【原文カタカナ訳】      【語義考察】           【漢字読み下し】
 ウカヤアオイカツラノアヤ   うかやあおいかつらあや     産が屋 葵桂の文
  

 ミソムスス ミソヨヱミソヤ  みそむすす みそよみそや    三十六鈴      三十四枝三十八

 ヤヨイモチ ワケイカツチノ  やよいもち わけいかつちの    三月十五日     ワケイカツチの
                                            (ニニキネ)

 アマキミハ モロトミメシテ  あまきみは もろとみめして    天君は       諸臣 召して

 ミコトノリ ムカシニハリノ  みことのり むかしにはりの    御言宣       「昔 ニハリの

 ミヤタテテ タミツノタメニ  みやたてて たみつために    宮 立てて      田水のために

 ハラミヤマ ナリテミソヨロ  はらみやま なりみそよろ    ハラミ山      成りて三十万

 タミオタス ツイニシハカミ  たみたす ついしはかみ    民を治す      ついに地上

 ホツマナル          ほつまなる            ホツマ成る
  
       アマツヒツキオ        あまつひつきお              和つ日月を

 ウケツキテ ワケイカツチノ  うけつきて わけいかつちの    受け継ぎて     ワケイカツチの

 カミトナル ミソヒヨロトシ  かみなる みそひよろとし    となる      三十一万年

 ヲサムレハ ヨハヒモヲイテ  をさむれは よはひをいて    治むれば      齢も老いて

 アノヒツキ イマウツキネニ  あのひつき いまうつきねに    天の日月      今 ウツキネに
                                             (ヒコホオテミ)

 ユツラント          ゆつらと            譲らん」と
   
       ヲシカイタレハ        をしかいたれは              御使到れば

 ミソフカミ シタヒオシメト  みそふかみ したひおしめと    三十二守      慕ひ惜しめど
                               (筑紫三十二の県主)

 ミコトノリ サタマルウエハ  みことのり さたまるうえは    「御言宣      定まる上は

 ヨロトシオ イハヒテノチノ  よろとしお いはひのちの    万歳を       祝ひて後の

 ミユキコフ          みゆきこふ            御幸乞ふ」
  
       シカフネトエハ        しかふねとえは              シガ 船問えば

 ワニカイフ オオカメナラハ  わにいふ おおかめならは    ワニが言ふ     「オオカメならば

 ツキコエン カモハヒトツキ  つきこえ かもひとつき    月越えん       カモは一月

 オオワニハ ササトモフセハ  おおわには ささもふせは    オオワニは     早々」と申せば

 ノタマハク チチメストキハ  のたまはく ちちめすときは    宣給わく      「父召す時は

 サハカナリ ワレハオオワニ  さはかなり われはおおわに    騒かなり      我はオオワニ

 ヒメハカモ アトニオクレト  ひめはかも あとおくれと    姫はカモ      後に遅れ」と
                                  (トヨタマ姫)
  
  
 オオワニオ シカノウラヨリ  おおわにお しかのうらより    オオワニを     シガの浦より

 ツナトキテ ハヤチニキタノ  つなときて はやちきたの    綱 解きて      早ちに北の
                                            早々に

 ツニツキテ イササワケヨリ  つきて いささわけより    都に着きて     イササワケより

 ミツホマテ ミカエリアレハ  みつほまて みかえりあれは    ミツホまで     御帰りあれば

 アマキミモ トミモヨロコフ  あまきみも とみよろこふ    天君も       臣も喜ぶ
  
  
 コレノサキ キサキハラミテ  これのさき きさきはらみて    これの先      后孕みて
                                           (トヨタマ姫)

 ツキノソム カレニアトヨリ  つきのそむ かれあとより    月望む        故に「後より

 カモオシテ キタツニユカン  かもて きたつゆか    カモをして     キタツに行かん

 ワカタメニ ウフヤオナシテ  わかために うふやなして    我がために     産屋を成して

 マチタマエ          まちたまえ            待ち給え」
  
       カレマツハラニ        かれまつはらに              故 松原に
                                             (気比の松原)

