イトウ

→ 語義
  

慈愛。
イトウは「愛ふ・慈ふ」の名詞形で「いたわり・いつくしみ」と同義。  ⇔ ウトウ
  

■「いとう」が誤って「うとう」に転じ、意味が逆になってはいるが、「うとう」に「善知鳥」の字が当てられていることは驚嘆に値する。
   

イトウ神 善きを知る名ぞ 愚霊なる 恥に自ら さすらひて 慈愛を知れば オオナムチ 一姫を娶る』28文
兄シギ聞き "慈愛なす尊 汚穢ぬ時 仇 枯らす [仇ガラス]" とて 弓引けば』29文
弟シギ怖ぢて 形変え "尊の慈愛に 我 畏る" "愛々汝" とて 煽り炙え 随に到りて "我がは 仇す" と申す』29文

  

  

イトウカミ・イトウノミメカミ

→ 語義
  

慈愛神。慈愛の三女神。
タケコ・タキコ・タナコの三姉妹に共通の贈り名。
「いたわりを知る神」 の意。
  

大分県宇佐市大字南宇佐、宇佐 (ウサ) 神宮
青森県青森市安方、善知鳥 (ウトウ) 神社
  

イトウ神 善きを知る名ぞ 愚霊なる 恥に自ら さすらひて 慈愛を知れば オオナムチ 一姫を娶る』28文
『それより民の ウブスナと 祭るスミヨシ モノヌシと 中臣合わせ 直り神 宇佐慈愛の 三女神や』31文

  

  

イトウヤスカタカミ

→ 語義
  

善知鳥安方神 (慈愛の安方神)。 
「沼地に纏られた慈愛を知る神」 の意。
三女神はハヤコの忘れ形見ゆえ、安方(低湿地)に祭ったのではないかと推測する
  

青森県青森市安方、善知鳥 (ウトウ) 神社
  

★『善知鳥神社の説明』境内の池は安潟と呼ばれた広大な沼の名残。
★安潟とは、滋賀県野洲や高知県夜須のような低湿地をいう普通名詞。
  

『子のシマツ 三つ姫祭る 外ヶ浜 イトウヤスカタ 神の御供 蝕むウトウあり』28文

  

  

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