:「おつ(復つ)」「いす(揺す)」「ゆす(揺す)」「もつ(戻つ)」
派生語:「うちかえす(転ち返す)」「うたかふ(疑う)」「うつす(移す)」「つうち(通ぢ)」「うたた(転た)」「のたうつ」
【打つ・(鬱つ・上つ・熟つ・茹つ・至つ)】
D:
正の方向に離れる/離す。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」
変態:「はす(馳す)」「ひつ(秀つ)」「ふつ(悉つ)」「ほつ(秀つ)」
派生語:「をうと(夫)」「うつく(鬱く)」「うつき(卯月)」「うてな(台)」「うたふ(謳う)」「うちこし(打越)」「うつく(弼く)」「うと(鵜戸)」「うた(宇陀)」
【(俯つ・鬱つ・臥つ・転つ)】
E:
負の方向に離れる/離す。「下げる・勢いを失わす・劣らす・縮小する・静める・隅に置く・果てさす」
『なんちほこりて はくるゆえ いそらうつなり なおいかり』ホ8 『ほらかゐふかせ まひれけし かくむさほらせ これおうつ』ホ8 『やくもうちことつくるあや』ホ9 『みなもとは ねのますひとに よるなれは いふきとぬしに うたしむる』ホ9 『うちをさめたる おもむきお あめにつくれは たかまには ゆつうちならし』ホ9 |
変態:「いつ」「ふす(臥す)」「うす(失す)」「おつ(落つ)」「やす(痩す)」
派生語:「うつむく(俯く)」「うつふす」「うつわ(器)」「うち(蛆)」「うつくまる(蹲る)」
【現・(俯)】
下。地。世。
『いさなきは あめおしらする うつのこお うまんおもいの ますかかみ』ホ4 |
「うつ(俯つ)」の名詞化。
ここでは「E:
負の方向に離れる/離す」などの意。
類語:「くに(地)」「つち(土)」「はに(埴)」「え(穢)」「よ(世・夜)」「め(陰)」「み(穢)」
【(埋・鬱)】
塞ぎ。閉じ。閉じ塞がれたさま。
『さいわひひしは むかしこの うつむろかこむ たけこけて』ホ27 |
「うつ(埋つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・塞ぐ・閉じる・込める」などの意。
【内】
何かに収まる部分。あいだ(間)。中。内側。中位。中心。
『ゑつはうつゆふ まさきくに かたちあきつの となめせる これあきつしま』ホ31 |
「うち(内)」の変態。
【内股】うつもも (広辞苑) 「うちもも」に同じ。〈新撰字鏡一〉 |
【空・虚】
何もないさま/所。空いているさま/所。形無きさま。
『ひかしのほりて にしくたり うつほにめくり』ホ14 『やなゐかくろひ うつろもる うつろゐのかみ あらはれは』ホ22 『すのゆんは きのうつたまと みのはこと かはいよこまお きわむほきなり』フすゆん |
「うつ(棄つ・失つ)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・放つ・掃う・空く」の意。
【(熟・空・陽)・鬱・卯・全】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」さま
『すえはなもひこ ほおてみの いみなうつきね』ホ24 『うつみやは おおつしのみや いまつくり これたまわりて うつります』ホ25 |
「うつ(熟つ・鬱つ・全つ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。
変態:「うす(珍)」「いつ(逸・至)」「ゆつ(斎)」「うち(熟・鬱)」「おおつ(熟つ)」
類語:「うな(項)」「しの(篠)」
派生語:「うつき(卯月)」
10/05/29
【ホツマツタヱ解読ガイド】 【ミカサフミ解読ガイド】 【ふとまに解読ガイド】
【やまとことばのみちのく】 【にしのことばのみちのく】 【あめなるみち】
【ホツマツタエのおもしろ記事】