【此の・斯の・(交の)】
1.交わるほどに近いさま+の。
『このゆえきみも とみたみも ゐおやすくぬる をんめくみ』ホ序 『むかつひめより このうたお みそめおまてに たたつませ』ホ1 『かなさきいわく このうたは かえことならぬ まわりうた』ホ1 『いまみそひとは このをしゑ あめのめくりの みむそゐゑ』ホ1 『このときは みこおしひとの とつきまえ』ホ2 『このひなかたの をはかむり うおそてはかま めはこそて うはかつきなり』ホ2 『このときに みなつまいれて やそつつき もろたみもみな つまさたむ』ホ2 『うひちにもうく このみこは あめよろつかみ そあさたし あわさくうめは』ホ2 『このふたはしら うむとのは あまのはらみと つくはやま あはちつきすみ くまのなりけり』ホ3 『このころきみは はらみやま のほりていわく』ホ4 『このみつお ぬのもてつくる やとよはた やすみにたてて きみとなる』ホ4 『このあちお ぬはたまのよの うたまくら さめてあかるき まえことは』ホ5 『ちちますひとの まつりつく しらひとこくみ このいわひ なかはさおゑて』ホ7 『このはたれ ぬゑあしもちそ はけわさに たふらかすもの みなきらん』ホ8 『すみやかに たまたちなせよ このゆえに なかくなんちに つけるなり』ホ8 『このうたお あねにささけて やくもうち ことのかなてお さつかりて』ホ9 『このかみもまた まめならす たかてるひめお めとりつつ』ホ10 『もおとえは このかみすかた わかひこに うるりわけゑす』ホ10 『このうたに つつきもしれり たかひこも いかりゆるめて たちおさめ』ホ10 『このうたは のちのゑにしの あふうすの かもいとむすふ ひなふりはこれ』ホ10 『このたひは たかみむすひの とみかれお のそくかとての かしまたち』ホ10 『このところ ほかえはゆかし そむかしと いえはたすけて たちかえり』ホ10 『わかくさなきの このほこに ならしたまえと いひてさる』ホ10 『このみやしれは よよのため やめるおいやす みちおわけ』ホ10 『このやさかにの まかりたま あかくしひると もちゆれは なかこますくに たもつなり』ホ11 『かれこのうたお さつさつの こゑとたのしむ』ホ12 『このもとおりに あきつひめ ぬのもてつくる あまかつは かみうたこめて』ホ12 『このうたお みはらにこめて つくるへし』ホ12 『このあまかつも こころあち いれてなすなり』ホ12 『このこたゑ ひとのさいわひ わかまよひ まかりくるしむ』ホ13 『このみちお まなふところは かんかせの いせのくになり』ホ13 『あまいのる このてかしはゆ おとおすく やとるおなかの みことなる』ホ14 『このこはますく たらちねの なゑのよつきの みことなりけり』ホ14 『このときに やもよろかみも もろたみも をしゑおききて やちたひに』ホ14 『このいたわりも つつしみて よきとしのへと いまわかみ』ホ16 『ををんかみ こそむつきます このこやね ももつきませり』ホ16 『このみはめして あさことに あめつちまつり たらちねに つかふみこころ』ホ16 『このゆえに よものまつりも おのつから ひとりにつけり』ホ16 『このまはかりお やきたわけ これにひつきの ふたたまし』ホ17 『みなひるかえる このかかみ なんのためそや まさにきけ』ホ17 『このみつに つけあらはれて ををやけの つみまぬかるる ところなし』ホ17 『あめのこころに みるはかみ はにとしはかみ このあちお ひとのみにしる』ホ17 『このみつお あわすかかみの やはやしろ たはたみおたす』ホ17 『ふたかみの うきはしにたち このしたに くになからんと』ホ18 『いつとゆる かけこゑめをの あいたあり このほとらいの まおしれは』ホ191 『このかみは とよけのまこの みかさひこ そのこひさひこ かしまかみ』ホ191 『こけうはこへら いたひらこ すすなすすしろ すせりなつ このななくさに』ホ192 『このふたすちお みきひたり こしのひねりに つなおひく』ホ192 『おろちひれ ははちしむひれ このはひれ このとくさなり』ホ20 『あかほしは かつてのおとと このゐたり』ホ20 『あまのいわふね おほそらお かけりめくりて このさとの なおもそらみつ やまとくに』ホ20 『このひあすかの みやしろと ふとたまおして いわわしむ』ホ21 『このまゐつかに やつくりす これもなんちか なのほまれ』ホ21 『このゆえひひの みかまとの ゑともりかみと たたえますなり』ホ22 『このかみの つねにめくりて まもるゆえ ひみつのわさの さわりなし』ホ22 『このときに あまつみことの さたまれは かしきのゆふの』ホ22 『このときに