あふみ  アフミ  afumi

  

【(合ふみ)・腎・鐙・近江】
合うさま。釣合うさま。匹敵するさま。対になるさま。

 ●一対あるもの。腎。 =むら(腎)むらと(腎処)

『なつきちおにて ゐいろはに これくらわたと あふみなす ここもつつしみ』ホ16

 ●一対あるもの。鐙。

『しくやすくらの あふみなわ まちにゐきあけ こころみて』ホ191
『なかくほの こみそにゆきて あふみにて そのたれかわお うちあおつ』ホ191
『ちみちのあふみ かなつくり かけはをさしの つりなわも ゐつきみしかく』ホ192
『のにかたあふみ とらかしは ひろひかんかえ あふみさし』ホ39

 ●<地名> 地理的に釣合う位置。中央。 =をうみ

『おおすけに あふみかやさか ふりいろね』ホ33
『ををかみの かたみいたたき あふみより みのおめくりて』ホ36

 ●<地名> 片鐙を合せたヤマトタケの肖像を奉ったトラカシハが賜った地。(多摩川の)青梅。

『いまたてまつる たまかさり ほめてたまわる むらのなも たまかわあふみホ39

 ●「あふみ月」の略。釣合う位置にある月。

『ときあすす ももなそねあと あふみみか みこしきひとの としみそみ』ホ31
『こそこほさしゑ あふみはひ きみまかるとし ももみそな』ホ37
あふみよか つくしちのちの たかたみや おほみけたおれ』ホ38
あふみなか やさかいりひめ うちつみや』ホ40
『ほのかみきねに なめうけて はのふめもりて あふみまつ』ミ7

 
「あふむ」の名詞化。
「あふむ」は「あふ(合う)」と同義語「ふむ(踏む)」の合成。
ここでは「A: 合う・釣合う・匹敵する・対になる」などの意。

変態:「をうみ(近江)」「おうむ(鸚鵡:人の言に反応する)」
類語:「むら(腎)」「むらと(腎処)」「ふたち(両道)

   

10/01/06

  

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