ハルナ蝕霊満ち。
六ハタレの第五。 ハハ(蝕霊)が人や獣に憑いて化けたもの。「ハルナ」は「主なるもの・首領」の意。
日隅で蜂起し、ヤマタに到る。この度はアマテル自らが、イフキヌシ、クマノクスヒ、さらにセオリツ姫、ハヤアキツ姫、そして三歳の稚児を伴っての御幸となる。この時アマテルはヤサカニのマカル玉、セオリツはマフツの八咫鏡、アキツは草薙の八重剣を携える。
妖術:野山を変えて叢雲、炎吹き、棘矢の霞、鳴神。
粽 (サツサ餅飯)
に歌見を付けて投げ入れ、敵に貪らせる。アマテルのタミメに敵の矢は立たず、吐く炎もミツハメを招いて消し、最後はタチカラヲが捕える。根の益人
アメオシヒに唆されて (ソサノヲの御言であり、手柄によっては国守に取り立てると)
事に及ぶ。イブキドがマフツの鏡にハルナを映してみると、ヌエアシモチが映る。
『錦オロチの シムミチや ハルナハハミチ ヰソラミチ 三人るキクミチ ヰツナミチ 鳴神もとむ アヱノミチ』8文
『白・黒駒に 諸 添ひて ヤマタに到り 雉飛べば ハルナハハミチ 野も山も 変えて
叢雲 炎 吹き 』8文
『矢の霰 神のタミメに 矢も立たず 弥
猛怒り 火花吹く 神 ミツハメを 招く時 炎消ゆれば 胸騒ぎ』8文
『時にクスヒが 隈の神 招けば烏 八つ
来たる』8文
『ここにハタレの 霊(血)を絞り 誓ひ
留めて 潮浴び 影写す時 六十万人 人成るは皆 民となる』8文
『先のツツガの 六ハタレも ハルナがモノマ 五千人と 国預け四千 皆
召して 霊(血)を濯ぐ時』8文
『アマテル神の 法を得て 諸守の討つ ハタレ中 上つハルナが "謀らん"
と 神息 算めば』12文
『大御神 天地知ろす 貴霊に 聡くハタレが 息計り 御歌作れば 染札を サツサ餅飯に 付け投ぐる』12文
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