素戔嗚尊。須佐之男命。
ソサの命。スサ。斎名:ハナキネ。氷川神(放汚尊/神)。
イサナギ・イサナミの第四子。ヒルコ、アマテル、ツキヨミの弟。
ソサ(紀州) で生まれる。イサナミの生理中の交わりで孕んだので、その汚穢がソサノヲに宿って大いなる隈となる。常にお猛び泣き叫んでいたという。イサナミは我が身の汚穢が元であると責任を感じ、「隈の宮」となって隈を身に受けようとした。
アカツチの娘のハヤスフ姫をマナヰのアサヒ宮で見初め、求婚するが叶わなかった。失意のソサノヲは次第にイサワ大内宮・北の局 (モチコ・ハヤコ) に出入りするようになる。またその所業は乱暴で手が付けられず、斎衣殿に一人籠って神御衣を織るハナコに屋根から太駒を投げ入れ、驚いたハナコは杼で体を突いて死んでしまう。アマテルに諭されてもますます荒れるばかりで、ついに危険を感じたアマテルは結室に隠れてしまう。アマテルが結室から出た後、裁判が行われ、モチコ・ハヤコとの不倫やハナコ殺害等、千座の罪で死刑を宣告されるが、セオリツ姫の温情により減刑されて下民に落とされ追放される。このことが六ハタレ蜂起の隙・動機を与えることになる。
追放されたソサノヲは、かねてイサナギから根の国とサホコチタルを治めるように言われていたこともあって、イヅモに流離う。そこでヤマタのヲロチを退治し、マスヒトらを根絶した功により罪を許され、晴れて八重垣の臣として大本営に復帰しイヅモの国守となる。またこのとき『ヒカハ守』の名を賜る。
イナタ姫との間にオオヤヒコ、オオヤ姫、ツマツ姫、コトヤソ、オホナムチ、オオトシクラムスビ、カツラギヒトコトヌシ、スセリ姫を生む。これ以降のソサノヲについての記述はホツマツタヱにはほとんどない。また下民時代に生まれた4人の子の事跡はホツマには全く現れてこない。
酒を始めて造ったのはイノクチのスクナミ神だが、搾り酒はソサノヲが出雲に造ったのが初めだという。
ヤマトタケはソサノヲの生まれ替りだと自ら悟る。両者ともに非凡な歌の才能を持つ。
┏クラキネ ┃ クニトコタチ━クニサツチ┳トヨクンヌ━ウヒチニ┳ツノクヰ━オモタル ┣ココリ姫 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗アメヨロヅ┳アワナギ┻イサナギ ┃ ↑ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗サクナギ ┣ヒルコ ┃ ┗━━━┓ ┃ ┣ハコクニ━キノトコタチ┳アメカガミ┛ ┣アマテル ┃ ┃ ┃ ┃ ┗ムスビ(2)┓ ┣ツキヨミ ┗ウケモチ ┃ ┃ ┏━━━━━━━━━┛ ┣ソサノヲ ┃ ┃ ┗ムスビ(3)━ムスビ(4)━トヨケ┳イサナミ ┃ ┣ヤソキネ ┃ ┣カンサヒ ┃ ┗ツハモノヌシ ※クニトコタチは、ここではミナカヌシ・トホカミヱヒタメ・キツヲサネ・アミヤシナウの総称。
イサナギ┐┌ヒルコ ┌オオヤヒコ ├┼アマテル ├オオヤ姫 ┌クシヒコ──コモリ イサナミ┘├ツキヨミ ├ツマツ姫 ├タカコ └ソサノヲ───┐├コトヤソ ├タカヒコネ │├オホナムチ─────┴シマツウシ─… … …シマツミチヒコ ┌アカツチ──??─┬サワラノ├┤ │ └ユツヒコ│├カツラギヒトコトヌシ┬カツテ────??─ツルギネ └アシナツチ┐ ││ └アカホシ ├イナタ姫───┘├オオトシクラムスビ─┬オキツヒコ テニツキ─┘ │ └ヤマクイ └スセリ姫
