【原文カタカナ訳】      【語義考察】           【漢字読み下し】
 
  マーカー部は原文に記されているヲシテ。
 これらを誤写と見て、改修を施した上で解釈しています。
 
 ノコシフミサカオタツアヤ   のこしふみさかおたつあや     遺し文 清汚を立つ文
  
 モロカミノ サカオタツトキ  もろかみの さかおたつとき    諸守の       清汚を立つ時
                                         清汚を数える道を立てる

 サホコヨリ ツハモノヌシカ  さほこより つはものぬしか    サホコより     ツハモノヌシが
                                          (サホコの副マスヒト)

 カクミヤニ キキストハセテ  かくみやに ききすとはせて    橘宮に       雉子 飛ばせて
  
  
 マスヒトカ タミノサシミメ  ますひとか たみさしみめ    「マスヒトが     民のサシミメ
                                (根国クラキネ)

 ツマトナス クラヒメウメハ  つまなす くらひめうめは    妻となす      クラ姫生めば

 イツクシミ アニノコクミオ  いつくしみ あにこくみお    慈しみ       兄のコクミを
                                         <サシミメの>

 コノコトク サホコチタルノ  ことく さほこちたるの    子の如く      サホコチタルの

 マスヒトヤ イマハソエナリ  ますひとや いまそえなり    マスヒトや     今は副なり
  
 クラキネカ マカレルトキニ  くらきねか まかれるときに    クラキネが     罷れる時に
                                          (「罷る」の連体形)

 シラヒトオ ネノマスヒトニ  しらひとお のますひとに    シラヒトを     のマスヒトに
                                (クラコ姫の夫)
  
 クラコヒメ ミオタテヤマニ  くらこひめ たてやまに    クラコ姫      身を立山に
                                           父の骸を

 オサムノチ ハハコオステテ  おさむのち ははこすてて    納む後       母子を捨てて
                                      <シラヒトは>

 ツニオクル コクミハハコオ  おくる こくみははこお    西に送る      コクミ母子を  
                                 (宮津)
 オカスツミ カンサヒコレオ  おかすつみ かんさひこれお    犯す罪       カンサヒこれを
                                         (サホコのマスヒト)

 タタサネハ トミコレオコフ  たたさは とみこれおこふ    正さねば      これを請ふ」
  
  
 ミハタヨリ サオシカニメス  みはたより さおしかめす    御端より      差使に召す
                                 (御許)

 カンサヒト コクミハハコト  かんさひと こくみははこと    カンサヒと     コクミ・母子と
                                               (サシミメ・クラコ)

 タカマニテ カナサキトワク  たかまにて かなさきとわく    タカマにて     カナサキ問わく
  

 コクミイフ サシメハマコト  こくみいふ さしめまこと    コクミ言ふ      「サシメは真

 ワカツマヨ キミサリマスノ  わかつまよ きみさりますの    我が妻よ      君 去りますの

 オシテアリ          おしてあり            オシテあり」
                                 (離縁状)
    
       マタトフナンチ        またとふなんち              また問ふ 「汝

 ナニヒトソ          なにひとそ            何人ぞ」
    
       タミトイフニソ        たみといふにそ              「民」 と言ふにぞ
 
 オタケヒテ          おたけひて            お猛びて
  
       ケモノニオトル        けものおとる              「獣に劣る

 ツミヒトソ サシメササクル  つみひとそ さしめささくる    罪人ぞ       サシメ捧ぐる
     [ヨ]

 ユカリニテ マスヒトトナル  ゆかりにて ますひとなる    縁にて       マスヒトとなる

 ミメクミノ キミナリハハヨ  みめくみの きみなりははよ    御恵みの      君なり母よ」
  

 サカミレハ キミオワスルル  さかみれは きみおわするる    「清汚見れば      君を忘るる

 モモクラト ハハモフソクラ  ももくらと ははもふそくら    百回と       母も二十回

 オカスルモ オシテノハチモ  おかするも おしてはちも    犯するも      オシテの辱も
                                               (歪曲)

 モモトモモ ヒメナイカシロ  ももともも ひめないかしろ    百と百       姫 ないがしろ

 ヰソクラト スヘテミモナソ  ゐそくらと すへてみもなそ    五十回と      総て三百七十」
  

 アマメクリ ミモムソタヒオ  あまめくり みもむそたひお    「天回り       三百六十度を

 トホコノリ トコロオサルト  とほこのり ところさると    経矛法        "所を去る" と
                                            (90〜179座)

