愚霊。蛇。
『さすらなす 二流離姫 憤り ヒカハに怒り 成る愚霊 弥に蟠り コクミらも
番えてシムを 奪ひ蝕む』7文
『ついに愚霊に 舐められて 法の崩るる 節々に ハタレのモノの 蠢めきて 障いの声の 恐ろしく』8文
『錦オロチの シムミチや ハルナハハミチ ヰソラミチ 三人るキクミチ ヰツナミチ 鳴神もとむ アヱノミチ』8文
『ハタレシムミチ 為す術に 山川あぶれ 大蛇が 炎を吐きて 驚かす』8文
『シムミチも ヰソラ・ヰツナも 霊(血)を抜きて オシテに誓ひ 潮
浴びて 写す鏡に なお猿と 蛇と蛟竜 影
あれば』8文
『八岐頭の 蛇 来て
八槽の酒を 飲み酔いて 眠る蛇を 寸に斬る 蝕霊が穢避きに 剣あり
蝕霊放隈の 名にし負ふ』9文
『打ち連れ 宿る サタの宮 法を定めて ハタレ根も シラヒト・コクミ オロチらも 討ち治めたる』9文
『六筋の琴は 酔ひ眠る 愚霊に六つの 弓かけて 八雲打ちとぞ 名付くなり』9文
『葛・蕗・奏 茗荷・飯・領巾 これも手立の 名にし負ふ』9文
『妬むその息 一万三千 群れて鱗の 愚霊
成す』16文
『女は一途に 思えども 妬み煩ふ 胸の火が 愚霊と成りて 子種噛む 障り除かん 代嗣文』16文
『これオロチあり 国守の 姫を呑む故 皆
焼けば 逃げてヒカワに 斬られける 然れど山は 禿なり』25文
『イトウ神 善きを知る名ぞ 愚霊なる 恥に自ら さすらひて 慈愛を知れば オオナムチ 一姫を娶る』28文
『二愚霊 姫に生まれて 君
召せば モチは御子生み 典侍となる ハヤは姫生み 内局』28文
『アカツチが 姫を弟君に 因むをば ハヤが愚霊に 噛み殺す 弟アシナヅが 姫を乞えば 七姫までは 噛み食らふ』28文
『君 夢覚めて 宣給ふは "いま我が夢に 色蛇 首に纏えて 騒の雨 面
濡らすは 何の清汚"』35文
『これソサノヲの オロチをば 連りヤスカタ 神となし ハヤスヒ姫も アシナヅチ 七姫
祭る 例し以て』39文
『行き過ぐ道に イフキ神 大蛇
成して 横たわる』40文
『妹転の 愚霊が凝りの 姫
噛むを 断つトガクシの 僻み
直るかな』フ025
『忌の連は ハヤコがヲロチ 祭られて 生るイワナガも 操
堕ちつる』フ030
二愚霊。
セオリツ姫に対する妬みを原因として、その心が愚霊に転じてしまった、モチコとハヤコを言う。
またそれぞれ「モチ愚霊」と「ハヤコが愚霊」と呼ばれる。
『さすらなす 二流離姫 憤り ヒカハに怒り 成る愚霊 弥に蟠り コクミらも
番えてシムを 奪ひ蝕む』7文
『打ち連れ 宿る サタの宮 法を定めて ハタレ根も シラヒト・コクミ オロチらも 討ち治めたる』9文
『イトウ神 善きを知る名ぞ 愚霊なる 恥に自ら さすらひて 慈愛を知れば オオナムチ 一姫を娶る』28文
『二愚霊 姫に生まれて 君
召せば モチは御子生み 典侍となる ハヤは姫生み 内局』28文
『アカツチが 姫を弟君に 因むをば ハヤが愚霊に 噛み殺す 弟アシナヅが 姫を乞えば 七姫までは 噛み食らふ』28文
『これソサノヲの オロチをば 連りヤスカタ 神となし ハヤスヒ姫も アシナヅチ 七姫祭る 例し以て』39文
『妹転の 愚霊が凝りの 姫
噛むを 断つトガクシの 僻み
直るかな』フ025
『忌の連は ハヤコがヲロチ 祭られて 生るイワナガも 操
堕ちつる』フ030
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