ソサノヲ━オホナムチ━クシヒコ━コモリ┳カンタチ━フキネ ┃ ┗ツミハ━━━━┓ ┃ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃ ┗クシミカタマ━アダツクシネ━タケイイカツ━タケミカジリ┓ ┃ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃ ┗ミケヌシ━オミケヌシ━タケイイカタス━オオタタネコ┓ ┃ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┃ ┗ミケモチ┳オオカモツミ ┃ ┣オオトモヌシ ┃ ┗タタヒコ
島根県松江市八雲町熊野、熊野
(クマノ) 大社
島根県出雲市佐田町須佐、須佐
(スサ) 神社
和歌山県東牟婁郡本宮町本宮、熊野坐
(クマノニマス) 神社
島根県松江市佐草町字八雲床、八重垣
(ヤエガキ) 神社
埼玉県さいたま市高鼻町、氷川
(ヒカワ) 神社
京都府京都市東山区祇園町、八坂
(ヤサカ) 神社
『ハナキネは 五・七に綴るを 姉に問ふ 姉の答えは "陽陰の節" また問ふ "祓ひ 三十二なり"』1文
『ソサ国に生む ソサノヲは 常にお猛び 泣き騒ち 国民くじく』3文
『イサナミは "世の隈
生すも 我が汚穢"
と 民の汚穢・隈 身に受けて 守らんための 隈の宮』3文
『木の下 歌を教えて 子を生めば 名もハナキネの 人態は 騒ち
お猛び 頻捲きや 世の隈
成せば』5文
『局 留めて 帰らんと 去年より向ふ ソサノヲと アマノミチネと 御供して 五年の四月十五日 帰ります』ミ5文
『先にタラチヲ "ハナキネは 根の国・サホコ 領すべし" いまだヒルコと 御隈野の 臣が助けて 後の君』6文
『ソサノヲは これ調ひて マナヰなる 神に詣でる その中に 嫋女
あれば これを問ふ』7文
『北の局 退がり嘆けば ソサノヲが 湛えかねてぞ 剣持ち
行くをハヤコが 押し止め "功
成らば 天が下"』7文
『ソサノヲ仕業 あぢきなく 罵・頻捲き 穢汚放ち 祈らす御衣の 新嘗の 神御衣織れば 殿穢す』7文
『これ 正されて ソサノヲが 一人被る 斎衣殿 閉づれば
怒る 太駒を 甍
穿ちて 投げ入るる』7文
『君 怒りまし ソサノヲに "汝
汚なく 国望む" 道なす歌に "天が下 和して恵る 日月こそ 晴れて明るき 民の父母なり"』7文
『ソサノヲは 穢を蹴散らし なお怒る 君
恐れまし 結室に 入りて閉ざせば 天が下 明暗も紋
無し』7文
『然る後 タカマに議り ソサノヲの 咎は千回の 三段枯れ 髪
抜き 一つ 爪も抜き まだ届かねば 殺す時』7文
『ムカツ姫より 差使に "活モノ祈り よみかえす ハナコの四百逆 償のえば 清汚を明せよ"』7文
『ソサノヲが 仕業は血の 虫なれど 逆
無く 恙 無からんやわや』7文
『"流離男は 御言を承けて 根に行かん 姉にまみゆる 暫し"
とて 許せば 上る ヤスカワ方 文轟きて 鳴り動く』7文
『姉は本より 流離男が 粗るるを知れば 驚きて "弟の来るは 清はあらじ 国
奪ふらん』7文
『総角し 裳裾を束ね 袴とし 五百瓊ミスマル 絡巻きて 千乗・
五百乗 肱に付け』7文
『弓端を振りて 剣 持ち 朽萎
踏んで 蹴散らして 厳のお猛に 詰り問ふ』7文
『ソサノヲ曰く な怖れそ 昔 根の国 行けとあり 姉とまみえて 後
行かん 遥かに来れば 疑わで 稜威返しませ』7文
『姉問わく "素心は何" その答え "根に到る後 子を生まん 女ならば穢れ 男は清く これ
誓ひなり"』7文
『我 穢れなば 姫を得て 共 恥見んと 誓い去る』7文
『流離男の 翳のミヤビの 誤ちを 晴らして後に 帰ります』7文
『陽陰の巡りの 蝕みを 見るマサカニの 中
濁りて 生むソサノヲは 霊乱れ 国の隈成す 誤ちぞ』7文
『僕に 根のマスヒトが 教えけり "功
