うつ  ウツ  utu

  

【打つ・撃つ・(結つ・治つ・現つ・埋つ・訴つ)】
A: 合わす。結ぶ。当てる。使う。現す/表す。成す。実現する。収(治)める。攻める。平定する。直す。

『したつゆお すえはたかひに うちとけて』ホ4
『たまかえしはたれうつあや』ホ8
『よろにすくるる ちからにも しらぬはたれの いふかさお うつや』ホ8
『ふつぬしそゑて みかつちも いさおしあわせ うたしむる』ホ8
『ましないの たねおもとめて さつけます もろかみうけて これおうつホ8
『あのにいたれは かみはかり ふつぬしやりて これおうつホ8
『はたれつちもて かみおうつ かみはにきてに うつつちの』ホ8
うちつれやとる さたのみや のりおさためて はたれねも』ホ9
『そのことのねは いさなきの かきのかたうつ いとすすき』ホ9
『これおみすちの ことのねそ かたちははなと くすのはお かたかきとうつホ9
『つちかせの ちまたにしゐの くるしみか けものとなるそ かみうたす』ホ13
『ひとおまとわす わかほしも ひとはうたねと たまのをに』ホ13
『つるきおぬきて うちころし かえことなせは ををんかみ』ホ15
『おろかめか ねたむいそらの かなつゑに こたねうたれて なかれゆく』ホ16
『そのひとは またたちもたす つゑうたす ひとうちころす ゆえもなし』ホ16
『つつしむあやの はなとはな うてはちるなり』ホ16
『にふきこは そのあらかせに ふきうたれ いたみしのへは なおからす』ホ17
『なかくほの こみそにゆきて あふみにて そのたれかわお うちあおつホ191
『うはのあおりお うつとても つなつよけれは むまとはす』ホ191
『みなひとよみき さいおふる むねとはしらね つちおうつホ21
『けたのかは つえうちあかた おひやらひ ふたけたならは くにおさる』ホ23
『これそをさむる たからもの これうつへしと のたまえは』
『ゆみやにやふり ちかつけは たちうちはらふ みのかきそ』ホ23
『みなうつわゑて これおうつ ときにむはたれ みなくたる』ホ28
『むかしさすらい ことおひく ときにあられの すすきうつホ28
『みちをみかうつ おしさかと うつひこかうつ おんなさか』ホ29
『ゑしきのにける くろさかに はさみてうては たけるとも』ホ29
『はにやすか むねうちころす そのいくさ やふれにくるお おひうては』ホ34
『ひしろのよくまそうつあや』ホ38
『もろうたは くもらおそれて かくれんと つはきおとりて つちとなし』ホ38
『いわやのくもお うちころす いなはかわへは ちたとなる』ホ38
『おうすみこして うたしむる おうすもうさく よきいてお あらはつれんと』ホ38
『やまとたけ さきにはとみら にしおうつ ひかしおうつは もちひとそ』ホ39
『それのきみ あすかおうちて くにおとる かみにたかえり かれなれす』ホ39
『ををんかみ かしまのかみに みことのり ゆきてうつへし そのこたえ』ホ39
『しほつつを すすめてやまと うたしむる』ホ39
『これおりかえに あひつあり かれうちとるお よしとなす』ホ39
『きみはしろして ひるひとつ はしけはまなこ うちころす』ホ39
『はなひこもふす とみむかし みことおうけて ほつまうちホ40
『まてにはへりて たすけしに ほつまおうたす ひとなきお』ホ40
『ゑもとのかみの わかるよは ゐりまめうちて おにやらゐ』ミ9
『をによろの こころはうちの さこくしろ うつひとはかみ かみはひとなり』フをよろ