 サスラフト マシハリサルト  さすらふと ましはりさると    "さすらふ" と    "交り去る" と
                                  (180〜269座)     (270〜359座)

 イノチサル ヨツワリスキテ  いのちさる よつわりすきて    "命 去る"      四つ割 過ぎて
                                   (360座〜)

 ホコロヒト ツツカニイレテ  ほころひと つつかいれて    綻び」 と      ツツガに入れて
  
  
 ネノクニノ シラヒトオメス  ねのくにの しらひとめす    根の国の      シラヒトを召す

 タカマニテ カナサキトワク  たかまにて かなさきとわく    タカマにて     カナサキ問わく

 ハハオステ ツマサルイカン  ははすて つまさるいかん    「母を捨て      妻去る如何ん」
                                   (サシミメ)       (クラコ)
  

 コタエイフ オノレハサラス  こたえいふ おのれはさら    答え言ふ      「己は去らず

 ハハヨリソ ヰヱステイツル  ははよりそ ゐゑすていつる    母よりぞ      家捨て出づる

 ヒメモママ          ひめまま            姫もまま」
  
       マタモトオトフ        またもととふ              また基を問ふ
  

 コタエイフ ヨヨノトミユエ  こたえいふ よよとみゆえ    答え言ふ      「代々の臣ゆえ

 コトナセリ ハハハタミノメ  ことなせ はははたみ    如なせり       母は民の女

 ススメテソ キミノツマナリ  すすめてそ きみのつまなり    進めてぞ      君の妻なり

 ヲンメクミ ナニワスレント  をんめくみ なにわすれと    御恵み       なに忘れん」 と

 ヰヰナカス          ゐゐなかす            癒ゐ流す
 
       カンミムスヒノ        かんみむすひ              カンミムスビの

 シカリテソ ナンチカサリテ  しかりてそ なんちかさりて    叱りてぞ      「汝 飾りて 

 マトワスヤ ワレヨクシレリ  まとわすや われよくしれ    惑わすや      我よく知れり

 トモオコヱ チカラオカシテ  ともこゑ ちからかして    朋を越え      力を貸して
                                  他に勝って

 ハハカアケ マツリサツケテ  ははかあけ まつりさつけて    母が上げ      政授けて

 コトナスオ ハハニシタエハ  ことなすお ははにしたえは    殊成すを       母に慕えば
                                  出世したが

 ヒメカウム カクサンタメニ  ひめかうむ かくさために    姫が倦む      隠さんために

 ナカシヤリ タミノメウハヒ  なかしやり たみうはひ    流し遣り      民の目奪ひ」
                                              (「そらす」の意)
  

 チカラカス メクミワスルル  ちからかす めくみわするる    「'力貸す        恵み' 忘るる

 フモモクラ サルモモモクラ  ふももくら さるもももくら    二百回       去るも百回

 フムカヰソ ツカムノムソテ  ふむゐそ つかむむそて    踏むが五十     掴むの六十で
             [ト]                  <姫を>         <母を>
 
 ヨモソクラ コレノカルルヤ  よもそくら これのかるるや    四百十回      これ逃るるや」

 コタエネハ ツツカニイレテ  こたえは つつかいれて    答えねば      ツツガに入れて
  
  
 ヲヲンカミ モロトハカリテ  ををんかみ もろはかりて    大御神       諸と議りて

 ヤソキネオ ネノクニカミト  やそきねお くにかみと    ヤソキネを     国守
  

 イサナキノ ウフヤニオチト  いさなきの うふやおちと    「イサナギの     産野に叔父と

 オハナレハ マツリタヱスト  おはなれは まつりたゑと    叔母なれば     政絶えず」 と
                                 (白山姫)

 ミコトノリ モチテタミタス  みことのり もちてたみたす    御言宣       以ちて民治す

 オチトオハ シラヤマカミソ  おちとおは しらやまかみそ    叔父と叔母     白山尊ぞ

 イサナキハ マツレトオトノ  いさなきは まつれおとの    イサナギは     纏れど弟の

 クラキネハ マツラス     くらきねは まつら       クラキネは     纏らず
  
           モチカ            もち                   モチが

 クラヒメオ カンサヒノコノ  くらひめお かんさひの    クラ姫を      カンサヒの子の
                                (モチの腹違いの妹)

