【原文カタカナ訳】 【語義考察】 【漢字読み下し】 スメミマコトクサヱルアヤ すめみまことくさゑるあや 皇御孫 十種得る文 フソムスス ソムヱヨソヒホ ふそむすす そむゑよそひほ 二十六鈴 十六枝四十一穂 トシキヤヱ ヤヨイカスカノ としきやゑ やよいかすかの 年キヤヱ 三月 カスガの (ヰチヂ) トシヲイテ マツリヤスマン としをいて まつりやすまん 年老いて 政 休まん コトワリニ アマテラシマス ことわりに あまてらします 断りに 和照らします 申し出に 和つ日月の オシホミミ ミコハクシタマ おしほみみ みこはくしたま オシホミミ 御子はクシタマ ホノアカリ イミナテルヒコ ほのあかり いみなてるひこ ホノアカリ 斎名テルヒコ クタサント チチミツカラノ くたさんと ちちみつからの 下さんと 父自らの ツケフミオ カクヤマシカニ つけふみお かくやましかに 告げ文を カグヤマ使に カグヤマを使として タテマツル たてまつる 奉る
フミニモフサク ふみにもふさく 文に申さく ミツカラカ アシハラクニオ みつからか あしはらくにお 「自らが アシハラ国を ヲサメント ヨソフマニタミ をさめんと よそふまにたみ 治めんと 装ふ間に民 アツマリテ ヒタトトムユエ あつまりて ひたととむゆえ 集まりて ひた留むゆえ テルヒコオ クタスヘキヤト てるひこお くたすへきやと テルヒコを 下すべきや」 と ウカカヱハ イセノヲンカミ うかかゑは いせのをんかみ 伺えば 妹背の御神 キコシメシ ユルセハシカノ きこしめし ゆるせはしかの 聞し召し 許せば使の カエコトス かえことす 返言す
ココニトヲヤノ ここにとをやの 「ここにト祖の アマツカミ トクサタカラオ あまつかみ とくさたからお 天つ神 十種宝を サツケマス オキツカカミト さつけます おきつかかみと 授けます 奥つ鏡と ヘツカカミ ムラクモツルキ へつかかみ むらくもつるき 辺つ鏡 ムラクモ剣 ウナルタマ タマカエシタマ うなるたま たまかえしたま ウナル珠 霊還し珠 チタルタマ ミチアカシタマ ちたるたま みちあかしたま チタル珠 道明かし珠 オロチヒレ ハハチシムヒレ おろちひれ ははちしむひれ 愚霊領巾 蝕霊締む領巾 コノハヒレ コノトクサナリ このはひれ このとくさなり コノハ領巾 この十種なり」
イタムコト アラハヒフミヨ いたむこと あらはひふみよ 「傷む如 あらば一二三四 ヰムナヤコ トマテカソエテ ゐむなやこ とまてかそえて 五六七八九 十まで数えて フルヱタタ ユラユラフルヱ ふるゑたた ゆらゆらふるゑ 振るえ ただ ゆらゆら振るえ カクナセハ ステニマカルモ かくなせは すてにまかるも かくなせば すでに曲るも (=傷む) ヨミカエル フルノコトソト よみかえる ふるのことそと よみがえる 振る宣言ぞ」 と ミコトノリ みことのり 御言宣
ナカクニノカミ なかくにのかみ 中国の守 コハマンオ フセクトモカミ こはまんお ふせくともかみ 拒まんを 防ぐ供守
カクヤマハ ヤマスミノフコ かくやまは やますみのふこ カグヤマは ヤマズミの二子 (カグヤマツミ) (カグツミ) フトタマハ ミムスヒノミコ ふとたまは みむすひのみこ フトタマは ミムスビの三子 (タカギ) コヤネトハ カスカトノノコ こやねとは かすかとののこ コヤネとは カスガ殿の子 (ヰチヂ) クシタマハ ミムスヒノヨコ くしたまは みむすひのよこ クシタマは ミムスビの四子
ミチネトハ カンミノヒマコ みちねとは かんみのひまこ ミチネとは カンミの曾孫