としのりかみの まてにある おおとしかみと はにやすめ』ホ22 『きたのほし いまこのうえは みそむめの とのかみゐます』ホ23 『あめつちさりて とおけれは わたくしたつる このゆえに』ホ23 『このゆえは あやにしこりは おさはやも ひとはによたり みちふもり』ホ23 『このくにつこに よこへそり そえてあまねく みちわきて』ホ23 『このかねりとに みことのり なんちかやいは よくときそ』ホ23 『いまこのつるき むへによし わかみこころに よくかない』ホ23 『このあわや のとよりひひく はにのこえ くにおしらする たねなれは』ホ23 『このゆえに みくさおわけて さつくいは なかくひとつに』ホ24 『このこしは たかつくれると のたまえは ここりめいわく』ホ24 『むめにこしゑて このみあえ あめのしるしと おりかさし』ホ24 『しろこやに かえりちかつて ねたまれの わかはちすすけ このさくら』ホ24 『むかしひををち さくらうし このはなささく ををんかみ おうちにうえて』ホ24 『このうたに うらみのなんた とけおちて きもにこたえの かちはたし』ホ24 『このあきみつほ ちからなす かれやまはとの みはとなす』ホ24 『しまあいに かつうおなれは このうおお あらたにいれて わおこやす』ホ24 『なんちはこのた こはおえす つまにならぬと けふさりて』ホ24 『このときに みそふあかたの かみうたい よろとたのしむ』ホ25 『このよしお みつほにつけは おとろきて ほたかみおして ととめしむ』ホ26 『このうたお みたひになんた おちかかる ひさのあおひは もにしみて』ホ26 『このときに みつほのみやは とよたまの ふたたひのほる よろこひそ』ホ27 『さいわひひしは むかしこの うつむろかこむ たけこけて』ホ27 『このこころ よろのまつりお きくときは かみもくたりて うやまえは』ホ27 『このみちに くにをさむれは ももつかさ そのみちしとふ このことく』ホ27 『このこすえ たみおめくみて わかこそと なつれはかえる』ホ27 『このむらくもは あれませる みこのいわひに ささけよと』ホ27 『このよしお たかにつくれは もにいりて ひうかのかみと まつりなす』ホ27 『このすすは あめつちひらく とこたちの みやのまさかき』ホ28 『つましなぬしら このみゑな そのをにおさめ まもるへし』ホ28 『むかしふたかみ ひのかみお きみつきはつく つくはとみ このことみなり』ホ28 『すすきはよわひ はたとせの のひもこのきの あのいのち』ホ28 『あすすこよみお もろうけて このよのわさお かんかみる こよみこれなり』ホ28 『ことにひひきて たえなれは このはおうつし ことつくる』ホ28 『たとひおちても なうらめそ かけのまめなせ このめてる』ホ28 『ゆえはあすかお おちたとき まめおわすれす このゆえに』ホ28 『まかるのち あまのたねこは このふみお みかさにこめて きみのとも』ホ28 『みつからしるし このふみお やしろにおくは ゐつこのためか』ホ28 『このうたお もろかうたえは あたかつく しはしかんかふ にきはやひ』ホ29 『このゆえに みくさおわけて さつくるは なかくひとつに なるよしお』ホ30 『わかみやは このふたうたお かんかえて さゆにそこなふ ことおしる』ホ31 『われむかしこの ゑおみれと あてなてたかく これおすつ』ホ32 『あまてらす かみのをしてと このみくさ あまつひつきの かんたから』ホ33 『このよのゆめに われはこれ おおものぬしの かみなるか』ホ33 『いくひかさけに みあえなす きみのみうたに このみきは わかみきならす』ホ33 『なおりてやすく このみよお はつくにしらす みまきのよ』ホ34 『きみこのゆめお かんかえて あにかゆめたた ひかしむき ほつまをさめよ』ホ34 『ゐつつひこ とみにいわくは このくにの きみはわれなり ここにおれ』ホ34 『あるひひかとへ わかみやに つくるわかこの このころのうた』ホ34 『このきみは かみおあかめて ゑやみたし みくさたからお あらたむる』ホ34 『ひもろけす いてあさのたち このやくさ たしまにおさむ』ホ35 『きさきおもえは このときと なんたなかるる きみのかほ』ホ35 『あふれてみかお うるほせり ゆめはかならす このこたえ』ホ35 『きみよろこひて たれかこの とりとりゑんや ゆかわたな とみこれとらん』ホ36 『このはしたては かさぬいの ゑよりみやつの まつにくも たなひきわたす』ホ36 『さきのおひかれ よからねは このおこなひは いかにせん』ホ37 『このときに しとりへたてへ おほあなし ゆみやはつかし たまへかみ』ホ37 『このみたり