【沖・奥】
1.(かなりの距離を)行くさま。離れるさま。遠いさま。
『ほおあけて おきはしるめは おほそらお はるかにかけり』ホ20 『くまのむら いわたてこえて おきおこく つちかせふねお たたよはす』ホ29 |
2.回帰する所。帰還する所。本源。中心。内。
『わかみやに むへそたてしと あめにあけ おきつのみやに かえります』ホ4 『ふたかみの おきつほにゐて くにうめと たみのことはの ふつくもり』ホ5 |
「おく(送く)」の名詞化。
ここでは「C:
回る/回す・往き来する/させる。回帰する・帰還する」などの意。
変態:「おく(奥)」
【息】
往き来。出入り。発着。
『おもひてわかの うたみそめ おきひこおして さおしかと ひめいたたきて』ホ24 |
「おく(送く・往く・復く)」の名詞化。
ここでは「C:
往き来する/させる」の意。
【息】おき −広辞苑より− (上代語。単独の例はない) いき。 万二○「鳰鳥(におどり)の―長川は絶えぬとも」 |
変態:「いき(息)」
【(大き・熾・老・翁)】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある・主導する」さま
●大いなるさま。優れたる者。 ●上流・上位の存在。老熟の者。親・祖。
『わさおきうたふ かくのき かれてもにほゆ』ホ7 『いまふしみれは をきなかみ さかるこもりと くらふれは』ホ16 『うまれすなおに やまとちの をしゑにかなふ すへらきの やゑかきのをき』ホ23 |
●<地名>隠岐。(「おきみつこ」の「三子」に対して、その親・母体の意)
『いよあわふたな おきみつこ つくしきひのこ さとうしま』ホ3 |
「おく(起く・熾く・老く)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある・主導する」などの意。
類語:「をき(翁)」「をきな(翁)」
派生語:「わさおき(俳優)」
10/10/10
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