カンタマハ ヤマスミノミコ かんたまは やますみのみこ カンタマは ヤマスミの三子 サワラノハ アカツチノマコ さわらのは あかつちのまこ サワラノは アカツチの孫 ヌカトトハ カカミツコノコ ぬかととは かかみつこのこ ヌカドとは カガミツコの子 (鏡造) アケタマハ タマツコノコソ あけたまは たまつこのこそ アケタマは タマツコの子ぞ (玉造)
ムラクモハ ミチネカオトト むらくもは みちねかおとと ムラクモは ミチネが弟 ウスメヒコ ミケモチノマコ うすめひこ みけもちのまこ ウスメヒコ ミケモチの孫 カンタチハ コモリノハツコ かんたちは こもりのはつこ カンタチは コモリの初子 アメミカケ タタキネノオコ あめみかけ たたきねのおこ アメミカゲ タタキネの御子
ミヤツヒコ カナサキノミコ みやつひこ かなさきのみこ ミヤツヒコ カナサキの三子 ヨテヒコハ コモリノヨツコ よてひこは こもりのよつこ ヨテヒコは コモリの四つ子 アメトマミ ヌカタタノオコ あめとまみ ぬかたたのおこ アメトマミ ヌカタダの御子 アマセオハ カンミノヤサコ あませおは かんみのやさこ アマセオは カンミの玄孫
タマクシハ セオノイトコソ たまくしは せおのいとこそ タマクシは セオのいとこぞ ユツヒコハ サワラノノオト ゆつひこは さわらののおと ユツヒコは サワラノの弟 カンタマハ タマクシノオト かんたまは たまくしのおと カンタマは タマクシの弟 ミツキヒコ カンタマノオト みつきひこ かんたまのおと ミツキヒコ カンタマの弟
アヒミタマ タカキノヨツコ あひみたま たかきのよつこ アヒミタマ タカギの四つ子 チハヤヒハ ヨテノオトヰコ ちはやひは よてのおとゐこ チハヤヒは ヨテの弟 五子 (コモリの五子) ヤサカヒコ コモリノヤツコ やさかひこ こもりのやつこ ヤサカヒコ コモリの八つ子 イサフタマ ツノコリノコソ いさふたま つのこりのこそ イサフタマ ツノコリの子ぞ
イキシニホ オモイカネノコ いきしにほ おもいかねのこ イキシニホ オモヒカネの子 イクタマハ タカキノヰツコ いくたまは たかきのゐつこ イクタマは タカギの五つ子 サノヒコネ ヒコナノコナリ さのひこね ひこなのこなり サノヒコネ ヒコナの子なり コトユヒコ ハラキネノオコ ことゆひこ はらきねのおこ コトユヒコ ハラキネの御子
ウワハルハ ヤツココロノコ うわはるは やつこころのこ ウワハルは ヤツココロの子 シタハルハ ウワハルノオト したはるは うわはるのおと シタハルは ウワハルの弟 アヨミタマ タカキノナナコ あよみたま たかきのななこ アヨミタマ タカギの七子 スヘミソフ ミナノリムマテ すへみそふ みなのりむまて 総三十二 皆 乗り馬で マモリユク ミコハヤフサノ まもりゆく みこはやふさの 守り行く 御子は八房の (テルヒコ) イテクルマ いてくるま 出車 フソヰノハトオ ふそゐのはとお 二十五の侍人を ヰツトモノ マモルミヤツコ ゐつともの まもるみやつこ 五伴の 守るミヤツコ (=五班) (治む)
アマツマラ カンミノヤサコ あまつまら かんみのやさこ アマツマラ カンミの玄孫 アカマロハ ツクハソソノコ あかまろは つくはそそのこ アカマロは ツクバソソの子 アカウラハ シホモリノフコ あかうらは しほもりのふこ アカウラは シホモリの二子 マウラトハ ヤマスミノヰコ まうらとは やますみのゐこ マウラとは ヤマスミの五子 アカホシハ カツテノオトト あかほしは かつてのおとと アカホシは カツテの弟 コノヰタリ このゐたり この五人
