捧し見侍。捧し侍。
コクミの妹。下民の女。
クラキネの妻。クラ姫の母。
サシミメ・サシメは実名ではなく「奉仕する侍女・奉公女」という意味のようだ。
シラヒト・コクミ事件のあらすじ
根国のマスヒトのクラキネは、その臣であるシラヒトの推薦により、コクミの妹のサシミメを妻とする。
サシミメはクラ姫を生み、喜んだクラキネは、妻の兄のコクミをサホコの副マスヒトに登用する。
シラヒトはクラ姫を妻とするが、母のサシミメとも関係を持ち始める。
(おそらくサシミメの口添があって)
クラキネは死の直前に、シラヒトを根国の次期マスヒトに指名する。
しかしシラヒトは、クラキネの死後、サシミメ・クラ姫の母子を、宮津
(サホコの政都) に送る。
宮津にいたコクミは、サシミメ・クラ姫の母子を犯し、我がものとする。
サホコの副マスヒトのツハモノヌシは、「マスヒトのカンサヒは、これらの非道を知りながら放置している」と、タカマに訴え出る。
ウヒチニ┬ツノクヰ─オモタル ┌ココリ姫 │ │ └アメヨロヅ┬アワナギ─┼イサナギ───アマテル │ │ ┃ └サクナギ │ ??????? ┌─モチコ──アメノホヒ │ ┃──┤ ┃ └クラキネ └─ハヤコ──タケコ・タキコ・タナコ ┃──┐ サシミメ └─クラコ ┃ トヨケ───カンサヒ───アメオシヒ
★『延喜式祝詞 大祓詞』
成り出(い) でむ天之益人等(あめのますひとら)
が、過ち犯しけむ雑雑(くさぐさ) の罪事(つみごと)
は、天津罪(あまつつみ) と、畔放(あぜはなち)・溝埋(みぞうめ)・樋放(ひはなち)・頻蒔(しきまき)・串刺(くしさし)・生剥(いきはぎ)・逆剥(さかはぎ)・屎戸(くそへ)、許許太久(ここだく)
の罪を天津罪(あまつつみ) と法(の)
り別けて、国津罪(くにつつみ)、生膚断(いきはだたち)・死膚断(しにはだたち)・白人(しろひと)・胡久美(こくみ)・己が母犯せる罪・己が子犯せる罪・母と子と犯せる罪・子と母と犯せる罪・畜犯せる罪・昆虫(はふむし)
の災(わざわひ)・高津神(たかつかみ)
の災・高津鳥(たかつとり) の災・畜(けもの)
たふし、まじ物為(せ) る罪、許許太久の罪出(つみい)
でむ。
『マスヒトが 民のサシミメ 妻となす クラ姫生めば 慈しみ』7文
『兄のコクミを 子の如く サホコチタルの マスヒトや 今は副なり』7文
『クラコ姫 身を立山に 納む後 母子を捨てて 西に送る コクミ
母子を 犯す罪』7文
『御端より 差使に召す カンサヒと コクミ・母子と タカマにて カナサキ問わく』7文
『コクミ言ふ "サシメは真 我が妻よ 君
去りますの オシテあり"』7文
『獣に劣る 罪人ぞ サシメ捧ぐる 縁にて マスヒトとなる 御恵みの 君なり母よ』7文
『根の国と サホコの国の マスヒトが 内のシラヒト コクミらが 親も犯して 子も犯す』8文
『オミケヌシ 諌め申さく "君
聞くや シラウド・コクミ 母
犯す 汚名 今にあり 君 真似て 汚名を被るや"』32文
『天穢れとは シラウド・コクミ
(天のマスヒト) 子と母と よそ女も犯す 名折れなるかな』フ010
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