トヨタマヒメ

→ 語義
  

豊玉姫。 
ハテスミ
の娘。トヨツミヒコの妹。タケツミヒコオトタマ姫の姉。 
ヒコホオテミの内宮で、ウガヤフキアワセズの母。  
ホホデミと共にシノ宮で神上がる。ミヅハ宮 (貴船神社) に葬る。 
アヰソロの神
。遠敷明神。六船霊の第六。

  

カナサキ─??─ハテツミトヨツミヒコ
           │                        ┌カンタケ
           ├トヨタマ姫(ホオテミの内宮)─ウガヤフキアワセズ │
           │                ┃───────┴イナヰイ
           ├タケツミヒコ────────タマヨリ姫─┐
           │                    └────ミケイリ  
           └オトタマ姫(ホオテミの后の1人)
  
  
         タケイワタツ──アソ姫(内侍)
                  
オホナムチクシヒココモリ──┬モトメ(典侍)
                │ ┃       (タケツミの妻に下される)
                └イソヨリ姫(内侍)─…─…─…─…─…─…┐
アマテルオシホミミニニキネ┐  ┃                  │
               ├─ホオテミ  ヤセ姫 ┌ヰツセ      :
  カグツミマウラアシツ姫┘  ┃     ┃──┘         │
                  ┃──ウガヤフキアワセズ       :
                  ┃       ┃          │
カナサキ───??───ハテツミ─┬トヨタマ姫(内宮) ┃───┬イナヰイ  :
                │         ┃   │      │
                └カモタケツミ   ┃   └カンタケ  :
                   ┃────タマヨリ姫        │
                 イソヨリ姫    ┃──ミケイリ    :
                  ↑     白羽の矢         │
                  │                  :
                  └…─…─…─…─…─…─…─…─…─┘

  

鹿児島県姶良郡隼人町、鹿児島 (カゴシマ) 神宮
鹿児島県川辺郡知覧町郡、豊玉 (トヨタマ) 神社
宮崎県宮崎市青島、青島 (アオシマ) 神社
福井県小浜市遠敷、若狭姫 (ワカサヒメ) 神社  
京都市左京区鞍馬貴船町、貴船 (キブネ) 神社  
  

★『書記』出産の際に龍の姿となったのを、火遠理命(ホオテミ)が約を違えて伺い見たため、綿津見神の国(竜宮)へ帰った。
■貴船神社祭神の "高龗 (タカオカミ)" は、この姫を指すと思われる。
  

ハテツミは に申さく "我が子"とて トヨツミヒコと トヨタマ姫 タケツミヒコと オトタマ姫25文
カゴシマ宮に 移ります トヨタマ姫を 御后に 典侍下侍 二人ずつ 六局も成り 調えば』25文
ハテ守  ウドに 申さくは "君 楽さずや 然らずぞ"』
25文
『宣給わく "召す時は 騒かなり オオワニ カモ 後に遅れ"と』26文
孕みて 月望む 故に "後より カモをして キタツに行かん 我がために 産屋を成して 待ち給え"』26文
『故 松原に 産屋葺く 棟合わぬ間に カモ着きて 早や入りまして 御子を生む』26文
コヤネ尊 斎名考えて "カモヒト"と より "ナギサ タケウガヤ フキアワセズ" の 名を賜ふ』26文
『故はチクラに カモ破れて タケスミ ホタカミも 渚に落ちて 溺るるを』26文
『猛き心に 泳がせば 蛟竜の 力得て も和みの 磯に着く』26文
『釣船よりぞ ミホサキの ワニ得てここに 着くことも 御胤思えば ナギサ・タケ の実心 現るる』26文
松原に 進み来て 産屋 覗けば 腹這ひに 装ひ無ければ 戸臍引く 音に寝覚めて "恥づかしや"』26文
『音に寝覚めて "恥づかしや" 弟タケスミと 六月の 禊して後 産屋出て ヲニフに到り』26文
御子抱き 御面・御手 撫でて "は今 恥ぢ返るなり まみゆ折 もがな" と棄てて』26文
朽木川 上り 山越え やや三日に ワケツチの北の ミツハメの 社に休む』26文
『跡を慕ひて 朽木谷 西より南 山越えて ミヅハの宮に 追ひ着きて 乞えど返え無で タケスミに 含め留めて 馳せ帰り』26文
『"は今 下りて上らず オトタマを 捧げ" とあれば 諸共に 上り申せば  召す』26文
トヨタマは ミヅ社を出ず 明くる年 大上スヘラギ ワケツチの 葵・桂を 袖に掛け 宮に到れば 姫 迎ふ』26文
は畏れて "欠かねども 渚に泳ぐ 嘲りに 腹這いの恥 重ぬ身は あに上らんや"』26文
『子を生む後は 因み絶つ 七十五日に治す 謹しまず 更立ち達せず カツテ尊 予ねて申すを 覗く恥 汝にあらず』26文
渚に 落ちんとす 御胤思えば 猛心 成して泳ぎて 永らうる これ地生き知る 宮に立ち 経りて嘲り 免るる これ天生き知る』26文
『いま一つ 葵・桂 妹背を得ば 人生き悟る 三つ知れば 竜君如く 尊となる』26文
は恥ぢ 怖ぢ入り言わず ミホツ姫 御幸送りて ここにあり 問えば喜び 応え問う』26文
ミホツ頷き "大上君 心な傷め 給ひそよ とは 日と月と 睦まじなさん"』26文
太君笑みて タケスミに "トヨタマ養せ"と 川間の 地 賜わりて 谷を出で ムロツカメの 迎い待つ』26文
トヨタマは ワケツチ山に 喪 四十八 年の祭も 敬えなす』26文
天君 を 尋ぬれば コヤネ応えて "例あり" ミホツに問えば "歌なせ" と

『故 歌詠みて ミホツ姫が 孫イソヨリを 遣わせば  迎ゆるを イソヨリは 直ちて詠む歌』26文
沖つ鳥 カモ着く島に 我が寝ねし 妹は忘らじ 夜の事々も』26文
『時に 返しは    紙に包みて みひき草 文箱に収め 奉る』26文
『君
自らに 結ひを解き その歌詠めば "沖つ鳥 上下を治むる 君ならで 世の事々を えやは防がん"』26文

『この歌を 三度に涙 落ち掛かる 膝の葵葉 裳に染みて 迎ひの輿に トヨタマの あい宮入と』26文
『喜びて 紋に写させ 織る 小葵の御衣 菊散と ヤマハ留彩の 三つの紋 神の装ひの 御衣裳なるかな』
26文
『この時に ミツホの宮は トヨタマの ふたたび上る 喜びぞ』27文
には キ・ミ睦まじく 八百日経り ツクシの十八と 四十五万 年経て治む 和日月27文
天君は 御機の文を 己手づから 太子に譲り 真后は ヤタの鏡を 捧げ持ち カスガに授く』
27文
大典侍は 八重垣の太刀 捧げ持ち コモリに与ふ 君と臣 謹しみ受くる』
27文
天君と  諸共 シノ宮に 下り居てここに 神となる 時 四十二鈴 八百五十枝 際年ネウト 八月四日』27文

は骸 ミヅハ宮 昔 渚に 誓いして ミソロの竜の 神霊得て 名もアヰソロの となる』27文
『七代カナサキは オカメを造る その孫の ハテカミの子の トヨタマと 水侍と船 造る神 六船霊ぞ』27文

  

  

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