 ウフヤフク ムネアワヌマニ  うふやふく むねあわに    産屋葺く       棟合わぬ間に

 カモツキテ ハヤイリマシテ  かもつきて はやいりまして    カモ着きて      早や入りまして

 ミコオウム          みこうむ            御子を生む
 
       カツテハイスモ        かつていすも              カツテ倚子も

 ミユモアク ウカヤノユトハ  みゆあく うかやのゆとは    御湯も上ぐ     産が屋の湯とは
                                 (入浴用)

 コノハナノ シロキカニサク  このはなの しろきかにさく    木の花の      白き香泥咲く

 コハウノメ マタアマカツラ  こはうのめ またあまかつ    凝湯泥       またアマガツ
  
  
 イマミコノ カニツハハケハ  いまみこの かにつははけは    今御子の      汚泥唾 吐けば

 ココモアリ スセリミヤヨリ  ここもあり すせりみやより    ココモあり     スセリ宮より
                                   (回虫)       (ホノススミ)

 ミユススメ マクリトトモニ  みゆすすめ まくりともに    御湯進め       海人草と共に
                               (芹を煎じた湯)      (カニ草)

 カニオタス          かにたす            汚泥を治す
 
       カレナカラエテ        かれなからえて              故 永らえて

 ソヨススノ ヨワヒウカワノ  そよすすの よわひうかわの    十四鈴の      齢 ウカワの
                                            (ホノススミ)

 ミヤホメテ シラヒケカミト  みやほめて しらひけかみと    宮 褒めて      白髭尊と

 ナオタマフ          たまふ            名を賜ふ
  
       カネテカツテカ        かねてかつてか              予ねてカツテが

 モウサクハ キハウフミヤオ  もうさくは うふみやお    申さくは      「は産宮を
                                             (夫)

 ナノソキソ ウツキモチヨリ  のそき うつきもちより    な覗きそ       四月十五日より
                                            この御子の誕生日
                                            ということになる

 ナソヰカハ ヒコトウカヤノ  なそゐかは ひことうかやの    七十五日は     日ごと産が屋の

 ウフユアク ノコルノリナリ  うふゆあく のこるのりなり    産湯上ぐ       遺る法なり」
  
  
 ホタカミハ ホソノヲキルモ  ほたかみは ほそのをきるも    ホタカミは     臍の緒切るも

 ハラノノリ モノヌシナラス  はらののり ものぬしならす    ハラの法      モノヌシ鳴らす
                                            (コモリ)

 クワノユミ ハハヤヒキメソ  くわのゆみ ははやひきめそ    桑の弓       ハハ矢 蟇目ぞ
                                         さらにハハ矢を射て穢の祓い
  
   
 コヤネカミ イミナカカエテ  こやねかみ いみなかかえて    コヤネ尊      斎名考えて

 カモヒトト ハハヨリナキサ  かもひとと ははよりなきさ    "カモヒト" と    母より "ナギサ

 タケウカヤ フキアワセスノ  たけうかや ふきあわせすの    タケ ウガヤ     フキアワセズ" の

 ナオタマフ          たまふ            名を賜ふ
  
       ユエハチクラニ        ゆえちくらに              故はチクラに

 カモワレテ ヒメモタケスミ  かもわれて ひめたけすみ    カモ破れて      姫もタケスミ

 ホタカミモ ナキサニオチテ  ほたかみも なきさおちて    ホタカミも     渚に落ちて

 オホルルオ タケキココロニ  おほるるお たけきこころに    溺るるを      猛き心に

 オヨカセハ タツヤミツチノ  およかは たつみつちの    泳がせば      蛟竜の
                   (尊敬)

 チカラエテ ツツカモナミノ  ちからて つつかもなみの    力得て        も和みの
              (序においては「ゑ」)

