【寄る・撚る・因る・拠る】
A:
合う/合わす。結ぶ。生む。収(治)まる/収(治)める。直る/直す。
比べる。肖る。釣合う/釣合わす。対応する/させる。
『いますへらきの あまきみは みなににきねの いつによる』ホ序 『つきはよる つまなうとみそ うちをさむ めかけのことは なまつり そ』ホ13 『かれもろはねお より たたし をつるおたてに めおよこに』ホ16 『あまてるかみも わすれしと いとふそよすち よりあはせ』ホ16 |
変態:「よふ(呼ぶ)」「よむ(読む)」
派生語:「よろす(寄ろす)」「よろし(宜し)」
【揺る・撚る】
B:
離れる/離す。分れる/分ける。放つ。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。ねじる。
『あらたけに よるひとも をとろそそかん ちかひなす』ホ17 『いろほしも みちもてなせは あやまたす よこよらはやむ』ホ17 |
【揺る・(捩る)】
C:
回る/回す。行き来する/させる。戻る。還る。回帰する。
『かんちから はらいのそかは おのつから ははもいそらも よりかゑし』ホ8 『てれはうらむな あけらるも ゑもへもよらす もとむなり』ホ16 |
変態:「ゆる(揺る)」「お
る(復る)」「ふる(振る)」
派生語:「よりかゑす(捩り返す)」「よる
く(揺るぐ)」「よろく(蹌踉く)」「よ
りより(度々)」
【選る・(熟る・喜る・老る・宜る・優る)】
D:
正の方向に離れる/離す。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・優先する・勝る・至る」
『なるけもの かせみつよるお なもみこゑ きつねたぬき
そ』ホ15 『ほとはにの よるはふたこゑ ゐのましそ よつなもこれそ』ホ15 『きよきあたこと しきみより みかまときよく まもるへし』ホ22 『まこにあいたく としよると てつからみあえ ものぬしも よろくひいわく』ホ24 『これみのうちの めくりより やまひあらねは なからえり』ミ1 |
変態:「よむ(熟む)」「ゑる(選る)」
派生語:「よろこふ(喜ぶ)」「よろ(万)」
「よろす(喜す)」「よろし(宜し)」「よりこねい(選り好い)」「よろとし(万歳)」
「きよらか(清らか)」「よ
ろいさき(歓弥栄)」
【(弱る・破る・倦る)】
E:
負の方向に離れる/離す。「低まる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・果てる」
変態:「よふ(酔う)」「やむ(病む)」「やる(破る)」
派生語:「よれよれ」「よろよろ」「よる(夜)」「よろく(蹌踉く)」
【夜】
E: 負の方向に離れるさま。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」さま
●夜間。 ●陰・穢・月・地・世。
『よるはねるゆゑ きたはねそ』ホ1 『あしひきはやま ほのほのは あけぬはたまは よるのたね』ホ5 『ひるはにうえに ひたのほり よるはしうえに みきくたり』ホ16 『みこのもはいり よそやよ る はにたてものし しはすそか』ホ37 |
「よる(弱る)」の名詞化。
ここでは「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「落ちる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・果てる」などの意。
変態:「よひ(宵)」「ゆふ(夕)」「よみ(黄泉)」「やみ(闇)」「うみ(倦み)」「おゑ(汚穢)」
【(夜霊・陰霊・月霊)】
月(太陰)の神霊。月の陰エネルギー。
『あさひのうるお みにうけて こみやにあれは よるなみと ともにめくれと』ホ14 |
類語:「つきみたま
(月神霊)」「にこたま(和霊)」「しらたま(白霊)」「いも
かち(陰が霊)」「あかち(和霊)」「にち(和霊)」「にし(和霊)」
対語:「ひる(昼・日霊・陽霊)」
10/05/24
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