【原文カタカナ訳】 【語義考察】 【漢字読み下し】 ノリノフミテルタエノアヤ のりのふみてるたえのあや 乗りの文 連栲の文
フソヰスス モモミソヱタノ ふそゐすす ももみそゑたの 二十五鈴 百三十枝の トシサナト ハルノハツヒニ としさなと はるのはつひに 年サナト 春の初日に (一月一日) ヨノヒツキ ミコオシヒトニ よのひつき みこおしひとに 世の日月 皇子オシヒトに ユツリマシ アメヨリイセニ ゆつりまし あめよりいせに 譲りまし 天よりイセに <て> (中央) (イサワ) オリイマス おりいます 下り居ます
トキニツキスミ ときにつきすみ 時にツキスミ オオクマト ヒツメアオコマ おおくまと ひつめあおこま オオクマト 秀つ馬 青駒 タテマツル たてまつる 奉る
カミオモシロク かみおもしろく 神おもしろく (アマテル) オホスレハ クマトニタマフ おほすれは くまとにたまふ 思すれば クマトに賜ふ ミアエニハ ヌヱアシモチカ みあえには ぬゑあしもちか 御饗には ヌヱアシモチが カサクサモ コケウハコヘラ かさくさも こけうはこへら かさくさも コゲウ・ハコベラ イタヒラコ ススナススシロ いたひらこ すすなすすしろ イタヒラコ スズナ・スズシロ スセリナツ コノナナクサニ すせりなつ このななくさに スセリ・ナヅ この七種に ノソクナリ のそくなり 除くなり
サクラハナレハ さくらはなれは 桜場成れば マタノモチ コカネヒツメノ またのもち こかねひつめの またの十五日 黄金蹄の (二月十五日) クロコマオ タカキカヒケハ くろこまお たかきかひけは 黒駒を タカギが引けば タテマツル たてまつる 奉る
ミツホマナヰニ みつほまなゐに 御壺マナヰに ノリミユキ シハシハマツリ のりみゆき しはしはまつり 乗り御幸 しばしば政 キコシメス コレソラクモリ きこしめす これそらくもり 聞し召す これ反ら曇り アラサリキ あらさりき あらざりき
トシヘテノチニ としへてのちに 年経て後に ニニキネノ ミユキホツマノ ににきねの みゆきほつまの ニニキネの 御幸 ホツマの ニハリナル ノリノリメセハ にはりなる のりのりめせは ニハリ成る 乗り法召せば ヲハシリカ ワサオウケタル をはしりか わさおうけたる ヲバシリが 技を受けたる タカヒコネ たかひこね タカヒコネ
チミチハヤスク ちみちはやすく 地道は易く アレイツノ ワサハヱカタキ あれいつの わさはゑかたき 荒・厳の 技は得難き モモチタヒ トトノヘネリテ ももちたひ ととのへねりて 百千度 調へ練りて コレオウル これおうる これを得る
マツシルムマノ まつしるむまの 先ず知る馬の ウマレツキ アラマシトカン うまれつき あらましとかん 生れ付き あらまし説かん
ヒタカミハ シシタクマシク ひたかみは ししたくましく ヒタカミは 肉たくましく ユルヤカテ ヤヤヒトトセニ ゆるやかて ややひととせに 緩やかで やや一年に <気質は> およそ ノリナルル チミチノノチハ のりなるる ちみちののちは 乗り馴るる 地道の後は (こなれる)
アレノリヤ あれのりや 荒乗りや ツクシノムマハ つくしのむまは ツクシの馬は スコヤカニ ユルク すこやかに ゆるく 健やかに 緩く
ナルルモ なるるも 馴るるも トシナカハ ハセイツカケモ としなかは はせいつかけも 年半ば 馳せ・厳駆けも (1年半) ナカナレヤ なかなれや 長馴れや