成らば 国つ守 これソサノヲの 御言なり"』8文
『タラチネは 手撫で足撫で 痛む時 ソサの尊の 尊問ひに 明らさまにぞ 答えけり』9文
『"姫を得んや"と 礼問いに 御名は誰ぞと 裏問えば 陽陰の弟と 露われて 契りを結ぶ イナタ姫』9文
『姫は弓削屋に 隠し入れ スサは優みの 姫姿』9文
『髻の黄楊櫛 面に挿し 山の狭隙に 八搾りの 酒を醸して 待ち給ふ』9文
『八岐頭の オロチ
来て 八槽の酒を 飲み酔いて 眠るオロチを 寸に切る ハハが尾先に 剣あり
ハハ叢雲の 名にし負う』9文
『イナタ姫して オオヤヒコ 生めばソサノヲ ヤスカワに 行きて
"誓ひの 男の子 生む 吾 勝つ" と言えば』9文
『姉が目に "なお汚しや その心 恥をも知らぬ 世の乱れ これ皆それの 誤ちと 思えばむせぶ はや帰れ"』9文
『ソサノヲ恥ぢて 根に帰る 後
オオヤ姫 ツマツ姫 コトヤソ生みて 隠れ住む』9文
『笠・簑・剣 投げ捨てて 何宣り言の 大眼 涙は滝の 落ち下る 時の姿や 八年ぶり』9文
『"思い思えば ハタレとは 驕る心の 我から"
と やや知る 今の ソサノヲが 悔みの涙』9文
『叔父・甥の シムの誤ち 償のえと 嘆き歌ふや "上下に殖る 吾が実の瘡ゆ シムの幹 三千日
挟まで あらぶる虞れ"』9文
『さすがに温るる イフキ守 シムの蹲え 共涙 駒より降りて ソサノヲの 手を引き起す シムの寄り』9文
『ソサノヲが 心を寄する シムの歌 実の塵
放れば カハ消えて 賜ふヲシテは ヒカハ尊 ハタレ根を討つ 功や』9文
『ハタレ根を討つ 功や "そこに基を 開くべし" 八重垣旗も 賜はれば 再び上る』9文
『陽陰晴れて 敬いもふす 貴霊寄り 清郷に屹く 宮の名も 'クシイナタ'
なり サホコ国 代えてイツモの 国はこれ』9文
『宮成らぬ間に イナタ姫 孕めば歌に "八雲絶つ イツモ八重垣 妻籠めに 生え画造る その栄え堅磐"』9文
『昔ウヒチニ 雛が岳 モモにとつぎて 初三日に 寒川
浴びる ソサノヲは 氷川に浴びる これ強し』13文
『御言宣 "乗教人" と なる 寄子 イフキドヌシや ソサノヲと 総べ八十五万 三千十八の 守に伝ふる 乗り技も』19-1文
『内 セオリツが 御后に なるをモチコが 殺さんと 妬めばハヤは 君を退い 弟君
媚えど 露れて 共にさすらふ』28文
『アカツチが 姫を弟君に 因むをば ハヤが愚霊に 噛み殺す 弟アシナヅが 姫を乞えば 七姫までは 噛み食らふ』28文
『時にソサノヲ これを斬り 身をヤス形と 祭る故 またヤマスミの 姫と生まれ 妹を妬む 罪の連り』28文
『これソサノヲの オロチをば 連りヤスカタ 神となし ハヤスヒ姫も アシナヅチ 七姫
祭る 例し以て』39文
『ハナヒコは 我が先神霊 知ろしめし 川間の野に オホミ社を 建てて祭らす ヒカワ神 軍器は 秩父山』39文
『大神 ソサノヲに 曰く
"如何ぞ 国 望む" 陽陰法成せば 国の守 教えの歌に』40文
『"天が下 和して恵る 日月こそ 晴れて明るき 民の父母" これ解けず 罪に落つるを イフキ神 率きて守とす』40文
『ニニキネは この心以て ほつま得て 和君となる 羨みて 仮の親子ぞ』40文
『折り数え歌 "我が光る 晴見つ錦 アツタ神 元つ粗衣に 復れるか
ヒカワ"』40文
『君
覚め曰く 神の告げ "我は賎しき ヒカワ神 元に返る"
と 恵み凝る 迷いを諭す 示しなり』40文
『また搾り酒 ソサノヲの イヅモに初め 造るこれなり』ミ2文
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