しほ  シホ  siho
しお  シオ  sio

 

【(締・統)】
合わせ。締め。結び。収め。治め。束ね。縛り。

『しとなめきつな むなかひも しほてにそえて』ホ192

 
しふ(締ふ・縛ふ・統ふ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・収(治)める・束ねる・縛る」などの意。

変態:「しめ(締め)
独り言:「しゅう(終)」

 
 

【州】
他と区別される一まとまり。区分。区画。

『きみゑのしはす かたしほの うきあなみやこ きみとはつ ぬなそひめたつ』ホ31

 
しふ(締ふ/散ふ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・締める・囲む」、裏を返して「B: 離れる/離す・分ける・限る」などの意。

変態:「しふ(州)」「しゐ(州)」「しめ(占め・締め・閉め)」「しま(島・州)」「すみ(隅・州)

 
 

【(初)】
起り。始め。初。

『かなさきの つまのちおゑて あわうわや てふちしほのめホ1
『ややはつあきの もちのひに ひらくひとみの しほのめは』ホ4

 
しふ(始ふ・初ふ)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる/離す・放つ・発す・起る」などの意。

独り言:「しょ(初)」

 
 

【潮・塩】
1.行き来するさま。満ち引きするさま。干満。高低。海水。
2.<寄せては返しして> 新たにするさま。洗うさま。(穢を)祓うもの。リフレッシュ。
3.海水を熱して水分を蒸発させたもの。 =かたしお(堅塩)やくしほ(焼塩)

『かなさきかめの はやあきつ あきこはしほの やもあひこ つのすけ』ホ6
『めはつきしほの のちみかに きよくあさひお おかみうけ よきこうむなり』ホ7
『しむみちも ゐそらゐつなも ちおぬきて おしてにちかひ しほあひて』ホ8
『よよあらしほの やもあひに ひたせとさひぬ かんかかみ』ホ8
かたしおとりて さかなのり おなしみちして みやにいる』ホ11
しほかまのかみ またしらて かすかのかみに ゆえおとふ』ホ12
『ときにしほかみ またとはく いつれもみきの ことくかや』ホ12
『たとふれは しほのあちあり はからねは あちなしやけと しほならす』ホ12
やくしほすかの うつわもの はめはみのあか まぬかるる』ホ15
『いえてねる をきなかしほも めひかみも へそめよとめも ゑめやゑるらん』フいえて

 
しふ(擦ふ)」の名詞化。
ここでは「C: 回る・行き来する・干満する・改める・洗う」などの意。

変態:「さら(更・浚)
類語:「うしほ(潮)」「みしほ(潮)」「みちひ(満干)」「なみ(波)」「なきさ(渚)
ありそ(荒磯)
関連語:「あらふ(洗う)」「あらたむ(改む)」「あらた(新た)
独り言:「しふ(周・週)」

 
 

【(下・終・末・隅)】
負の方向に離れるさま。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」さま

『かりわなにおつ これおとく しほつつのをち ゆえおとふ』ホ25
しほつちの をきなすすめて にきはやか いかんそゆきて むけさらん』ホ29
しほつをきなか これゆきて むけさらんやと すすむゆえ』ホ39
しほつつを すすめてやまと うたしむる これおりかえに あひつあり』ホ39

 
しふ(垂ふ)」の名詞化。
ここでは「E: 負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。

変態:「しも(下)」「すえ(末)」「すみ(隅)
関連語:「しほとき(潮時)」

  

13/02/16

  

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