マタコシクニハ またこしくには また越国は タクマシク シシナカナレニ たくましく ししなかなれに たくましく 肉 長馴れに 肉がこなれるに時間がかかるのに イソクユエ ミヨツキナレテ いそくゆえ みよつきなれて 急ぐゆえ 三・四月 馴れて <馬は> イツカケモ ナレトイソクハ いつかけも なれといそくは 厳駆けも 馴れど急ぐば こなれないのに急ぐので アヤシアリ あやしあり 怪しあり 紛らわしい
ミナミノムマハ みなみのむまは 南の馬は チイサクテ トシナレハヤク ちいさくて としなれはやく 小さくて 年馴れ速く ネカウスク イサオシナラス ねかうすく いさおしならす 根が薄く 功 成らず
シカシマタ ツヨキヨハキモ しかしまた つよきよはきも しかしまた 強き弱きも タネニヨリ ケイロニワカツ たねにより けいろにわかつ 胤により 毛色に分かつ <また> ヨシアシモ ソタチニヨリテ よしあしも そたちによりて 良し悪しも 育ちによりて <胤の> シナカワル ヨクノリナレテ しなかわる よくのりなれて 品替わる 良く乗り馴れて コレオシル これおしる これを知る
ムマモチユルハ むまもちゆるは 馬 用ゆるは イナムシカ ヒミツノナセル いなむしか ひみつのなせる 厭虫か 火水のなせる (「なす」の連体形) ワサハヒモ ハヤノリナシテ わさはひも はやのりなして 災ひも 早乗りなして ノソクナリ のそくなり 除くなり
モシノリオカス もしのりおかす もし法犯す モノアレハ テニハツルキオ ものあれは てにはつるきお 者あれば 手には剣を モツユエニ クツハノツナハ もつゆえに くつはのつなは 持つ故に 轡の綱は (手綱) アカルタエ あかるたえ 別る栲
キヌハモチヒス きぬはもちひす 絹は用ひず チチミヌノ チチメルユフテ ちちみぬの ちちめるゆふて 縮み布 縮める木綿で (「縮む」の連体形) ヤタフタツ ソノミツツキオ やたふたつ そのみつつきお 八尺二つ そのミツ継ぎを ハニユヒテ テツキオコシニ はにゆひて てつきおこしに 端に結ひて 手継ぎを腰に ハサミオフ はさみおふ 挟み帯ぶ
コノフタスチオ このふたすちお この二筋を ミキヒタリ コシノヒネリニ みきひたり こしのひねりに 右左 腰のひねりに ツナオヒク ムマノココロニ つなおひく むまのこころに 綱を率く 馬の心に コタエテソ こたえてそ 応えてぞ
タエナルワサオ たえなるわさお 妙なる技を ナスタトエ アメツチツナク なすたとえ あめつちつなく なす喩え 『天地つなぐ (人と馬をつなぐ) ナカクシノ イキニツキヒノ なかくしの いきにつきひの 中串の 息に月日の (手綱の 往き来に) ナカミチカ ハルアキトナス なかみちか はるあきとなす 長・短か 春・秋となす ミヲヤカミ カクコシツカフ みをやかみ かくこしつかふ ミヲヤ神』 かく腰使ふ アカルタエ あかるたえ "別る栲"
ワサオオモハハ わさおおもはは 技を思はば クラシキテ ユキツモトリツ くらしきて ゆきつもとりつ 鞍 敷きて 行きつ戻りつ ムソアユミ アシトリオミテ むそあゆみ あしとりおみて 六十歩み 足取りを見て ノチニノル のちにのる 後に乗る
チミチノアフミ ちみちのあふみ 地道の鐙 カナツクリ カケハヲサシノ かなつくり かけはをさしの 金造り 駆けは尾差の ツリナワモ ヰツキミシカク つりなわも ゐつきみしかく 吊り縄も 五寸短かく
チミチニハ ハルヒユルクテ ちみちには はるひゆるくて 地道には 腹帯緩くて ヰツユヒノ トフルホトヨシ ゐつゆひの とふるほとよし 五指の 通る程 良し イツカケハ ハルヒユルメス いつかけは はるひゆるめす 厳駆けは 腹帯緩めず チトシメテ ちとしめて ちと締めて