やりてかたちお みせしむる』ホ38 『このゐつちくも ともからの ちからつよきお あつめおく』ホ38 『おおみをや たかみむすひの このくにお ひらきてななよ これおつく』ホ39 『このときに みちのくおよひ みなふして まつろひくれは』ホ39 『このゆきおもく ふもをあり おいてもとむる』ホ39 『そのつつす かそえてなかお つほかなめ このうたつつき かそえもの』ホ39 『このきみひしろ すへらきの ふのみこははは いなひひめ』ホ40 『このわかは いもせのみちは つらなりて たちわかるれと つりのをは』ホ40 『このみけむかし いふきより かえさにささく ひるめしお』ホ40 『さをしかにきて みことあけ このときをしか たたねこと』ホ40 『ににきねは このこころもて ほつまゑて あまきみとなる』ホ40 『このときに みわのたたねこ みよのふみ あみてかみよの ほつまちと』ホ40 『このふみは むかしものぬし みことのり うけてつくりて』ホ40 『をこぬのかみの このよつお あわとにしれる ひとのみの』ミ1 『このさけは とこよいのくち やまかけの すくなみかみの たけかふに』ミ2 『このゐつつ ましわりなれる かんひとは あうわあらわる みなかぬし』ミ6 『このかみは はらわたいのち みけおもる うましあしかい ひこちかみ』ミ6 『このういなめは いまののと こほしまつりて をめくりに』ミ7 『このはかまろは はひきなす なまろくろまろ あすはなす』ミ8 『このやつくりの ほつまのり ゐくゐつなかゐ はひきして』ミ8 『すすなすすしろ すせりなつ このななくさに のそくなり』ミ9 『このゆえに とはのとうたの はしめそと つねなすことに あめおしるなり』ミ9 『まもらぬは なきとしるへし このゆえに ふたかみおほす ねこえみち』ミ10 『ことはつかひも このうたの なかのななねお もととして』ミ10 『おこなひゐたる このすえに われうけつきて むすふてに』ミ10 『あさことうたふ ゐくとせか いまたかかさす このおして』ミ10 『あめにうかかふ このよしも おかみよろこふ みことのり』ミ逸 『このふとまにの よそこをは もともとあけの さこくしろ』フ序 『ひよのまにまに まもらせは このふとまにお もとうらと』フ序 |
2.語調を整えるのに用いる。(「あの」「その」も同様)
『むかしこの くにとこたちの やくたりこ きくさおつとの ほつまくに』ホ4 『さいわひひしは むかしこの うつむろかこむ たけこけて』ホ27 |
「こ(交)」+「の(格助詞)」
「の」は「なる・ある」に同じ。
変態:「これなる」「これの」「こん(今)」
【(籠・繭・絹・蚕)】
1.収まるさま/もの。籠るさま/もの。覆う・包む・囲むもの。
2.分けるもの。限るもの。区切るもの。隠れるさま/もの。
『わかむすひ このこおくわに いとなせは ここりひめゑて みはささく』ホ24 |
「こぬ(交ぬ・籠ぬ/離ぬ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・収まる/
収める・囲む・籠る」、裏を返せば「B:
離れる・分ける・限る・隠れる」などの意。
変態:「きぬ(衣・絹)」
独り言:「けん(繭)」
【(和・交・好・恋・愛)・籠】
合わせ。重ね。親愛。調和。直り。
『けむひせは たたみこおもえ くのやまの しらかしかゑお うすにさせこのこ』ホ38 |
「こぬ(和ぬ・交ぬ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・親しむ・調和する」などの意。
類語:「に(和)」「にふ(和)」「にこ(和)」「やわし(和し・柔し)」
関連語:「まなゐ(真名井)」「かさぬひ(笠縫)」「よさ(与謝)」「にふ(和)」
派生語:「このじんじゃ(籠神社)」
『まなゐにちきる あさひみや おなしところと のたまえは』ホ28 |
【(熟・捏・肥)】
D:
正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま
『あけほののあは このたから まつくらのあは かのうれひ』ホ21 『そののちに きみこのやまに のほりみて なかこやすめり』ホ24 『このしろの たつのたつたの かみのこと このしろいけの みやことり』ホ24 |
「こぬ(熟ぬ・捏ぬ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。
変態:「きね(熟・貴)」「きに(熟)」「くの(熟)」「こな(熟)」「こね(捏)」
関連語:「こなれる(熟れる)」
11/03/09
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