【着く・融く・説く・解く・(常く)】
A: 合う/合わす。交じる/交ぜる。収(治)まる/収(治)める。連なる/連ねる。和らぐ/和す。直る/直す。
『はやたまのをか わたしても とけぬおもむき ときむすふ ことさかのをそ』ホ2 |
変態:「たく(抱く・食く)」「つく(付く・告ぐ・着く・継ぐ・築く)」「のく(残く)」
派生語:「とこ(融/床/常)」「さねとこ(添融)」「ところ(野老)」
【解く・退く・(突く)】
B: 離れる/離す。分く。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。
『たまかえしせは ひとならん さきにまかるも をおときて ひとにうまるそ』ホ8 『かたまろか みなときゆるし わらなわお さわになわせて』ホ8 『かはねのみやに かんくらお もふせはをとけ ひとなるそ』ホ13 『たまかえし なせはをとけて みやにいる なさねはなかく くるしむそ』ホ13 『たまかえし なさはくるしむ たまのをも とけてむねかみ みなもとへ』ホ13 |
変態:「つく(突く・吐く)」「そく(削ぐ・濯ぐ)」「のく(退く)」
派生語:「とか(咎)」「ときわ(常磐)」「とかむ(咎む)」「とき(時)」「とこ(処方・所)」「ところ(所)」「いとけ(幼)」
【研ぐ・磨ぐ】
C: 回る/回す。行き来する/させる。通る/通す。渡る/渡す。
【研ぐ・利く・鋭く・疾く・遂ぐ・(篤く)】
D:
正の方向に離れる/離す。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・早まる・至る」
『ひとのねちけの ときすくれ こりゑてむつの はたれなる』ホ8 『みきはををやま かくつみの ときしくかくの いわひうた』ホ14 『すへてちやそに めくりとけ ややみとりこの なりそなふ』ホ14 『かさりより おこりになりて ときはかる はてははたれの くにみたれ』ホ23 『このかねりとに みことのり なんちかやいは よくときそ』ホ23 |
類語:「たく(焚く・長く)」「つく(突く・尽く)」「のく(仰く)」「そく(急く)」
派生語:「とこ(疾)」「とき(時めき)」「とき
(利・鋭・疾・研ぎ・鬨)」「とし
(利し・鋭し・疾し)」「をとこ(男)」「とけ(棘)」「ところ(野老)」
【(下く)・退く】
E:
負の方向に離れる/離す。「低まる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」
変態:「つく(尽く)」「さく(下ぐ)」「のく(退く)」「そく(退く・殺ぐ)」
派生語:「とこ(床)」「とか(咎)」「とかむ(咎む)」「しとき(粢)」
【(研・利・鋭・疾・遂)・篤・得・特】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・早まる・至る」さま
『いまのてにはに なつらえて かたちとわさと そのあちお とくとゑされは』ミ序 |
「とく(研ぐ・疾く・遂ぐ・篤く)」の名詞化。
また「とし(利し・鋭し・疾し・篤し)」の連用形の名詞化。
変態:「とき(研・利・鋭・疾・鬨)」「とけ(棘)」
10/03/18
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