白羽の矢。
ある時、タマヨリ姫がワケツチ宮に詣で禊していると、白羽の矢が家の軒に刺さる。これによってタマヨリ姫はイツモの御子
(ミケイリ) を孕み生む。
その子が三歳のとき、その矢を指差して「父」と言うと、矢は天に昇って行った。「ワケイカツチの神なり」と世に鳴り渡ったという。
タケイワタツ──アソ姫(内侍) ┃ オホナムチ─クシヒコ─コモリ──┬モトメ(典侍) │ ┃ (タケツミの妻に下される) └イソヨリ姫(内侍)─…─…─…─…─…─…┐ アマテル─オシホミミ─ニニキネ┐ ┃ │ ├─ホオテミ ヤセ姫 ┌ヰツセ : カグツミ─マウラ─アシツ姫┘ ┃ ┃──┘ │ ┃──ウガヤフキアワセズ : ┃ ┃ │ カナサキ───??───ハテツミ─┬トヨタマ姫(内宮) ┃───┬イナヰイ : │ ┃ │ │ └カモタケツミ ┃ └カンタケ : ┃────タマヨリ姫 │ イソヨリ姫 ┃──ミケイリ : ↑ 白羽の矢 │ │ : └…─…─…─…─…─…─…─…─…─┘
『ある日また出で 禊なす 白羽の矢来て 軒に刺す 主の穢気の 止まりて
思わず男の子 生み育つ』27文
『三つなる時に 矢を指して "父"
と言う時 矢は昇る ワケイカツチの 神なりと 世に鳴り渡る』27文
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