【(和く・交く)・嗅ぐ・書く・掛く・構く】
A: 合う/合わす。交じる/交える。収(治)まる/収(治)める。組む。比べる。
『おもえらく はしかけなくて むすふやは 』ホ1 『なんちくにゑお うつすへし やまとめくりて みなゑかく』ホ6 『おろちにむつの ゆつかけて やくもうちとそ なつくなり』ホ9 『やすやすと さくらのははの みとりこお かつてにかけて いてやうません』ホ14 『そのにむかえは こゑかくる てこにいれきて すすなしる』ホ15 |
変態:「きく(聞く・利く・効く)」「こく(扱く)」
派生語:「かかる(掛かる)」「かかふ(抱ふ・考ふ)」「かかなふ(考なふ)」「かんかみる(鑑みる)」「かこむ(囲む)」「かこ(籠・加護)」「かき(垣)」「ゆかけ(弓懸)」「かきる(限る)」「ゑかく(描く)」「かかち(案山子)」「まかこ(籬)」
【(離く・画く・放く・曲く)・欠く】
B: 離れる/離す。放つ。分れる。限る。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。
変態:「こく(放く・曲く)」「くく(漏く)」
派生語:「かこ(籠・加護)」「かき(垣)」「かくす(隠す)」「かきる(限る)」「まかこ(籬)」「かかす(欠かす)」「かかむ(屈む)」「かかち(蛇)」
【(回く)・掻く・駆く】
C: 回る/回す。行き来する/させる。動く/動かす。バタバタする/させる。改まる/改める。
『ともしひの かきたてあふら へることく ほかちいのちの あふらへる』ホ15『ほおあけて おきはしるめは おほそらお はるかにかけり』ホ20 『にはりわたりは かきくもり はたたかみなり かきやふる』ホ21 『われさきに はなおかさして かけとほる これゑなのあや いみななす』ホ24 『ほのあかり とくさたからに かけめくり そらみつやまと あすかみや』ホ28 |
変態:「きく(帰く)」「こく(漕ぐ)」
派生語:「みかく(磨く)」「かたかき(葛掻き)」「かける(掻ける・駆ける)」「かこ(水夫)」「さきかけ(先駆け)」「めかけ(妾)」「まさかき(回掻き・真榊)」
【(上く・明く・芳ぐ・翔く)・駆く】
D:
正の方向に離れる/離す。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある」
『みきはををやま かくつみの ときしくかくの いわひうた』ホ14 |
変態:「きく(利く・効く)」「こく(漕ぐ・焦ぐ)」
派生語:「かく(橘)」「かかやく(輝く)」「かくつち(迦具土)」「かけまく(懸けまく)」「かきたつ(掻き立つ)」「かかく(掲ぐ)」「かかる(篝る)」
【(転く・倒く・痩く)・欠く】
E:
負の方向に離れる/離す。「低まる・端にある・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・果てる」
『いつもやゑかき おほなむち みつれはかくる ことはりか』ホ10 『ほそのをとなる みはしらの ほとよくおもり めくりかけ』ホ14 『たかやしかくと きこしめし いせにはんへる みこのおと』ホ20 『ひまかくゆえに たもあれて たとひみのれと とほしくて』ホ23 『なんちよおすて みちかくや ひめはおそれて かかねとも』ホ26 |
変態:「こく(転く・倒く・痩く)」「くく(潜ぐ)」
派生語:「かかち(痩霊)」「みつれはかくる(満つれば欠くる)」
【斯く・是く】
このように。この通りに。
『かくみこころお つくしうむ ひひめみをかみ』ホ3 『かくひおつみて みたまいる かとはちりけの あやところ』ホ4 『うるわしや かくなささらは ちかふへお ひひにくひらん』ホ5 『かくみたひ きもにこたえて なさけより さすかにぬるる いふきかみ』ホ9 『かくのをしゑに みちひきて たみもゐやすく にきはせて』ホ17 |
「しかし(然し・爾し)」の連用形「しかく(然く・爾く)」の「し」が省かれて名詞化したもの。
「しか(如・確・然)」+「し(形容詞語尾)」
「しか」は「しく(如く)」の名詞形で、「ちか(近)」の変態。
ここでは「A: 合う・似る・匹敵する」などのの意。
【橘・芳・香・香具・香久】
正の方向に離れるさま。「立つ・上にある・先にある・優れる・至る・根源にある・主導する」さま
『まこほのあかり かくやまの あすかのみやに をわします』ホ序 『たかみむすひと くにすへて とこよのはなお はらみやま かくやまとなす』ホ4 『さのとのに たちはなうゑて かくのみや きにさくらうゑ うおちみや』ホ6 『わさおきうたふ かくのき かれてもにほゆ』ホ7 『われむかし あめのみちゑる かくのふみ みをやもあみお』ホ27 |
●たちはな(橘)の別名。
=とこよのはな(疾代の木)。くにとこたちのみよのはな(国常立の御代の木)。
『みかたひれきて かくいれて うちこほさせは』ホ8 『ほらかゐふかせ まひれけし かくむさほらせ これおうつ』ホ8 『ふそゐすす こそみゑとしの さあゑなつ かくゑしほみて』ホ10 『こそほきさはひ みことのり かくおもとめに たしまもり』ホ37 『ことはしめとて しはすやか かくかこたてて しるしとす』ホ39 |
●=サカムノオノ(相模の小野) 相模国の別名。(マウラが新田を開発して橘を植えた)。
『かくきみか はなたちはなは かれかつま おしやまやりて よはしむる』ホ37 『かくのやかたに みちおきく もとひこいわく くにしるの みちはいにしえ』ホ38 『ことはしめとて しはすやか かくかこたてて しるしとす』ホ39 |
「かく(上く・芳ぐ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「立つ・上にある・先にある・優れる・至る・根源にある・主導する」などの意。
類語:「たちはな(橘)」
派生語:「かくやま(橘山/香具山)」「かくのみや(橘の宮)」「かくゑ(橘枝)」「かくつ(橘果)」「かくのみ(香菓)」
【迦具・(輝・焦・明)】
D:
正の方向に離れるさま。火炎。燃焼。
『みくまのの みやまきやくお のそかんと うむほのかみの かくつちに』ホ5 |
「かく(上く・明く)」の名詞化。
変態:「こけ(焦げ)」「かか(輝・明々・赤々・篝)」
派生語:「かくつち(迦具土・軻遇突智)」
10/03/19
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