【天・(上・陽)】
1.天空。宇宙空間。 (物質界・地に対して)
非物質世界。あの世。天界。
2.非物質世界の陽側。(陰・月に対して)陽。日。
3.(水埴・液体/固体に対して)
空火風。放射。気。気体。光。熱。匂。
『あめつちの ひらけしときに ふたかみの とほこにをさむ』ホ序 『ひさかたの あめかしたしる わかきみの よよにつたはる かんむりは』ホ序 『いまみそひとは このをしゑ あめのめくりの みむそゐゑ よつみつわけて みそひなり』ホ1 『いにしえの あめつちうひの きはなきに きさしわかるる あうのめを』ホ2 『あまめくり みもむそたひお とほこのり』ホ7 |
「うゆ(上ゆ・大ゆ)」の名詞化「うを(上・大・敬)」の転。「うを」→「あわ・あは」→「あま・あめ」
「つち(土)」を固体、「うひ(泥)」を液体と見た場合、「あめ(陽・淡)」は気体に当たる。
目に見えない気体は、物質とは認識されていなかったものと思われる。
変態:「あわ(泡)」「あお(陽)」「あほ(空)」「を(陽)」「あ(陽・天)」「ひ(陽)」
【(天地・陽陰・日月・和)】
1.陽陰。日月。神霊。魂魄。 陽陰の和合。調和。陽陰の道。天理。天運。
『たみまして あまてるかみの みかかみお』ホ序 『きこしめさるる あさまつり あまねくとほり あまてらす』ホ序 『やすかわの したてるひめと あめはれて』ホ1 『あめなるみちは めもあらす みつよをさまる』ホ2 『たかまに あめみをや もともとあなみ みそふかみ まつれはたみの とよけかみ』ホ4 『いさなきは あめおしらする うつのこお うまんおもいの ますかかみ』ホ4 |
2.アメノミヲヤ(陽陰の上祖)。
『あめのうむたみ このことく なかいきみんと くいものの』ホ15 『ふたたひも あめのみたねと きみのつけ まちゆるせとも』ホ17 『いまよりあらは つみひとそ わかこもひとは あめのたね』ホ32 『ほしにそみあふ あめはゑな ひつきひとみなあめのえな』ミ6 |
3.陽陰(日月)の顕現であるアマテル。
『ひるこひめ いまいつくしに たりいたり あめのいろとと わかひるめ』ホ3 『このふたはしら うむとのは あまのはらみと つくはやま あはちつきすみ くまのなりけり』ホ3 『あめにつくれは ををんかみ たまふかたすす わらひなわ』ホ8 『あめのおととと あらはれて ちきりおむすふ いなたひめ』ホ9 『なすゆえしらす あめのはお きるもおそれて くちんとす』ホ16 |
4.非物質の世界の陽層と陰層。(「天界」という意味での「天」の原義) =あめつち(天地)
『あめよりそ とりにつけしむ とつきのり』ホ3 『ややしるまこと はたれとは あめにもおらす かみならす』ホ8 『そのもとおりは あまかつお はやあきつめの つくりそめ』ホ12 『くにとこたちの あめまつる みけはこのみか』ホ15 『はなもみも わかみのみちと しらさらめ おかしかくすも あめかしる』ホ17 |
5.あの世とこの世。上下。貴と賤。中と端。 =あめつち(天地)
『いちゐのはなの さくもちて いまこそひらく あまのとや』ホ4 『きみもきさはし ふみおりて あまさかるひに むかつひめ』ホ6 『みことのり なんちわかひこ ひとふるに あまのこやねと なにしあゑ』ホ14 |
「うを(上・大・陽)」+「うひ(倦・膿・陰)」の省略形。
また「あむ(合む・和む・編む)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・和す・養う・調える・直す」などの意。
変態:「あわ(陽陰・合)」「あも(上下)」「あや(陽陰・綾)」「やわ(陽陰・和)」「をめ(男女・陽陰)」「あう(陽陰)」「あゐ(陽陰)」
類語:「ゑと(上下)」
【天・(和/上・央)】
1.和して恵るさま。
●和して恵る日月。 =あまつきみ(和つ君)
『いきおひは あめにのほりて をおかゑす あひわかみやに ととまりて』ホ6 『のちむらくもに ゆつりおく むらくもあめの をんともに あすかにはへる』ホ24 『とりたすき あめにささけて またにしの ははかみやけと よにのこる』ホ24 『こふにまかせん たけつみは こふはおそるる あめのまま』ホ27 『ゐそすすの ちゑのはたとし あめかわる こよみまたとて ものぬしか』ホ28 |