 アメオシヒ メアワセスケカ  あめおしひ めあわせすけか    アメオシヒ     妻わせ典侍が
                                       <と>      (モチの)

 アニトナシ チチマスヒトノ  あになし ちちますひとの    兄となし      父マスヒトの
                                          (クラキネ&カンサヒ)

 マツリツク          まつりつく            纏り継ぐ
  
       シラヒトコクミ        しらひとこくみ              シラヒト・コクミ

 コノイワヒ ナカハサオヱテ  このいわひ なかはて    この祝       なかば清を得て
                                     <の恩赦に>

 サスラヒノ ヒカワニヤルオ  さすらひの ひかわやるお    "さすらひ" の    ヒカワに遣るを

 マスヒトノ ワカトミトナス  ますひとの わかとみなす    マスヒトの     我が臣となす
                                 (アメオシヒ)
  
 ソサノヲハ コレトトノヒテ  そさのをは これととのひて    ソサノヲは     これ調ひて
                                            (祝)(他動詞)

 マナヰナル カミニマフテル  まなゐなる かみまふてる    マナヰなる     に詣でる
                                                (「詣つ」の連体形)

 ソノナカニ タオヤメアレハ  そのなかに たおやめあれは    その中に      嫋女あれば

 コレオトフ マカタチコタフ  これとふ まかたちこたふ    これを問ふ     侍婢答ふ

 アカツチカ ハヤスフヒメト  あかつちか はやすふひめと    「アカツチが     ハヤスフ姫」 と

 キコシメシ          きこしめし            聞し召し
  
       キシオトハセテ        きしとはせ              を飛ばせて

 チチニコフ アカツチミヤニ  ちちこふ あかつちみやに    父に請ふ      「アカツチ宮に
                                (アカツチ)

 トツカント イエトミヤナク  とつかと いえみやなく    とつがん」 と    言えど和なく

 ヲヲウチノ オリオリヤトル  ををうちの おりおりやとる    大内の       折々宿る

 ネノツホネ          つほね            北の局
  
       ヱトヤスメトテ        ゑとやすめとて              「姉妹休め」 とて
                                         (モチコハヤコ)

 ウチミヤノ トヨヒメメセハ  うちみやの とよひめめせは    内宮の       トヨ姫召せば
                                (セオリツ姫)

 ネノツホネ サカリナケケハ  ねのつほね さかりなけけは    北の局       下がり嘆けば
  

 ソサノヲカ タタヱカネテソ  そさのをか たたゑかねてそ    ソサノヲが     湛えかねてぞ

 ツルキモチ ユクオハヤコカ  つるきもち ゆくはやこか    剣持ち        行くをハヤコが

 オシトトメ イサオシナラハ  おしととめ いさおしならは    押し止め      「功 成らば

 アメカシタ          あめかした            天が下」
  
       ハナコキタレハ        はなこきたれ              ハナコ来たれば

 ホコカクス ミヌカホスレト  ほこかくす かほすれと    矛隠す        見ぬ顔すれど
                                          <ハナコは>

 ウチニツケ          うちつけ            内に告げ
                                 (内宮)
  
       アルヒタカマノ        あるひたかまの              ある日タカマの
                                              (橘宮?)

 ミユキアト モチコハヤコオ  みゆきあと もちこはやこお    御幸後       モチコ・ハヤコを

 ウチニメス          うちにめす            内に召す
                                 (内宮)
  
       ヒニムカツヒメ        ひにむかつひめ              日に向つ姫

 ノタマフハ ナンチラヱトカ  のたまふは なんちゑとか    宣給ふは       「汝ら姉妹が

 ミケヒエテ ツクシニヤレハ  みけひえて つくしやれは    御気冷えて      ツクシに遣れば

 ツクミオレ タナキネハトル  つくみおれ たなきねとる    噤み居れ      タナキネは取る
                                            (ホヒ)

