【繁・散・千・幸】正の方向に離れるさま。頻。栄。茂。ちち(散々・千千・繁)。
『やともなく ちにさまよひて とかめやる』ホ9 『せみのおかわに みそきして ちのわにたたす みなつきや』ホ10 『こもりはひめの いきすみて ちはらおなてて ゑみすかほ』ホ16 『ひこみことちおゑるのあや』ホ25 『あきのくに ちのみやにこす やよひには きひたかしまに』ホ29 |
【茅・篠】同上。 特定の草ではなく繁茂するもの全般を言う。
『ももにひな あやめにちまき たなはたや きくくりいわひ』ホ1 |
【霊】同上。たま(霊)。みたま(神霊)。 =こころ(心)・なかこ(中子)・たましゐ(魂魄)
『たまとしゐ むすふゐのちの たまなかこ うむちはきもそ』ホ17 |
【霊・精・血・乳】同上。エッセンス。源泉。物質に宿っている状態のエネルギー。=シム
ち(霊)は特に静的なエネルギーを言い、動的なエネルギーの「なみ(波)」と区別される場合がある。
『むそよろとしの よおしりて いかつちわくる いつのかみ』ホ序 『かなさきの つまのちおゑて あわうわや てふちしほのめ』ホ1 『とよけみつから みそきして やちくらちきり ぬきんつる いつち』ホ4 『さすらなす ふたさすらひめ いきとほり ひかはにいかり なるおろち』ホ7 『とひてたかみの まへにおち けんけんもなく ちのははや』ホ10 |
【千・繁・幸】同上。1000。栄。繁。達。至。幸。
『ときにあめより ふたかみに つほはあしはら ちゐもあき』ホ2 『おこないちかに なるころは しらはきそみて さくらいろ』ホ4 『うるわしや かくなささらは ちかふへお ひひにくひらん』ホ5 『しかるのち たかまにはかり そさのをの とかはちくらの みきたかれ』ホ7 『よろのよわひの みことひこ ややちよたもつ たみもみな』ホ14 |
『ををちよろこひ そのちちか やまとのかみと なりてのち』ホ24 |
【治・領・知・占・統】収(治)め。 =た・と・し
『うみてうみかわ やまのさち きをやくくのち かやのひめ のつちもなりて』ホ3 『ひこみことちおゑるのあや』ホ25 『またとふなんち たおすつや ほろしていわく ちはすてす うゆおおそれて』ホ28 『いわやのくもお うちころす いなはかわへは ちたとなる』ホ38 『しおえては をきなかあみに けゐのかみ あにしらひけも ちゑてやわなり』フしえて |
【内】「うち」の短縮。
『ゐつよのかみは おおとのち おおとまえなり』ホ2 『さのとのに たちはなうゑて かくのみや きにさくらうゑ うおちみや』ホ6 『ももなそこ よろみちつつく このよみて いまひのわちに おわします』ホ39 『よかひちの かたおもちいて みおをさむ めくみしらねは かたちなし』ミ1 |
【方・手・州・地】(1) 方。区分。区画。(2) 地方。外れ。隅。末。辺境。
『これもまた このかすならす あしふねに なかすあはちや』ホ3 『ひのはやひこに みことのり なんちくにゑお うつすへし』ホ6 『あさひかみ をかみていたる いつもちの みちにたたすむ したたみや』ホ9 『ともなれはこそ おちにとふ われおなきみに あやまつは』ホ10 『いせとあわちの なかのほら すすかのかみと はこねかみ』ホ13 |
【人・方・手】(1)同上。 (2)「〜をする・在らす・現すもの」の意。 =し(為・仕・師)
『なかれおくめる もろかなも やしましのみの おほなむち』ホ9 『いなむとき きつのしかちと たらちねに つかえみてねと』ホ40 |
【道・路・筋】同上。みち。
『とよけのかみの をしゑには のりはちみちお つねとなす』ホ191 『しなとへに ふきはらふとき ちおむかひ ともにいります』ホ21 『われはとのちに をさむゆえ おみもとみなり そのゆえは』ホ23 『さるたして たけのいわくら おしはなち いつのちわきの よろいさき』ホ24 『くもちわけ しなのすわより みちひけは はらみやまから よもおみて』ホ24 |
【小・少】「ちふ(禿ぶ)から」。負の方向に離れるさま。チビ。
『みつのちこ てくるまのうち たもとした おきてたついき ましるゆえ』ホ12 |
【土・地】負の方向に離れるさま。「つち」の短縮。
『さるたして たけのいわくら おしはなち いつのちわきの よろいさき』ホ24 |
【地】底辺。土台。基本。素。無為自然。本来。もともと備わるさま。
『とよけのかみの をしゑには のりはちみちお つねとなす』ホ191 『ちかねおのはし つのおさく かなゆみつくり とこかたり』ホ35 |
【沈】同上。日の沈むさま/方
『ちのくちと はりまひかわに いんへぬし やまとゐさせり これにそえ』ホ32 |
【鉤】抜け防止の「返り」。釣針。 =さち
『ほろろなけとも ちのたゐそ さかなときるも おろかなり』ホ10 『ひこみことちおゑるのあや』ホ25 『ともにむなしく さちあらす ゑはゆみやかえ ちおもとむ』ホ25 『とはちおとられ よしなくて にいちもとめは ゑはうけす』ホ25 『もとちはたれは たちおちに ひとみにもれと なおいかり』ホ25 |
【ち】距離の単位「トメチ(遠隔)」の略。
『あかきみち やよろとめちの つきおさる つきのしらみち よよちうち』ミ6 『くにたまわたり もそよちの めくりみもむそ ゐとめちの つきよりちかき』ミ6 |
【ち】終助詞「て」の変態。命令・要求・依頼を表す。「待って・待った」
『みやうかかひて わかちそと いいつつたつお そてひかえ まちちといえは』ホ25 |
【ち】格助詞「つ」の変態。
『もりにゐいろの くもおこる いつもちもりと なつくなり』ホ27 |
11/03/11
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