●和して恵む日月を囲む組織。中央政府。御上。公。官。都。宮中。 =たかま
『いまめさるれは そのめくみ あめにかえりの もふてもの』ホ序 『あめななよとこみきのあや』ホ2 『あめなるみちの そなわりて たくひなるより としかそえ ゐもつきあまの まさかきや』ホ2 『ときにあめより ふたかみに つほはあしはら ちゐもあき』ホ2 『かすかこたえて これむかし あめのますひと そむくゆえ』ホ12 |
2.正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・先行する・栄る・優れる・中心にある・至る」さま
●上。 上位。御上。 大上。 上流。源流。中心。
『やものよつきは とよくんぬ あめ(上)よりみつの わさおわけ』ホ2 『つきによせ みこはあまひの くらゐのる ひのやまのなも おおやまそ』ホ6 『きみもきさはし ふみおりて あまさかるひに むかつひめ』ホ6 『もちかくらひめお かんさひのこの あめおしひ めあわせすけか あにとなし』ホ7 『ひさかたの あまてるかみの はつみよに ひよみのとりの』ホ22 |
「あむ(和む/上む)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・和す・養う・調える・直す」、また「D:
正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある・主導する」などの意。
変態:「あわ(和)」「やわ(和)」「やま(和)」「うえ(上)」「うわ(上)」「あ(上・天)」
類語:「かみ(上)」「たかま」「たかみ」「みかと(帝)」「さこくしろ」「もとあけ」
【(熟・上・斎・敬・央・太・旨)・甘・飴】
D:
正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま
『つきによせ みこはあまひの くらゐのる ひのやまのなも おおやまそ』ホ6 『ちわやより あめゑのみちか をんかみに ことかたらんと よはらしむ』ホ8 『あめなるや おとたなはたの うなかせる たまのみすまる』ホ10 『わかかんはせも あえみえす はちはつかしく あめにこふ』ホ13 『むめにこしゑて このみあえ あめのしるしと おりかさし』ホ24 |
「あむ(上む・熟む)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。
変態:「うま(美・甘・旨)」「むへ(宜・諾)」「うえ(上/宜・諾)」「ゑ(熟・上・愛・笑・恵・吉)」「やま(熟)」
【(零・落・粗・穢・陰)・尼・雨】
E:
負の方向に離れるさま。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」さま
●日の沈む方角。西。右。
『かねりおほめて たまふなは あまめひとつの かみとなる』ホ23 |
●汚穢。隈。雲。
●落ち下るもの。雨。
『あめのおそれの みのかさも ぬかてやすまん』ホ9 『あめかせひてり みのらねと あたたらくはり うゑさせす』ホ9 『はにうくる うつほあまみつ なるくさき』ホ15 『そやとめちつゑ くもなかは ふれはめつゑに あひもとめ あめとふるなり』ホ15 『たとひなかあめ あふれても やまはしけきに もちこたえ』ホ22 |
「あむ(零む・落む)」の名詞化。
ここでは「E: 負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる/離す」で、「下る・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。
変態:「あれ(粗)」「おり(降・下)」「おゑ(汚穢)」「ふり(降り)」「やみ(闇・病)」「やれ(破れ)」
派生語:「ひさめ(甚雨)」
10/01/06
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