 ヲハチチニ メハハハニツク  ちちに ははつく    男は父に      女は母に付く

 ミヒメコモ トモニクタリテ  ひめこも ともくたりて    三姫子も      共に下りて

 ヒタシマセ カナラスマテヨ  ひたしませ かならすまてよ    養しませ      必ず待てよ

 トキアリト ムヘネンコロニ  ときありと むへねんころに    時あり」 と     むべ懇ろに

 サトサレテ          さとさて            諭されて
  
       ツクシアカツチ        つくしあかつち              ツクシ アカツチ

 コレオウケ ウサノミヤヰオ  これうけ うさみやゐお    これを受け     ウサの宮居を

 アラタメテ モチコハヤコハ  あらためて もちこはやこは    改めて       モチコ・ハヤコは

 アラツホネ オケハイカリテ  あらつほね おけいかりて    新局        置けば怒りて

 ヒタシセス ウチニツクレハ  ひたし うちつくれは    養しせず      内(宮)に告ぐれば
                                          (セオリツ姫)

 トヨヒメニ ヒタシマツラシ  とよひめに ひたしまつらし    「トヨ姫に      養し奉らし」
                                              (命令形)
  
  

 サスラナス フタサスラヒメ  さすらなす ふたさすらひめ    さすらなす     二流離姫
                                   放浪する     曲り外れた二姫は

 イキトホリ ヒカハニイカリ  いきとほり ひかはいかり    憤り        ヒカハに怒り
                                                怒りが化けて

 ナルオロチ ヨニワタカマリ  なるおろち わたかまり    成る愚霊       弥に蟠り
                                          危篤にねじ曲り

 コクミラモ ツカエテシムオ  こくみも つかえしむお    コクミらも     支えてシムを
                                               (霊)

 ウハヒハム          うはひはむ            奪ひ蝕む
  
  
       ソサノヲシワサ        そさのをしわさ              ソサノヲ仕業

 アチキナク ノシロシキマキ  あちきなく のしろしきまき    あぢきなく     罵・頻捲き
 
 アオハナチ ヰノラスミソノ  あおはなち ゐのらすみその    穢汚放ち      祈らす御衣の
                         (尊敬)

 ニイナメノ カンミハオレハ  にいなめの かんみはおれは    新嘗の       尊御衣 織れば

 トノケカス          とのけかす            殿 穢す
                                 (斎衣殿)
  
       コレタタサレテ        これたたさ              これ正されて

 ソサノヲカ ヒトリカフムル  そさのをか ひとりかふむる    ソサノヲが     一人被る
                                           ハナコ一人が籠る

 ヰンハトノ トツレハイカル  ゐんはとの とつれいかる    斎衣殿       閉づれば怒る

 フチコマオ ラカウカチテ  ふちこまお ゐらかうかちて    悉駒を       甍 穿ちて

 ナケイルル          なけいるる            投げ入るる
 
       ハナコオトロキ        はなこおとろき              ハナコ驚き

 ヒニヤフレ カミサリマスト  やふれ かみさりますと    に破れ      「神更ります」 と

 ナクコエニ キミイカリマシ  なくこえに きみいかりまし    泣く声に      君 怒りまし

 ソサノヲニ ナンチキタナク  そさのをに なんちきたなく    ソサノヲに     「汝 汚なく  
                                              誤って

 クニノソム ミチナスウタニ  くにのそむ みちなすうたに    国望む」        道なす歌に
  
  
 アメカシタ ヤワシテメクル  あめかした やわしてめくる   天が下       和して恵る

 ヒツキコソ ハレテアカルキ  ひつきこそ はれてあかるき    日月こそ       晴れて明るき

 タミノタラナリ        たみたらなり          民の父母なり』
  
  
 ソサノヲハ イワオケチラシ  そさのをは いわおけちらし    ソサノヲは     穢を蹴散らし
                                            穢気を放って

 ナオイカル キミオソレマシ  なおいかる きみおそれまし    なお怒る      君 恐れまし

 イワムロニ イリテトサセハ  いわむろに いりとさせは    結室に       入りて閉ざせば

 アメカシタ カカモアヤナシ  あめかした かかあやなし    天が下       明暗も紋無し
  
  
 ヤスカワノ ヤミニオトロク  やすかわの やみおとろく    ヤスカワの     闇に驚く

 オモイカネ タヒマツニハセ  おもいかね たひまつはせ    オモイカネ     灯燃に馳せ

 コニトヒテ タカマニハカリ  とひて たかまはかり    子に訪ひて     「タカマに議り
                               (タチカラヲ)