オオモノヌシハ おおものぬしは オオモノヌシは (クシヒコ) ヰツクミノ モノヘフソヰオ ゐつくみの ものへふそゐお 五組の モノベ二十五を ヒキソフテ トモヒトスヘテ ひきそふて ともひとすへて 率き添ふて 供人すべて ヤモムソヨ やもむそよ 八百六十四
ヒタカミオテテ ひたかみおてて ヒタカミを出て カシマミヤ ソノミチタミノ かしまみや そのみちたみの カシマ宮 その道 民の イテムカヒ タカヤシカクト いてむかひ たかやしかくと 出迎ひ 耕し欠くと キコシメシ イセニハンヘル きこしめし いせにはんへる 聞し召し イセに侍る ミコノオト キヨヒトニカミ みこのおと きよひとにかみ 御子の弟 キヨヒトに神 (アマテル) ミコトノリ ナレトチカラト みことのり なれとちからと 御言宣 「汝とチカラと (タチカラヲ) ハヤフネニ ユキテイワフネ はやふねに ゆきていわふね 早船に 行きて斎船 ススムヘシ すすむへし 奨むべし」
ヨリテミマコト よりてみまこと よりて御孫と (ニニキネ) タチカラヲ ワニフネニノリ たちからを わにふねにのり タチカラヲ ワニ船に乗り カンフサノ ツクモニツキテ かんふさの つくもにつきて 上総の ツクモに着きて カトリミヤ カンコトノレハ かとりみや かんことのれは カトリ宮 神言宣れば
ホノアカリ マウラオメシテ ほのあかり まうらおめして ホノアカリ マウラを召して ウラトエハ マウラフトマニ うらとえは まうらふとまに 占問えば マウラ フトマニ アキニトル コチニヒモトケ あきにとる こちにひもとけ "アキニ" 採る 「東風に冷も融け 東風に寒さも緩み ツミノカル イマハルナレハ つみのかる いまはるなれは 弊 逃る 今 春なれば 冬の疲弊を免れる ニシノソラ タミツカレナシ にしのそら たみつかれなし 西の空 民 疲れ無し ヨシヨシト ミコトサタマル よしよしと みことさたまる 吉々」 と 御言定まる
ニニキネト タチカラトユク ににきねと たちからとゆく ニニキネと タチカラと行く ヒタカミノ キミオヲカミテ ひたかみの きみおをかみて ヒタカミの 君を拝みて (オシホミミ) ヨシオツケ ノチニミマコト よしおつけ のちにみまこと 由を告げ 後に御孫と タチカラト イサワニカエリ たちからと いさわにかえり タチカラと イサワに帰り カエコトス かえことす 返言す
トキニスメミコ ときにすめみこ 時に皇御子 (テルヒコ) イワクスノ フネオモフケテ いわくすの ふねおもふけて 斎奇の 船を設けて マラカオチ アマツハハラオ まらかおち あまつははらお マラが叔父 アマツハハラを フナオサニ マラハカチトリ ふなおさに まらはかちとり 船長に マラは舵取り アカウラオ フナコツカサニ あかうらお ふなこつかさに アカウラを 船子司に アカマロト アカホシモノオ あかまろと あかほしものお アカマロと アカホシ モノを (モノベ) ソエカコニ マウラハカセミ そえかこに まうらはかせみ 添え水手に マウラは風見
ツクモヨリ イツノミサキニ つくもより いつのみさきに ツクモより 逸の岬に (伊豆の岬) ホオアケテ オキハシルメハ ほおあけて おきはしるめは 帆を上げて 沖走る見は オホソラオ ハルカニカケリ おほそらお はるかにかけり 大空を 遥かに駈けり
