【(交らす)】
A: 合う/合わす。交わる/交える。紛れる/紛らす。
変態:「こらす(凝らす)」
【(離らす・刈らす・開らす)】
B: 離れる/離す。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。空ける。開ける。
『すへらきの ゆめにあまてる かみのつけ やたのからすお みちひきと』ホ29 |
変態:「きらす(切らす)」
【上らす・高らす・明らす・赤らす】
D:
正の方向に離れる/離す。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」
『そのおしくさは ぬはたまの はなはほのほの からすはの』ホ1 『からすあふきは そふはなり ひあふきのはは みなはらふ あわのよそやそ』ホ1 |
変態:「くらす(暮らす)」
【枯らす・涸らす・嗄らす】
E: 負の方向に離れる/離す。「低まる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」
『くまのかみ しこめかしゐお からすかみ』ホ6 『いきのこる ももささやまに つつかなす かなてからせる あやまちと』ホ8 『とみあやまちて よろものま ひきからしけり』ホ8 『あちもいろめも よこしまに しゐにあやかり みおからす』ホ17 『むらとのいきお めくらすも いろにおほれて らみからす これみのかかみ』ホ17 |
変態:「ころす(殺す)」「こらす(懲らす)」「くらす(暗す)」
派生語:「からしむし(枯らし虫)」
【烏・鴉】
1.
黒い鳥。
2.(魄・肉体を)枯らす鳥。
『まつれはくろき とりむれて からすとなつく』ホ6 『ときにくすひか くまのかみ まねけはからす やつきたる』ホ8 『ささきみそ とひゆふまつり からすつか やひやよいたみ もおつとむ』ホ10 『たかきこたえて ひのきみの みやもるからす こかねはく』ホ11 『しらにはやまに からすとふ くまのとおもひ みやうつし』ホ20 |
[1]
「から(枯)」+「す(鳥)」
「から」は「暗・暮・黒」などの変態。
[2]
「からす(枯らす)」の名詞化。
類語:「うのとり(鵜の鳥)」
10/06/04
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