 ヰノランヤ          ゐのらや            祈らんや」
  
       ツハモノヌシカ        つはものぬし              ツハモノヌシが

 マサカキノ カンヱハニタマ  まさかきの かんゑにたま    「真榊の       上枝は熟玉

 ナカツヱニ マフツノカカミ  なかつゑに まふつのかかみ    中つ枝に      マフツの鏡

 シモニキテ カケヰノラント  しもにきて かけゐのらんと    下 和幣        掛け祈らん」 と
  
 ウスメラニ ヒカケオタスキ  うすめに ひかけたすき    渦侍らに      ヒカケを襷

 チマキホコ オケラオニハヒ  ちまきほこ おけらにはひ    茅巻矛       を庭火
                                             [匂ひ]

 ササユハナ カンクラノトノ  ささゆはな かんくらの    笹湯花       神座の外の
                                               (結室) 

 カンカカリ          かんかかり            神篝
  
       フカクハカリテ        ふかくはかり              深く謀りて

 オモイカネ トコヨノオトリ  おもいかね とこよおとり    オモイカネ     トコヨの踊り

 ナカサキヤ ワサオキウタフ  なかさきや わさおきうたふ    "長咲" や      俳優歌ふ
  
  
 カクノキ カレテモニホユ   かくのき  かれてもにほゆ   『橘の木       枯れても匂ゆ

 シホレテモヨヤ アカツマアワ しほれてもや つまあわ   萎れても好や    吾が妻合わ
                                              (同じ)
 
 アカツマアワヤ         あかつまあわや          吾が妻合わや

 シホレテモヨヤ アカツマアワ しほれてもよや あかつまあわ   萎れても好や    吾が妻合わ』
  
  
 モロカミハ イハトノマエニ  もろかみは いはとまえに    諸守は       結戸の前に

 カシマトリ コレソトコヨノ  かしまとり これそとこよの    姦踊り       これぞトコヨの

 ナカサキヤ          なかさきや            "長咲" や
  
       キミヱミホソク        きみゑみほそく              君笑み 細く

 ウカカエハ イハトオナクル  うかかえは いはとおなくる    うかがえば     結戸を投ぐる

 タチカラヲ ミテトリイタシ  たちからを みてとりいたし    タチカラヲ     御手取り出し

 タテマツル ツハモノヌシカ  たてまつる つはものぬしか    奉る        ツハモノヌシが

 シメナワニ ナカエリマシソ  しめなわに かえりまし    閉縄に       「な返りましそ」
  
  
 シカルノチ タカマニハカリ  しかるのち たかまはかり    然る後       タカマに議り

 ソサノヲノ トカハチクラノ  そさのをの とかちくらの    ソサノヲの     咎は千回の

 ミキタカレ カミヌキヒトツ  きたかれ かみぬきひとつ    三段枯れ      髪抜き一つ

 ツメモヌキ マタトトカネハ  つめもぬき またととかは    爪も抜き      まだ届かねば
                               (髪・爪抜きで360回相当)   (1080-360=720)

 コロストキ          ころすとき            殺す時
  
       ムカツヒメヨリ        むかつひめより              ムカツ姫より

 サヲシカニ ウケモノイノリ  さをしかに うけものいのり    差使に       「活モノ 祈り
                                              <に>

 ヨミカエス ハナコノヨモサ  よみかえす はなこよも    よみがえす     ハナコの四百割
                                            ハナコ殺害の400回分

 ツクノヱハ サカオアカセヨ  つくのゑは さかあかせよ    償のえば      清汚を明せよ
                                 (720-400=320)
 
 ソサノヲカ シワサハシムノ  そさのをか しわさしむの    ソサノヲが     仕業は血の

 ムシナレト サカナクツツカ  むしなれと さかなくつつか    なれど      逆無く 恙
         [ノ]                                  罪なく処罰

 ナカランヤワヤ        なからやわや          無からんやわや」
                                   よもやあるまいよ
  
  
 コトノリオ モロカハカリテ  ことのりお もろはかりて    言宣を       諸が議りて

 アメモトル オモキモシムノ  あめもとる おもきしむの    天戻る        重きもシムの
                                360度を一周する       (親族殺害分)

 ナカハヘリ マシワリサルト  なかはへり ましわりさると    なかば減り     "交り去る" と
                                            (270〜359)
  

 ス ヤヱハヰモトム  すかさあを やゑはゐもとむ    空かさ天男      八方這い回む  

 シタタミノ サスラヤライキ  したたみの さすらやらいき    下民の       流離遣らいき
                           (受身)    [細螺]        追放されたのである
  