 イソニツク          いそつく            磯に着く
  
       ツリフネヨリソ        つりふねよりそ              釣舟よりぞ

 ミホサキノ ワニヱテココニ  みほさきの わにここに    ミホサキの     ワニ得てここに
                                    (美保関)          (キタツ)

 ツクコトモ ミタネオモエハ  つくことも みたねおもえは    着くことも     御胤思えば

 ナキサタケ ハハノミココロ  なきさたけ ははみこころ    ナギサ・タケ     母の実心

 アラハルル          あらはるる            現るる
  
       キミマツハラニ        きみまつはらに              君 松原に

 ススミキテ ウフヤノソケハ  すすみきて うふやのそけは    進み来て      産屋 覗けば
                                心躍らせて来て

 ハラハヒニ ヨソヒナケレハ  はらはひに よそひなけれは    腹這ひに      装ひ無ければ

 トホソヒク オトニネサメテ  とほそひく おとねさめて    戸臍引く       音に寝覚めて
                                   (「閉づ」の意)

 ハツカシヤ          はつかしや            「恥づかしや」
  
       オトタケスミト        おとたけすみと              弟タケスミと

 ミナツキノ ミソキシテノチ  みなつきの みそきのち    六月の       禊して後

 ウフヤテテ ヲニフニイタリ  うふやて をにふいたり    産屋出て       ヲニフに到り
                                            (遠敷)

 ミコイタキ ミメミテナテテ  みこいたき みめみてなてて    御子抱き       御面・御手 撫でて

 ハハハイマ ハチカエルナリ  ははいま はちかえるなり    「母は今      恥ぢ返るなり
                                            恥ぢまくる

 マミユオリ モカナトステテ  まみゆおり もかなすてて    まみゆ折      もがな」と棄てて

 クチキカワ ノホリヤマコエ  くちきかわ のほりやまこえ    朽木川       上り 山越え

 ヤヤミカニ ワケツチノネノ  ややに わけつちの    やや三日に     ワケツチの北の
                                            (=賀茂)

 ミツハメノ ヤシロニヤスム  みつはめの やしろやすむ    ミツハメの     社に休む
                                             (貴船神社)
  
 コノヨシオ ミツホニツケハ  このよしお みつほつけは    この由を      ミヅホに告げば

 オトロキテ ホタカミオシテ  おとろきて ほたかみて    驚きて       ホタカミをして

 トトメシム ヲニフノキチノ  ととめしむ をにふきちの    留めしむ      ヲニフのの

 ヒタトヘハ          ひたとへは            ひた飛べば
                                  直ちに飛べば
 
       アトオシタヒテ        あとしたひて    <ホタカミは>    跡を慕ひて

 クチキタニ ニシヨリミナミ  くちきたに にしよりみなみ    朽木谷       西より南

 ヤマコエテ ミツハノミヤニ  やまこえて みつはのみやに    山越えて       ミヅハの宮に

 オヒツキテ コエトカエナテ  おひつきて こえかえて    追ひ着きて     乞えど返え無で
                                           帰還を乞えど返事なく

 タケスミニ フクメトトメテ  たけすみに ふくめととめて    タケスミに     含め留めて
                                           託しそこに留めて

 ハセカエリ          はせかえり            馳せ帰り
  
       カエコトナセハ        かえことなせは              返言なせば

 キシトヒテ ツクルツクシノ  きしとひて つくるつくしの    雉 飛びて      告ぐるツクシの

 ハテスミト オトタマヒメト  はてすみと おとたまひめと    ハテスミと     オトタマ姫と

 ワニノホリ ニシノミヤヨリ  わにのほり にしのみやより    ワニ上り       西の宮より
                                ワニ船にて上京し          <淀川を遡り>

 ヤマシロニ イタリテトエト  やましろに いたりとえと    山背に       到りて問えど

 ヒメハイマ オリテノホラス  ひめいま おりてのほら    「は今      下りて上らず

 オトタマオ ササケトアレハ  おとたまお ささけあれは    オトタマを     捧げ」とあれば

 モロトモニ ノホリモフセハ  もろともに のほりもふせは    両共に       上り申せば
                                       <ミヅホに>