 
変態:「あつ(当つ)」「ふつ(打つ)」「おす(押す)」「ひつ(漬づ)
派生語:「うた(歌)」「うたふ(歌う)」「うち(内)」「うつわ(器)」「うつむ(埋む)」「うつし(現し)」「うつす(写す・映す)」「うちつる(打ち連る)」「うちならす(打ち鳴らす)」「いすきうち(濯ぎ打ち/弥繁打ち)」「やくもうち(八雲打ち)」「なみうち(波打ち)」「ひうち(火打)」「うつく(弼く)」「うつはり(梁)」「うつたふ(訴ふ)」「うちはし(打橋)」「うちみ(打身)」「うちまろ」「うつく(弼く)

 
 

【棄つ・(失つ・訴つ)】
B: 離れる/離す。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。

『あひともに ておうちのへて うたひまふ ちわやふるとそ たのしめは』ホ7
『みかたひれきて かくいれて うちこほさせは』ホ8

 
変態:「あす(褪す)」「うす(失す)」「いす(逸す)」「はす(派す・発す)
派生語:「うちこほす(棄ち零す)」「うとし(疎し)」「うとむ(疎む)」「うつほ(空)」「うつろ(空・虚)」「うとふ(疎ふ)

 
 

【(転つ・復つ・移つ・運つ)・打つ】
C: 回る/回す。行き来する/させる。返す。還す。戻す。送る。運ぶ。
 ●ひっくり返す。●更正させる。

『かせはけしくて なみたつお うちかえさしと まわりうたよむ』ホ1
『たまかえしはたれうつあや』ホ8

 ●伝わる/伝える。鳴る/鳴らす。響く/響かす。弾く。

『あわのうた かたかきうちて ひきうたふ』ホ1
『うちをさめたる おもむきお あめにつくれは たかまには ゆつうちならしホ9

 
変態:「おつ(復つ)」「いす(揺す)」「ゆす(揺す)」「もつ(戻つ)
派生語:「うちかえす(転ち返す)」「うたかふ(疑う)」「うつす(移す)」「つうち(通ぢ)」「うたた(転た)」「のたうつ」

 
 

【打つ・(鬱つ・上つ・熟つ・茹つ・至つ)】
D: 正の方向に離れる/離す。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」

変態:「はす(馳す)」「ひつ(秀つ)」「ふつ(悉つ)」「ほつ(秀つ)
派生語:「をうと(夫)」「うつく(鬱く)」「うつき(卯月)」「うてな(台)」「うたふ(謳う)」「うちこし(打越)」「うつく(弼く)」「うと(鵜戸)」「うた(宇陀)

 
 