ミクマノノ ミヤヰオカミテ みくまのの みやゐおかみて 御隈野の 宮居拝みて ナミハヨリ カモニテイタル なみはより かもにていたる 浪速より カモにて到る (鴨船) イカルカノ ミネヨリトリノ いかるかの みねよりとりの イカルカの 峰より'とり'の シラニハニ しらにはに 領庭に
アマノイワフネ あまのいわふね 和の斎船 オホソラオ カケリメクリテ おほそらお かけりめくりて 大空を 駆けり恵りて コノサトノ ナオモソラミツ このさとの なおもそらみつ この里の 名をも "空みつ ヤマトクニ やまとくに 和国"
ミヤツヤナリテ みやつやなりて 宮つ屋 成りて (イカルカ宮) ソフノカミ スカタカムスメ そふのかみ すかたかむすめ 十二の守 スガタが娘 <を備え> ミキサキニ ナシテウタヨミ みきさきに なしてうたよみ 御后に なして歌詠み カタカキノ コトオタノシム かたかきの ことおたのしむ カダカキの 琴を楽しむ
イカルカノ ミヤニウツリテ いかるかの みやにうつりて イカルカの 宮に移りて ソノアスカ ウテナニヨモオ そのあすか うてなによもお その明す日 台に四方を ノソムオリ シラニハヤマニ のそむおり しらにはやまに 望む折 領庭山に カラストフ クマノトオモヒ からすとふ くまのとおもひ カラス飛ぶ 隈野と思ひ ミヤウツシ みやうつし 宮移し
トキニコヤネハ ときにこやねは 時にコヤネは ハヤカレト オホモノヌシモ はやかれと おほものぬしも 「早かれ」 と オホモノヌシも (クシヒコ) トトメケル ととめける 止めける
フトタマカイフ ふとたまかいふ フトタマが言ふ カカナエテ キミノオホスオ かかなえて きみのおほすお 「かがなえて 君の思すを トトメンヤ カクヤマモイフ ととめんや かくやまもいふ 止めんや」 カグヤマも言ふ クマノナル アスカウツセハ くまのなる あすかうつせは 「隈野なる 明す日移せば ヨキタメシ ステニキワマル よきためし すてにきわまる 良き試し すでに極まる」
モノヌシハ イカリテイワク ものぬしは いかりていわく モノヌシは 怒りて曰く フトタマハ キミノトノオチ ふとたまは きみのとのおち 「フトタマは 君の留の大人 トミヲキナ キナフヨロトシ とみをきな きなふよろとし 臣翁 昨日万歳 キミイワヒ ケフマタカワル きみいわひ けふまたかわる 君祝ひ 今日また変わる ミヤウツシ みやうつし 宮移し
ヨロチハトオシ よろちはとおし 万千は遠し ヒトトセモ ヘサルオセメハ ひととせも へさるおせめは 一年も 経ざるを迫めば <汝が> 経ざることに同ずる以上 ヨノハチハ ナンチノココロ よのはちは なんちのこころ 世の恥は 汝の心 <の> ケカレヨリ けかれより 穢れより
キミアヤカラハ きみあやからは 君 肖らば 君もそれにまみれるなら ワレオラス アカネホノホニ われおらす あかねほのほに 我 居らず 茜炎に 我はここに居らぬ 真っ赤な炎に ツミストモ マロカネハメト つみすとも まろかねはめと 詰みすとも 磨金食めど 終ろうとも 錬金を喰らおうとも ケカレヱス カクイイカエル けかれゑす かくいいかえる 穢れ得ず」 かく言い帰る 穢れだけは得ず
モロハカリ ツイニウツシテ もろはかり ついにうつして 諸 議り ついに移して アスカカワ クルワニホリテ あすかかわ くるわにほりて アスカ川 周に堀りて ミソキナスカナ みそきなすかな 禊なすかな
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