けもの  ケモノ  kemono

  

【(汚物・穢物)・獣】
(人に)劣る存在。穢れる存在。

けものにおとる つみひとそ さしめささくる ゆかりにて』ホ7
『ゐつなみち よろのけものに はけかかる みかつちゆけは』ホ8
『うつしくに やめるおいやし とりけもの ほおむしはらひ ふゆおなす』ホ9
『たとえはたしむ からしむし うおとりけもの あいもとむ』ホ13
『つちかせの ちまたにしゐの くるしみか けものとなるそ かみうたす』ホ13
『はにとみつ ほかせのよつか なるけものホ15
『よのとりけもの いましめと あまねくふれし』ホ15
『たましゐまよひ くるしみて けもののたねお あいもとむ』ホ15
『とりもけものも つきひなし そろはつきひの うるなみそ ゆえにこたふる』ホ15
『あめのみやゐに かえさんと けものになるお ととむなり』ホ15

 
け(汚・穢)」+「もの(物)
「け」は「けつ(朽つ)」の名詞化「けた・けち」などの略。
「けつ」は、ここでは「E: 負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。

類語:「けたもの(獣)」「いぬ(狗)」「ゑの(狗)」「おの(劣)」「おのこ(狗)」「ゐの(猪)」「しし(獣)

  

10/03/24

  

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