  
 ヲヲンカミ シロシメサレハ  ををんかみ しろしめされは    大御神       知ろし召されば

 アマテラス ヒトノオモテモ  あまてらす ひとおもても    和照らす       人の表も
                               <再び>          人民の表情も

 タノシムニ ミチスケノウタ  たのしむに みちすけうた    楽しむに      ミチスケの歌
  
  
 アハレ アナオモシロ     あはれ あなおもしろ      『天晴れ あな面白

 アナタノシ アナサヤケ    あなたのし あなさやけ      あな楽し あな明やけ

 オケ サヤケ オケ      おけ さやけ おけ        可笑 明やけ 可笑

 アハレ オモシロ       あはれ おもしろ         天晴れ 面白

 サヤケ オケ アナタノシ   さやけ おけ あなたのし     明やけ 可笑 あな楽し』
  
  
 アヒトモニ テオウチノヘテ  あひともに うちのへて    合共に       手を棄ち伸べて

 ウタヒマフ チワヤフルトソ  うたひまふ ちわやふるとそ    歌ひ舞ふ       「幸振る」 とぞ

 タノシメハ コレカンクラニ  たのしめは これかんくらに    楽しめば      これ上位に
                                           楽しの源泉には

 アマテラス ヲヲンカミナリ  あまてらす ををんかみなり    和照らす       大御神なり
  
  
 サスラヲハ ミコトオウケテ  さすらをは みことうけて    「流離男は      御言を受けて
                                      <イサナギの>       →6文

 ネニユカン アネニマミユル  ゆか あねまみゆる    に行かん     姉にまみゆる
                                          (ヒルコ)

 シハシトテ ユルセハノホル  しはしとて ゆるせのほる    暫し」 とて     許せば上る
                                           上るということは中央政府は
                                              この時点でオシホミミの居る
                                              タガ若宮ということになる。

 ヤスカハヘ フミトトロキテ  やすかはへ ふみととろきて    ヤスカワ方     文 轟きて
                                           知らせの文が伝わり

 ナリウコク          なりうこく            鳴り動く
                                その情報が鳴り渡る
  
  
       アネハモトヨリ        あねはもとより              姉は本より
                                             生まれ付き

 サスラヲカ アルルオシレハ  さすらをか あるるしれは    流離男が      粗るるを知れば

 オトロキテ オトトノクルハ  おとろきて おととくるは    驚きて       「弟の来るは

 サハアラシ クニウハフラン  あら くにうはふらん    清はあらじ     国奪ふらん

 カソイロノ ヨサシノクニオ  かそいろの よさしのくにお    父母の       任の国を

 ステオケハ アヱウカカフト  すておけは あゑうかかふと    棄て置けば     敢え窺ふ」 と
  

 アケマキシ モスソオツカネ  あけまき もすそつかね    総角し       裳裾を束ね

 ハカマトシ ヰモニミスマル  はかま ゐもにみすまる    袴とし       五百瓊ミスマル

 カラマキテ チノリヰモノリ  からまきて ちのりゐものり    絡巻きて      千乗り・五百乗り

 ヒチニツケ ユハスオフリテ  ひちつけ ゆはすふりて    肱に付け      弓弭を振りて

 ツルキモチ カタニワフンテ  つるきもち かたにわふんて    剣 持ち       曲萎分んで
                                           穢気を吐いて

 ケチラシテ イツノオタケニ  けちらして いつおたけに    蹴散らして     逸のお猛に
                                  撒き散らし      並外れた威勢に

 ナシリトフ          なしりとふ            なじり問ふ
                                大声で呼びかける
  
       ソサノヲイワク        そさのをいわく              ソサノヲ曰く

 ナオソレソ ムカシネノクニ  おそれ むかしねのくに    「な怖れそ      昔 根の国

 ユケトアリ アネトマミヱテ  ゆけあり あねまみゑて    行けとあり     姉とまみえて
                                         6文

