【(鎖・軍)】
連なり。続き。まとまり。群れ。集団。
『かうちくさかの あうゑもろ やかたにいくさ ととのひて』ホ29 『わかくにお うはわんやわと くさえさか たたかひあわす』ホ29 |
「くす(交す)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・交わる・つながる・連なる・続く」などの意。
変態:「くた(くだくだしい)」「くと(くどい)」
関連語:「くさる(鏈る)」「くさり(鎖)」「くたり(件・行・領・襲)」「いくさ(軍)」
【種】【種】
1.具。材料。具材。原料。 =たね(種)
『ひあふきの いたもてつくる あふきして くにもりをさむ をしゑくさ』ホ1 『むかしこの くにとこたちの やくたりこ きくさおつとの ほつまくに』ホ4 『このはやかれの いたみおも ちおゑしなすか わすれくさ』ミ1 『みたもひおうむ あねとなり つきうむつちお むすふくさ うあのわおうむ』ミ10 『しのちりの そしりもうそと おもひくさ ものぬしならて ものやちるらん』フしちり |
●大地に具わる物。 (大地から)湧き起るもの。草。
『たのきにたちて おしくさに あほくわかひめ』ホ1 『ひあふきの いたもてつくる あふきして くにもりをさむ をしゑくさ』ホ1 『むかしこの くにとこたちの やくたりこ きくさおつとの ほつまくに』ホ4 『ひよとりくさの ことくなり みつからやまに ひきのほる』ホ8 『たまふよろきは なめことの ちくさよろきの なおたたす』ホ10 『いわくはくさや おのこくさ ゐねあわならす』ホ13 『はにうくる うつほあまみつ なるくさき』ホ15 『わかつねのみけ ちよみくさ よのにかなより ももにかし』ホ15 『そろおうゑまき くさきりて かりおさむみの たみはまこ』ホ17 『こけうはこへら いたひらこ すすなすすしろ すせりなつ このななくさに』ホ192 『すせりくさにて かにはきて くさかれいゆる なもすせり』ホ24 『こもりその みくさすすめて これおたす みとはましわる ひとみくさ』ホ24 『らははくは もくさかふろは ちおまして をいもわかやく』ホ24 『ももくさあれと はらみのみ ことまさるゆえ みくさほめ はらみやまなり』ホ24 『あにひつきてる ひとくさも かにはひやすそ わのきみも かにたみかるそ』ホ26 『ときにひめ かえしはあおひ きみかつら かみにつつみて みひきくさ』ホ26 『はらみのやまの よきくさも ゐもとせまえに やけうせし』ホ32 『におうみやまお うるほせは ちよみるくさも はゆるそと たのしみたまひ』ホ32 『かすかもふさく みねにゑる みはのあやくさ ちよみかや』ホ32 『おおはたぬしと やそともに ゐそすすはらの くさからせ』ホ36 『たけきおえらみ つちもつて やまおうかちて くさおわけ』ホ38 『こちふきかわり にしけむり あたにおふえは くさおなく もえくさとひて』ホ39 『しもつきは ややめかのほる しもはしら ひらきはつくさ つほみさす』ミ7 『ひはつさかせの ふつをかめ きたれはひらく はつひくさ』ミ9 『はつきはしめは ふためさく あらしくさふす』ミ9 『たちまちに はふむしいにて いなくさは やはりみのりて わかかえる』ミ逸 『へのよろは ほこのしつくと みなれくさ こふもうみへに なれやよろこふ』フへよろ 『をのそのは やけてあわたの とりえあり みつとりえねは そののもえくさ』フをその 『すのやまは むへもとみけり さちくさは みつはよつはの とのつくりせん』フすやま |
●(成長して至る可能性を秘める)人の原料。 ひとくさ(人種)の略。
『もとのひのわに かえまして あおひとくさお てらします』ホ序 『ひとくさの みけもこかひも みちなして わいためさたむ いさおしや』ホ2 『まてにはへりて みちものへ やもよろくさも をさめしむ』ホ27 |
2.分れ。異なり。区別。区分。種類。
『あまてるかみの みかかみお たしてみくさの みたからお』ホ序 『こけうはこへら いたひらこ すすなすすしろ すせりなつ このななくさに』ホ192 『すめみまことくさゑるあや』ホ20 『ひもろけす いてあさのたち このやくさ たしまにおさむ』ホ35 『いつものはしへ ももめして はにてこおよひ くさくさの かたちつくりて』ホ37 『ふそよにうめる たみくさの あなにすまえは ひとならす』ミ8 |
「くす(交す/離す)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・添える・具える」、また「B:
離す・分れる・湧く・起る」などの意。
類語:「は(葉・放)」「な(菜・放)」
派生語:「ちくさよろき(千草万木)」
【(朽・枯・曲)・臭・腐・瘡】【(屑・滓・糞)】【草】
B: 離れ。反り。それ。曲り。外れ。
E: 負の方向に離れるさま/もの。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」さま
●異常。病。蝕み。衰弱。汚穢。
『たのきにたちて おしくさに あほくわかひめ』ホ1 『せおりはまふつ やたかかみ あきつくさなき やゑつるき』ホ8 『くまとにたまふ みあえには ぬゑあしもちか かさくさも』ホ192 『こけうはこへら いたひらこ すすなすすしろ すせりなつ このななくさに』ホ192 『ひとなりに さくらきかにの くさなせは』ホ24 『すせりくさにて かにはきて くさかれいゆる なもすせり』ホ24 『くさなきて こほしおまつる ゆきのみや あめとこたちと』ミ6 |
●嫌な臭い。悪臭。
『ふてししは くえはいきても くさりくさ かみとなかたゑ』ホ15 |
●(木に劣る)草。 ●(人に劣る)あおひとくさ。
「くす(屈す/朽す)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・反る・それる・曲る」、また「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。
変態:「くせ(曲)」「くす(屑)」「かさ(瘡)」「かす(滓)」「くそ(糞)」「くた(朽・腐・芥)」
類語:「かれ(枯れ)」「くま(隈)」「くも(雲・蜘蛛)」「くら(暗)」「こり(凝り・懲り)」「くれ(暮)」「おゑ(汚穢)」「やみ(闇・病み)」「うみ(倦み・膿)」「あれ(粗)」「おり(下り・澱)」「とか(咎)」「つみ(罪)」「さか(逆)」
派生語:「おしくさ(放し腐)」「くさなき(曲和ぎ)」
10/03/16
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