より  ヨリ  yori

  

【寄り・拠り・依り・因り】
1.合い/合わせ。近づき。添い。結び。つながり。続き。似せ。肖り。

『こまよりおりて そさのをの ておひきおこす しむのよりホ9
『みことのり のりをしゑとと なるよりこ いふきとぬしや そさのをと』
ホ191
『まかりかやくり うなところ かくいもかしら しむのよりミ7

2.〜に合わせて。〜に比べて。〜に似せて。〜に肖って。〜のために。〜に対応して。

『きみはその きのみによりて をかみはき めかみはみとそ なつきます』ホ2
『ももひなきより ささなみと なおたまふより なもささけ』ホ2
『これよりもろか なおこひて おはよりとえは うひるきと みつからこたふ』ホ4
『かくみたひ きもにこたえて なさけより さすかにぬるる いふきかみ』ホ9

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よる(寄る)」の名詞化。

 
 

【より (格助詞)】
(起点から) それるさま。他に回るさま。

『ふるとしふより つきみけの ひとはもよろに』ホ1
『ねよりきたりて ねにかえる』ホ1
『かれたるいねの わかかえる わかのうたより わかのくに』ホ1
『やものよつきは とよくんぬ あめよりみつの わさおわけ』ホ2
『あめなるみちの そなわりて たくひなるより としかそえ』ホ2

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よる(撚る/揺る)」の名詞化。
ここでは「B: そる/そらす・曲る/曲げる」「C: 回る/回す」などの意。

変態:「」「やる(遣る)
類語:「から

  
 

【寄り・撚り・縒り】
合わせ。寄せ。結い。編み。織り。

なよみより ふとのはたみの つねのはそ もはむのかたは』ホ23

 
よる(寄る)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・まとめる・寄せる」などの意。

変態:「あみ(編み)」「おり(織り)」「うみ(績み)」「ゆひ(結い)

  
 

【(熟・宜・選・麗・喜)】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」さま

よる(熟る)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。

変態:「ゆり(百合)

  
 

【(揺)・度】
揺れ動くさま。変動するさま。不定。さまざま。

『かんへさためて よりよりに うつわにまつる はしめなり』ホ37

 
よる(揺る)」の名詞化。
ここでは「C: 回る・行き来する・揺れる・振れる」などの意。

変態:「ゆり(揺り)」「ゆら(揺)より(揺)」「よよ(揺)ふり(振り)」「おり(折)
類語:「たひ(度)」「かひ(還ひ・替・回)

  

10/02/09

  

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