さわ  サワ  sawa
さは  サハ  saha

  

【多・沢・騒・(聳・岨・冴・明・爽・清)】【娑麼】
正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま

『かたまろか みなときゆるし わらなわお さわになわせて』ホ8
『またのとひ たみはこさわに かみとのの こなきはいかん』ホ16
『はたたかみなり やまさらは ほおこほさわそ ひなおりと いのり』ホ18
『ちちめすときは さはかなり われはおおわに ひめはかも あとにおくれと』ホ26
『たちおちに ひとみにもれと なおいかり さわなきもとの ちおはたる』ホ25
『みおしるわさの いくさわに としなからえて よろひとの』ホ38

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 ●聳える所。そわ(岨)。高地。山。

『たまかえし さるさるさわに おこるみちかな』ホ8
『ひさかたの あまのかくやま とかもより さわたりくるひ』ホ40

 ●<地名> 娑麼。山口県防府市佐波。 日の熟す方。西。(本州の) 至り。果て。極まり。

『はつきもちより みゆきなる なのゐかいたる すはうさはホ38

 
さふ(騒ふ・聳ふ)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。

変態:「そわ(そわそわ)」「さや(明)」「さゆ(冴)」「そよ」「そは(岨)すわ(諏訪・岨)」「しな(繁)」「しい(椎)
派生語:「さはか(騒か)」「さわゆく(騒ゆく)

 
 

【沢】
(水などの) 溜め/溜まり。

ひろさわお おおたにほらせ くにとなす あまねくとふる ほつまふり』ホ24
『いまやまさわの ゑあわせは わりふたあわす よきしるし』ホ32
『たけひほほゑみ これなんち ゐなかにすんて さわおみす』ホ39

 
さふ(添ふ・塞ふ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う・収まる・埋まる・溜る」などの意。

類語:「うみ(埋・海)」「いけ(池・埋け)」「いつみ(泉)」「ゐ(井)」「わた(腑・綿・海)」「よと(淀)」「たんや(溜)

 
 

【(障・支)】
差し支え。障り。妨げ。

『たといきねまに さはなすも へらよりきたふ かたたかひ』ミ8

 
さふ(添ふ・塞ふ・障ふ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う・当る・ぶつかる」、またその結果「E: 負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」などの意。

類語:「さはい(支い・障い)

  

09/12/31

  

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