 イモトメス          いもとめす            妹 召す
                                 儀礼上、キミ日月は男女のペアであるため
                                 内宮トヨタマ姫の臨時代理として妹姫を召す
  
       アマツヒツキオ        あまつひつきお              和つ日月を

 ワカミヤニ サツケタマイテ  わかみやに さつけたまいて    若宮に       授け給いて
                                (ホオテミ)

 オオヱキミ シノミヤニマス  おおゑきみ しのみやます    太上君       シノ宮に坐す
                                 (ニニキネ)
  

 ミツホニハ ニハリノタメシ  みつほには にはりのためし    ミヅホには     ニハリの例

 ユキスキノ ヲヲンマツリノ  ゆきすきの ををんまつりの    ユキスキの     大御祭の

 オオナメヱ ミクサノウケオ  おおなめゑ みくさうけお    大嘗会       三種の受けを

 アニコタエ アオヒトクサオ  あにこたえ あおひとくさお    天に応え      青人草を

 ヤスラカニ タモツヤハタノ  やすらかに たもつやはたの    安らかに      保つ八幡の

 ハナカサリ アスヨロタミニ  はなかさり あすよろたみに    華飾り       翌日万民に

 オカマシム          おかましむ            拝ましむ
  
       シハシハメセト        しはしはめせと              しばしば召せど

 トヨタマハ ミツヤオイテス  とよたまは みつやいて    トヨタマは     ミヅ社を出ず

 アクルトシ オオヱスヘラキ  あくるとし おおゑすへらき    明くる年      太上スヘラギ
                                            (ニニキネ)

 ワケツチノ アオヒカツラオ  わけつちの あおひかつらお    ワケツチの     葵・桂を
                                   (=賀茂)

 ソテニカケ ミヤニイタレハ  そてかけ みやいたれは    袖に掛け      宮に到れば
                                          (ミヅ社)

 ヒメムカフ          ひめむかふ            姫 迎ふ
  
       トキニハオモチ        ときもち              時に葉を持ち

 コレイカン トヨタマコタエ  これいかん とよたまこたえ    「これ如何ん」    トヨタマ答え

 アオヒハソ マタコレイカン  あおひはそ またこれいかん    「葵葉ぞ」     また「これ如何ん」

 カツラハソ イツレカクルヤ  かつらはそ いつれかくるや    「桂葉ぞ」     「いづれ欠くるや」
                                            どちらが欠けたかな?

 マタカケス          またかけ            「まだ欠けず」
  
       ナンチヨオステ        なんちすて              「汝 世を棄て
                                              世を離れて

 ミチカクヤ ヒメハオソレテ  みちかくや ひめはおそれて    道 欠くや」     姫は畏れて
                                陰陽和る道を損じる気か?

 カカネトモ ナキサニオヨク  かかとも なきさおよく    「欠かねども    渚に泳ぐ

 アサケリニ ハラハヒノハチ  あさけりに はらはひはち    嘲りに       腹這ひの恥

 カサヌミハ アニノホランヤ  かさぬは あにのほらや    重ぬ身は      あに上らんや」
                                          <宮に>
  
 コレハチニ ニテハチナラス  これはちに てはちなら    「これ恥に      似て恥ならず

 シカトキケ コオウムノチハ  しかきけ うむのちは    確と聞け      子を生む後は

 チナミタツ ナソヰカニタス  ちなみたつ なそゐかたす    因み絶つ       七十五日に治す

 ツツシマス サラタチタセス  つつしま さらたちたせ    謹しまず      更立ち達せず
                                           回復してないのに

 カツテカミ カネテモフスオ  かつてかみ かねてもふすお    カツテ尊      予ねて申すを
                                        <が>

 ノソクハチ ナンチニアラス  のそくはち なんちにあら    覗く恥       汝にあらず」
  
   
 タツノコハ チホウミニスミ  たつは うみすみ    「の子は     千年 海に棲み
                                              (下)