 ノチユカン ハルカニクレハ  のちゆか はるかくれは    後行かん       遥かに来れば

 ウタカワテ イツカヱシマセ  うたかわて いつかゑしませ    疑わで       稜威返しませ」
  

 アネトワク サココロハナニ  あねとわく さこころなに    姉 問わく      「真心は何」
  

 ソノコタエ ネニイタルノチ  そのこたえ いたるのち    その答え      「根に到る後

 コオウマン メナラハケカレ  うま ならけかれ    子を生まん     女ならば穢れ

 ヲハキヨク コレチカヒナリ  きよく これちかひなり    男は清く      これ誓ひなり」
 
                               陽は清く 軽く回りて 天と成り 陰は中に凝り <ホ14>
                               は清くて 宗陽神 は濁りて 鄙陰神    <ミ6>
 
 

 ムカシキミ マナヰニアリテ  むかしきみ まなゐありて    「昔 君        マナヰにありて

 ミスマルノ マオソソキテ  みすまるの たまそそきて    ミスマルの     珠を濯ぎて

 ナキネオ モチニウマセテ  たなきねお もちにうまて    タナキネを     モチに生ませて
  

 トコミキニ ハヤコオメセハ  とこみきに はやこめせは    床酒に       ハヤコを召せば

 ソノユメニ ノツルキ  そのゆめに とつかのつるき    その夢に      十握の剣

 オレミキ サカミニカンテ  おれきた さかみにかんて    折れ三割       さがみにかんで
                                            3つが寄り集まって

 ミタトナル ミタリヒメウム  みたなる たりひめうむ    となる      三人姫生む
                                 一つにまとまる   そして三つ子の姫を生んだため

 タノイミナ          たのいみな            "タ" の斎名
                                (タケコタキコタナコ)
  
       ワレケカレナハ        われけかれなは              我 穢れなば

 ヒメオヱテ トモハチミント  ひめおて ともはちと    姫を得て       恥見ん」 と
                                           (以て)

 チカイサル          ちかいさる            誓い去る
  
  
       ヒメヒトナリテ        ひめひとなりて               人成りて

 オキツシマ サカムヱノシマ  おきつしま さかむゑのしま    オキツ島      サカムヱノ島

 イツクシマ ミカラサスラフ  いつくしま みからさすらふ    イツク島      己からさすらふ
                                         <三姫>        →28文
  
 サスラヲノ カケノミヤヒノ  さすらをの かけのみやひの    流離男の      翳のミヤビの
                                 (ソサノヲ)    (モチコ・ハヤコとの関係)

 アヤマチオ ハラシテノチニ  あやまちお はらしのちに    誤ちを       晴らして後に         

 カエリマス          かえります            帰ります
                             <臣として>      →9文
  
  
       ムカシフタカミ        むかしふたかみ              二尊

 ノコシフミ アメノメクリノ  のこしふみ あめのめくりの    遺し文       「陽陰の巡りの  

 ムシハミオ ミルマサカノ  むしはみお みるまさかにの    蝕みを       見るマサカニの

 ナカコリテ ウムソサノヲハ  なかこりて うむそさのをは    中 濁りて      生むソサノヲは

 タマミタレ クニノクマナス  たまみたれ くにくまなす    霊乱れ        国の隈成す

 アヤマチソ          あやまちそ            誤ちぞ
  
       ヲハチチニヱテ        ちちて              男は父に得て
                                             [陽]

 ハオイタケ メハハハニヱテ  いたけ ははにゑて    地を抱け      女は母に得て
                                               [陰]

 アトヰネヨ ウキハシオヱテ  ゐねよ うきはしおゑて    天と結ねよ     うきはしを得て

 トツクヘシ          とつくへし            とつぐべし
 
       メハツキシホノ        めはつきしほの              女は月潮の

 ノチミカニ キヨクアサヒオ  のちに きよくあさひお    後三日に      清く朝日を

 オカミウケ ヨキコウムナリ  おかみうけ よきうむなり    拝み受け       良き子生むなり

 アヤマリテ ケカルルトキニ  あやまりて けかるるときに    誤りて       穢るる時に   

 ハラムコハ カナラスアルル  はらむこは かならすあるる    孕む子は      必ず粗るる
  
  

 マエウシロ ミタレテナカル  まえうしろ みたれなかる    前後         乱れて流る
                                 (陽陰)

 ワカハチオ ノチノオキテノ  わかはちお のちのおきての    我が恥を      後の掟の
                                     → 3文

 ウラカタソ カナラスコレオ  うらかたそ かならすこれお    占形ぞ       必ずこれを

 ナワスレソコレ        わすれこれ          な忘れそこれ」
  
  

 最終更新:2016/06/19

  

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