はる  ハル  haru

  

【(和る)・貼る・張る・治る・晴る】
A: 合う/合わす。和す。渡す。収(治)まる/収(治)める。調う/調える。直る/直す。

『やすかわの したてるひめと あめはれて』ホ1
『あめかした やわしてめくる ひつきこそ はれてあかるき たみのたらなり』
ホ7
『にしきおろちの しむみちや はるなははみち ゐそらみち』
ホ8
『きくつねお みさとのあみお のにはりて みなおひいれて たまつなき』ホ8
『あいゑることは のちのまめ いさおしなせは はれやらん』ホ9

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変態:「はふ(生ふ)」「ある(生る)」「あふ(合う)」「ゆふ(結う)」「なる(平る)
派生語:「はら(治/腹)」「はらむ(孕む)」「はるな(治也)」「しはる(縛る)」「よはる(呼ばる)」「たわら(俵)」「はりわたす(張り渡す)」「かわる(代る)」「みはる(見張る)」「うつはり(梁)」「はり(梁)」「はるひ(腹帯)」「いつわる(偽る)」「はりはら(榛原)」「はれ(晴れ)」「はらす(晴らす)

 
 

【(離る・遥る・放る・払る)】
B: 離れる/離す。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。

『ひかしはるかに なみたかく たちのほるひの ひたかみや』ホ4

 
変態:「ひる(放る)」「ほる(放る)」「ある(散る/新る)」「まる(放る)
派生語:「はらふ(払う・掃う)」「はるか(遥か)」「はらす」「ばれる」「いつわる(偽る)

 
 

【(払る・祓る・新る・改る・復る)】
C: 回る/回す。行き来する/させる。還る/還す。改まる/改める。

変態:「ある(新る)」「おる(復る・折る)」「うる(売る)」「ふる(振る)」「ゆる(揺る)」「よる(揺る)
派生語:「はらふ(払う・祓う)」「くはる(配る)」「かわる(替る)」「やはり」「ことわり

 
 

【張る・(生る・栄る・映る・果る)】
D: 正の方向に離れる/離す。「高める・広げる・勢い付ける・栄す・熟れさす・優れさす・尊ぶ・至す」

『しほつつか めなしかたあみ はるへらや みちひのたまは はてのかんかせ』ホ25
『これおふみはる わかちから よにくらへんと もとむれと なくてまかるや』ホ35
『こからしふけは きはみおち ひらきはつくさ めはるなり』ミ9
『あのゆんの まめにひらきの むらさきや まおうつろゐの はるへひくらん』フあゆん

 
変態:「はぬ(跳ぬ)」「はゆ(栄ゆ・映ゆ)」「ふる(奮る)
派生語:「はら(原)

 
 

【(蝕る・這る)】
E: 負の方向に離れる/離す。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」

変態:「はふ(這う)」「はゆ(蝕ゆ)」「はむ(蝕む)」「ふる(降る)」「へる(減る)」「ほる(恍る)

  
 

【(生)・春】
始まり。萌し。基礎。基盤。 (繁栄の)立ち上がり。 1〜3月

『しわかみの こころほつまと なるときは はなさくみよの はるやきぬらん』ホ序
『かかんなす はるのひとしく めくりきて いそのまさこは いわとなる』ホ序
『きははるわかは なつあおは あきにゑもみち ふゆおちは』ホ1
『ちちのはるあき たみおなて このやさかにの まかるたま』ホ11
『またたたは はるのそらねお はにあみて いたくにたれは たたといふ』ホ16

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「はる(張る・生る)」の名詞化。
「はる」は「はふ(生ふ)」の変態。

類語:「はえ(生え)」
派生語:「はるあき(春秋)

  

10/01/14

  

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