 タツタシル チホヤマニスミ  たつたしる ちほやまにすみ    立達知る        千年 山に棲み
                                 極みを知る         (上)

 タツフルト チホサトニスミ  たつふると ちほさとにすみ    立っ振ると      千年 里に棲み
                                   極めると         (中)

 ツクハナル ミイキサトリテ  つくはなる みいきさとりて    付く離る      三生き悟りて
                                陽陰の和と離の

 キミトナル          きみなる            君となる」
  
                                  上 = 天 = 陽                                         ├ 中 = 和 = 人
                                  下 = 地 = 陰
  
       ナンチナキサニ        なんちなきさに              「汝 渚に

 オチントス ミタネオモエハ  おち みたねおもえは    落ちんとす     御胤思えば
                                  (果てん)

 タケココロ ナシテオヨキテ  たけこころ なしおよきて    猛心        なして泳ぎて

 ナカラウル コレハイキシル  なからうる これはいきしる    永らうる       これ地生き知る」
  
  
 ミヤニタチ フリテアサケリ  みやたち ふりあさけり    「宮に立ち     振りて嘲り
                                  (内宮)       勢いを得て

 マヌカルル コレアイキシル  まぬかるる これあいきしる    免るる       これ天生き知る」
  
   
 イマヒトツ アオヒカツラノ  いまひとつ あおひかつらの    「いま一つ     葵・桂の
                                           陰と陽の

 イセオヱハ ヒトイキサトル  いせは ひといきさとる    妹背を得ば     人生き悟る
                                 和合の道を得ば

 ミツシレハ タツキミコトク  みつしれは たつきみことく    三つ知れば      竜君如く
                                          竜が君となる如く

 カミトナル          かみとなる            となる」
                                 人は神となる
  
        タツキミイカン         たつきみいかん                「竜君 如何ん」
                                              竜君とは?
  
 タツハヒレ ミツシルユエニ  たつひれ みつしるゆえに    「竜は卑れ     三つ知る故に
                                 竜は卑の者なれば

 ウロコキミ カンツミオニオ  うろこきみ かんつみおにお    鱗君        上つ身 居を
                                          貴の者たる人が生きを

 ミツシレハ ヒトハカミナリ  みつしれは ひとかみなり    三つ知れば     人は神なり」
                                 (天地人)        (アヰソロの神) 
                                                         →ホ17
  
   
 ヒメハハチ オチイリイワス  ひめはち おちいりいわ    姫は恥ぢ      怖ぢ入り言わず
 ミホツヒメ ミユキオクリテ  みほつひめ みゆきおくりて    ミホツ姫      御幸送りて
                                (ニニキネの叔母)

 ココニアリ トエハヨロコヒ  ここあり とえよろこひ    ここにあり     問えば喜び
                                            気を留めれば喜び

 コタエト ミホツウナツキ  こたえとう みほつうなつき    応え問う      ミホツ頷き
                                  返し留む
  

 オオヱキミ ココロナイタメ  おおゑきみ こころいため    「太上君      心な傷め

 タマヒソヨ キミトヒメトハ  たまひよ きみひめとは    給ひそよ      君と姫とは

 ヒトツキト ムツマシナサン  ひとつきと むつましなさ    日と月と      睦まじなさん」
                                                    <と>

 モフストキ ヲヲキミヱミテ  もふすとき ををきみゑみて    申す時       太君笑みて

 タケスミニ トヨタマタセト  たけすみに とよたまたせと    タケスミに     「トヨタマ養せ」と

 カワアノ クニタマワリテ  かわあいの くにたまわりて    川間の       地 賜わりて
                                 (河合)

 タニオイテ ムロツニカメノ  たにいて むろつかめの    谷を出で      ムロツカメの
                                貴船の宮は貴船山と     (室津)
                                鞍馬山の谷間にある