シトナメキツナ しとなめきつな 下嘗・絆 (褥) ムナカヒモ シホテニソエテ むなかひも しほてにそえて 胸懸も 四方手に添えて
クツハツナ ヒトタケムタノ くつはつな ひとたけむたの 轡綱 一丈六尺の ナカホトオ キツナニソエテ なかほとお きつなにそえて 中ほどを 絆に添えて クツハミノ ワニユフハシオ くつはみの はにゆふはしお 轡の 端に結ふ 端を マテニモツ アタハシリナキ まてにもつ あたはしりなき 両手に持つ 熱走りなき ヒトヌキマ ひとぬきま "一貫間"
マタテルタエハ またてるたえは また "連る栲" は タケムタノ ソノミツツキオ たけむたの そのみつつきお 丈六尺の そのミツ継ぎを マテノハニ ユヒテナカモツ まてのはに ゆひてなかもつ 左右の端に 結ひて中持つ <轡の> アカタエト ヌキマオカヌル あかたえと ぬきまおかぬる "別栲" と "貫間" を兼ぬる テルタヱヤ てるたゑや 連る栲や
ムマノサタメハ むまのさためは 馬の定めは メハナヨリ オホネエヤタノ めはなより おほねえやたの 目鼻より 尾骨へ八尺の ツツタチハ ヰタヰキノリオ つつたちは ゐたゐきのりお 連、立は 五尺五寸典を (幅) (丈) ハツキモチ サツキヰツカノ はつきもち さつきゐつかの 八月十五日 五月五日の (芋果月) (妹背のささ祝) コトホキノ ノリニカケタハ ことほきの のりにかけたは 寿ぎの 典に掛けたは アヤシアリ あやしあり 怪しあり
タトエフトクト たとえふとくと 喩え "二と九と ヤツヰヰノ ワリアヒカカヱ やつゐゐの わりあひかかゑ 八つ五五" の 割合考え タマフヘシ たまふへし 給ふべし
ココニミマコノ ここにみまこの ここに御孫の チミチヨリ ノリナレネリテ ちみちより のりなれねりて 地道より 乗り馴れ練りて アレノリモ ヒツミツキヘテ あれのりも ひつみつきへて 荒乗りも 日積み月経て ツヒニヱテ マタイツノリオ つひにゑて またいつのりお ついに得て また厳乗りを トシカサネ ワサヱタマヘハ としかさね わさゑたまへは 年重ね 技 得給えば ミコトノリ ヰツノヲシテオ みことのり ゐつのをしてお 御言宣 "逸" のヲシテを タマヒケリ たまひけり 賜ひけり
タカヒコネニハ たかひこねには タカヒコネには フタアレノ ヲシテタマエハ ふたあれの をしてたまえは "二生れ" の ヲシテ賜えば (二荒) コモマコモ ムマノキミナリ こもまこも むまのきみなり 子も孫も 馬の君なり
クスリニハ ヒトミコマヒサ くすりには ひとみこまひさ 薬には 人身駒瓠 ウハナクス ツチヒトヱハハ うはなくす つちひとゑはは 卯木・葛 辻一重葉は マメハコソ まめはこそ マメハコぞ
イツヲハシリト いつをはしりと 逸ヲバシリと タカコヒネ フタアレカミト たかこひね ふたあれかみと タカコヒネ 二生れ神と <を> <称えて> キサラシヱ マツル きさらしゑ まつる 二月シヱ 祭る <に> (初午祭)
ノリユミ のりゆみ 乗弓 それは乗弓を ナラフコロカナ ならふころかな 並ぶ頃かな (競う)
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■印のついたものは筆者の個人的な意見です。
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