足乳根 (陽陰因)。
交合した男女。父母。親。
「タ」は 天・陽・日、「ラ」は 地・陰・月を表す。
タラ、タラチとも言う。 父をタラチヲ、母をタラチメとも言う。
『タラチメの 疲れに乳汁 細ければ 補飯の守の 御乳つ姫 乳
奉り 養すれど 瞳を閉ぢて 月日無や』4文
『先にタラチヲ "ハナキネは 根の国・サホコ 領すべし" いまだヒルコと 御隈野の 臣が助けて 後の君』6文
『天が下 和して恵る 日月こそ 晴れて明るき 民の父母なり』7文
『タラチネは 手撫で足撫で 痛む時 ソサの尊の 尊問ひに 明らさまにぞ 答えけり』9文
『背のタラチは 生みの親 明け暮れむべに うまし以て 老いに仕えよ』13文
『子を乞ふる 妹背の和に 隠りくの 子 守り育てん タラチネの守』14文
『親が子を 孕めば乳足る 父・母は 実に足乳根よ "タ"
もヲシも 乳無きの親よ』17文
『国守は 民のたらちね その民は 国守の子ぞ 我が子でも 親が斬るなよ』23文
『タラチ失つ 咎
三百六十科 継親を 失つ咎 四百科』23文
『先にタラチヲ ひたる時 ハコネの洞に 入りますを 母チチ姫は 言ありて イセに到りて 御神に 朝夕仕え 奉らしむ』25文
『夢に賜わる "タマ"の名の タマヨリ姫を 生みて後 養して齢 十四鈴に タラチネ共に 神となる カアヒの神ぞ』27文
『時に姫 タラチヲ神に 懸り言わば "鈴木は齢 二十年の 延びもこの木の 上の命 カスガも齢 長ければ これ名付くべし"』28文
『務めとて ミカサに帰り タラ祭り "汝
オシクモ 確と聞け 昔 仕えて 御鏡を 賜えば我ら 左の臣ぞ 我が子ら和せ"』28文
『東西の名を 教えの初と なす故は いま我生める タラチネの 先の御祖も ことごとく 陽陰の種なり』ミ1文
『年を越ゆれば タラチネの 四十二・三十三の 汚穢・隈も 女は
"タ" 男は "ラ" に 当らじと』ミ1文
『骨は "タ" の種 肉は "ラ" に 生まれ 日月の 潤いに 人態備ふ』ミ1文
『タラチヲの "活霊に実受く" 添え歌は 'ひ'
の手の活せの 成るイキス』ミ和字
『タラチネの夢 覚めまして まみえ
暁 太君の 御孫を抱き 奉り 出車に合て 御幸成る』ミ逸文
『タラチネ神は 畏れまし アワの宮には 育てじと 上に送りて 帰ります』ミ逸文
『タラチネ神は ただ一人 妹背神の 霊を生みて』ミ逸文
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