 ムカマツ          むかいまつ            迎い待つ
  
       カトイテオクリ        かといておくり              門出送り

 ミユキナス キミエヲヲキミ  みゆきなす きみををきみ    御幸なす      君へ太君
                                          (ホオテミ)

 ノコシコト          のこしこと            遺し言
 
       アニヒツキテル        ひつきてる              「天に日月照る

 ヒトクサモ カニハヒヤスソ  ひとくさも にはひやすそ    人・草も       暗には冷すぞ
                                              (自動詞)

 ワノキミモ カニタミカルソ  わのきみも たみかるそ    地の君も      暗に民枯るぞ
                                 (世の日月)

 マツリコト コヤネモノヌシ  まつりこと こやねものぬし    政事        コヤネ・モノヌシ
                                               (コモリ)

 トモニタセ ミヤウチノタハ  ともたせ みやうちは    共に治せ      宮内の治は

 ミホヒメト カメニノリユク  みほひめと かめのりゆく    ミホ姫」と     カメに乗り行く

 カコシマヤ          かこしまや            カゴシマ
  
       ソヲタカチホノ        そをたかちほの              ソヲ高千穂の  

 ヒニイナム アサハアサマノ  いなむ あさあさまの    日に辞む      朝はアサマの

 ヒニムカフ ヒムカフクニト  ひにむかふ ひむかふくにと    日に向ふ      日向ふ国と

 ホツマクニ          ほつまくに            ホツマ国
  
       ヒメハアサマニ        ひめあさまに              姫はアサマに
                                          (アシツ姫)

 イナムツキ タカチネニイリ  いなむつき たかちねいり    辞む月       高千峰に入り
                                  隠れる月
 カミトナル アサマノカミヤ  かみとなる あさまのかみや    神となる      "アサマの神"や
 コヤスカミ          こやすかみ            "コヤス神"
  
       カネテアヒノ        かねてあうの              兼ねて合う日の
                                           その月と兼ね合う日の

 イツノカミ タカチホノネノ  いつのかみ たかちほのねの    "逸の尊"      高千穂の峰の
                                            (=逸の尊)

 カミトナル ナルカミワケテ  かみなる なるかみわけて    神となる      鳴神別けて

 ツチイカス ワケイカツチノ  つちいかす わけいかつちの    土活かす       ワケイカツチの
                                            (別雷・別活土)

 スヘラカミ          すへらかみ            皇尊
  
       キミニツクレハ        きみつくれは              君に告ぐれば
                                          (ホホデミ)

 モニイリテ イセニツケマス  もにいりて いせつけます    喪に入りて     イセに告げます

 ヲヲンカミ カミコトノリハ  ををんかみ かみことのりは    大御神       神言宣は

 アワノカス ヘテモオヌキテ  あわのかす もおぬきて    「陽陰の数     経て喪を脱ぎて
                                   (アワ歌の数:48)

 マツリキク トシメクルヒハ  まつりきく としめくるひは    政聞く        年回る日は
                                                 (命日)

 モニヒトヒ ソノミハシラニ  ひと そのみはしらに    喪に一日      その身柱に
                                              (身丈柱)

 マツルヘシ          まつるへし            祭るべし」
  
       ウケヱテノチノ        うけのちの              受け得て後の
                                           受けて行った後の

 ミユキナル アマテラスカミ  みゆきなる あまてらすかみ    御幸成る       和照らす神

 ヨロコヒテ ミヲヤニツカフ  よろこひて みをやにつかふ    喜びて       "御祖に継がふ

 アマキミト ヲシテタマワル  あまきみと をしてたまわる    天君"と       ヲシテ賜わる
  
  
 トヨタマハ ワケツチヤマニ  とよたまは わけつちやまに    トヨタマは     ワケツチ山に

 モハヨソヤ トシノマツリモ  もはよそや としのまつりも    喪還四十八      年の祭も

 ミアエナス          みあえなす            敬えなす
  
       アマキミヒメオ        あまきみひめお              天君 姫を
                                          (ホホデミ)