【(俯つ・鬱つ・臥つ・転つ)】
E: 負の方向に離れる/離す。「下げる・勢いを失わす・劣らす・縮小する・静める・隅に置く・果てさす」

『なんちほこりて はくるゆえ いそらうつなり なおいかり』ホ8
『ほらかゐふかせ まひれけし かくむさほらせ これおうつホ8
『やくもうちことつくるあや』ホ9
『かみはかりして はたれうつ きみはみそきの さくなたり』ホ9
『みなもとは ねのますひとに よるなれは いふきとぬしに うたしむる』ホ9
『われおたすけて ひとみちに ますひとうたは まめなりと』ホ9
うちをさめたる おもむきお あめにつくれは たかまには ゆつうちならし』ホ9
『はたれねおうつ いさおしや そこにもとゐお ひらくへし』ホ9
『あまてるかみの のりおゑて もろかみのうつ はたれなか』ホ12
『つるきおぬきて うちころし かえことなせは ををんかみ』ホ15
『あつくをしえて ひととなす をしえてもなお さからはは うちほころはせ』ホ17
『あめのむくひは めすめるも そしるもうつも みにかえる』ホ17
『ひとおうてとも そのときは いたきむくひも あらされと』ホ17
『まとえるも みやひなかこに つけおけは ひとうつときは いたみしる』ホ17
『ひとかひとうつ ころすおも みれはのそかん おもひあり』ホ17
『みちさまたけは めしとりて たたしあかして つみおうつホ23
『たらちうつ とかみもむそか ままをやお うつとかよもか』ホ23
『はたれうち やたみをさむる いきおひも かれはからして いきおゑる』ホ23
『おおものぬしか うたんとす たかのをきみは おとろきて』ホ29
『くさえさか たたかひあわす ゐつせみこ ひちおうたれて すすみゑす』ホ29
『かくやまの はにのひらての ひもろけに あめつちまつり のちうたん』ホ29
『あたねして わけつちやまの みをやかみ みかまつらせて あたおうつホ29
『あこよよあこよ したたみの いはひもとめり うちてしやまんホ29
『とにさとし をしえてもこぬ のちうつも よしとたかくら おとしきと』ホ29
『ものぬしか うたんとすれは ゐつせみこ おそれたかより ゆくつくし』ホ30
『くしみかたまは おしくもと なかすねうては にけゆくお』ホ30
『いさせりひこお おおさかえ むかひあたひめ うちやふり』ホ34
『くにふくいわく これなんち あめにさかふお うたしむと』ホ34
『はにやすか むねうちころす そのいくさ やふれにくるお おひうては』ホ34
『きひひこと たけぬわけとに みことのり ふりねうたれて』ホ34
『ちかかたにある やつなたお めしてさほひこ うたしむる』ホ35
『みなかなめちに あつまりて おさとなのるお うちたまえ』ホ38
『またうちさるお うたんとて つはきいちより ねきやまお』ホ38
『やたおねきのに うちやふり ここにうちさる くたりこふ』ホ38
『あたのさかいに ゆきのそみ まつろはさらは うつへしと』ホ39
『たつのあめ ふりひおけせは みやいくさ いさみてあたお なかはうつホ39
『たけひのいわく かみのみこ なんちおめせと まつろはす かれにうつなり』ホ39
『ふしあれのわき そろをゑは しなとまつりに のわきうつ ほをのはらゐそ』ミ7

 
変態:「いつ」「ふす(臥す)」「うす(失す)」「おつ(落つ)」「やす(痩す)
派生語:「うつむく(俯く)」「うつふす」「うつわ(器)」「うち(蛆)」「うつくまる(蹲る)

 
 

【現・(俯)】
下。地。世。

『いさなきは あめおしらする うつのこお うまんおもいの ますかかみ』ホ4

 
「うつ(俯つ)」の名詞化。 
ここでは「E: 負の方向に離れる/離す」などの意。

類語:「くに(地)」「つち(土)」「はに(埴)」「え(穢)」「よ(世・夜)」「め(陰)」「み(穢)

 
 

【(埋・鬱)】
塞ぎ。閉じ。閉じ塞がれたさま。

『さいわひひしは むかしこの うつむろかこむ たけこけて』ホ27

 
「うつ(埋つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・塞ぐ・閉じる・込める」などの意。

 
 

【内】
何かに収まる部分。あいだ(間)。中。内側。中位。中心。

『ゑつはうつゆふ まさきくに かたちあきつの となめせる これあきつしま』ホ31

 
うち(内)」の変態。

【内股】うつもも (広辞苑)
「うちもも」に同じ。〈新撰字鏡一〉

 
 

【空・虚】
何もないさま/所。空いているさま/所。形無きさま。

『ひかしのほりて にしくたり うつほにめくり』ホ14
『やなゐかくろひ うつろもる うつろゐのかみ あらはれは』ホ22
『すのゆんは きのうつたまと みのはこと かはいよこまお きわむほきなり』フすゆん

 
「うつ(棄つ・失つ)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・放つ・掃う・空く」の意。

 
 

【(熟・空・陽)・鬱・卯・全】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」さま

『すえはなもひこ ほおてみの いみなうつきねホ24
うつみやは おおつしのみや いまつくり これたまわりて うつります』ホ25

 
「うつ(熟つ・鬱つ・全つ)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。

変態:「うす(珍)」「いつ(逸・至)」「ゆつ(斎)」「うち(熟・鬱)
類語:「うな(項)
派生語:「うつき(卯月)

  

10/05/29

  

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