 タツヌレハ コヤネコタエテ  たつぬれは こやねこたえて    尋ぬれば      コヤネ応えて

 タメシアリ ミホツニトエハ  ためしあり みほつとえは    「例あり」     ミホツに問えば

 ウタナセト カレウタヨミテ  うたなせと かれうたよみて    「歌なせ」と    故 歌詠みて
                                          →24文

 ミホツメカ マコイソヨリオ  みほつめか まこいそよりお    ミホツ姫が     孫イソヨリを

 ツカワセハ ヒメムカユルオ  つかわせは ひめむかゆるお    遣わせば      姫 迎ゆるを
                                         (トヨタマ姫)

 イソヨリハ タチテヨムウタ  いそよりは たちてよむうた    イソヨリは     直ちて詠む歌
                                            謹んで
  
 オキツトリ カモツクシマニ  おきつとり かもつくしまに   『沖つ鳥       カモ着く島に

 ワカイネシ イモハワスラシ  いね いもわすら    我が寝ねし     妹は忘らじ

 ヨノコトコトモ        ことことも          夜の事々も』
  
  
 ミウタウケ ミホツハイカン  みうたうけ みほついかん    御歌受け      「ミホツは如何ん」

 イソヨリカ ミホツノウタニ  いそよりか みほつのうたに    イソヨリが     ミホツの歌に
  
  
 イミトイヒ ケカレオタツル  いみといひ けかれたつる   『忌みと結ひ     穢れを立つる
                                 (離れと付き)     (曲)  (直す)

 ヒノモトノ カミノココロオ  ひのもとの かみこころお    日の本の      上の心を
                                 (明の源)       ()

 シルヒトソカミ        しるひとかみ          知る人ぞ上』
                                     ()

                                   (付く離る 三生き悟りて 君となる)
  
  
 トキニヒメ カエシハアオヒ  ときひめ かえしあおひ    時に姫       返しは葵

 キミカツラ カミニツツミテ  きみかつら かみつつみて    君 桂        紙に包みて

 ミヒキクサ フハコニオサメ  みひきくさ ふはこおさめ    水引草       文箱に収め
                                 (見退草) 

 タテマツル キミミツカラニ  たてまつる きみみつからに    奉る        君 自らに

 ユヒオトキ ソノウタヨメハ  ゆひとき そのうたよめは    結ひを解き     その歌詠めば
  
  
 オキツトリ カモオヲサムル  おきつとり かもおをさむる   『沖つ鳥       上下を治むる
                                            陽陰・日月を和す

 キミナラテ ヨノコトコトオ  きみなら ことことお    君ならで      世の事々を
                                            (穢)

 ヱヤハフセカン        ゑやはふせか          えやは防がん』
  
                               『沖つ鳥 日と月(陽と陰)が揃ったキミでなくて
                                どうして世の穢れを防ぐことができましょうか』
 
                                離れていた后(月)が戻ることを宣言する歌
 
  
 コノウタオ ミタヒニナンタ  このうたお みたひなんた    この歌を      三度に涙

 オチカカル ヒサノアオヒハ  おちかかる ひさあおひは    落ち掛かる     膝の葵葉

 モニシミテ ムカヒノコシニ  しみて むかひこしに    裳に染みて     迎ひの輿に

 トヨタマノ アヰミヤイリト  とよたまの あゐみやいりと    トヨタマの     陽陰宮入りと
                                      <上り来て>

 ヨロコヒテ アヤニウツサセ  よろこひて あやうつさ    喜びて       紋に写させ

 オルニシキ コアオヒノミハ  おるにしき こあおひみは    織る       小葵の御衣
  

 ココチリト ヤマハトイロノ  ここちりと やまはといろの    菊散と       ヤマハ留彩の

 ミツノアヤ カミノヨソヒノ  みつのあや かみのよそひの    三つの紋      神の装ひの
                                           (神の纏り)

 ミハモナルカナ        みはもなるかな          御衣裳なるかな

  

  

 最終更新:2017/01/06

  

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