【叉・股】【岐】【亦・復】
A: 添う所。沿い。合わせ目。交わり。合流 継ぎ。次。
B: 分れ目。分岐。端。別のこと/もの。
『むつのはたれは やまたあり ここちつかさに ななはかり むれあつまりて』ホ8 |
C: あらたまるさま。新たなさま。更なるさま。更新するさま。繰り返すさま。次。
『またのとひ たみはこさわに かみとのの こなきはいかん』ホ16 『はらみこお とひうるための たひやとり あるひひめかみ またのとひ』ホ16 『さくらはなれは またのもち こかねひつめの くろこまお』ホ192 『さおゑてのかる またのかに ついにあめより つみせらる』ホ23 |
●<副詞的に> 元に還って。あらためて。更に。更新しながら。繰返して。やはり。
『またみそふ みちなわすれそ』ホ1 『またとふはらひ みそふなり』ホ1 『またあるひ をとりよそおふ めかしりて あひましわれは』ホ3 『なにこひめ またこなにひめ なにおとも おなにともつく』ホ4 『そのよまた かみゆきみれは かなまこと いれすはちみす』ホ5 『たけくしなくる これもかみ またおひくれは』ホ5 『またあつかわに そことなか かみわたつみの みかみうむ』ホ5 『またしかうみに しまつひこ つきおきつひこ しかのかみ』ホ5 『またおとこ つはものぬしと こくみそゑ つほねととめて かえらんと』ホ6 『またとふなんち なにひとそ たみといふにそ おたけひて』ホ7 『またもとおとふ こたえいふ よよのとみゆえ ことなせり』ホ7 『しかるのち またはやきしは おおはたれ ねのたてやまに あらはれて』ホ8 『はたれよろこひ かみいかん わかすきしるや またいわく なんちもしるや』ホ8 『またはたれ いよのやまより きしゐくに わたりせむるお』ホ8 『またくすひ それはひとかや ことくなり』ホ8 『またはたれ つくしのみたり なかくにの はなやまののに ともあつむ』ホ8 『またはたれ ひすみひたかみ かくやまと ふたいわうらに つくつけの』ホ8 『またとふやつこ こしはなに いわくなんちお やことせん ゆえにのるなり』ホ8 『またはたれ なんちわかはゑ はちみする やつことせんと なりめくる』ホ8 『またかなさきは すみよろし かみのをしてと みはのそをたまふ』ホ8 『またふつぬしは かくやまお つかさとれとて かとりかみ』ホ8 『おおせいい みくまのやれと ちちかまま かえらねはまた かみはかり』ホ10 『このかみもまた まめならす たかてるひめお めとりつつ』ホ10 『いまわれさらは たれかまた あえてなれなん ものあらし』ホ10 『またみかつちは かしまたち いつおあらはす もののへの』ホ10 『ひたかみの みくらのあとに またみやこ うつしてなつく たかのこふ』ホ11 『あきかえるとき またあえは ゆききのおかの なこそゑる』ホ11 『またやゑかきは つにあつけ あらかみあらは よくむけて めくみやわせと』ホ11 『ときにしほかみ またとはく いつれもみきの ことくかや』ホ12 『はしえてとつき むつましく こおうみそたて またゆつる』ホ13 『いまきくすすか わかゐみな きみたまわれと わけしらす またときたまえ』ホ13 『またいわく たのしくおらは かすかまた ういおしれるや』ホ13 『かすかまた きみにてもほし たみはなお すすかのふみお みさるかや』ホ13 『すくなれは またよくうまれ よこほしは あゑかえらぬそ』ホ13 『またとわく ひはをにかえり みつはめに ひとはひとみに かえらんか』ホ13 『またとふたから さることは かすかまたとく』ホ13 『またみほひこか みそむこお ひたすこころは みにこたえ』ホ14 『またやすひこは やすやすと とりあくことお わさとなせ』ホ14 『またもろかみに みことのり つきこいのらは わかうたと』ホ14 『そろのほつみの みけもまた うすつきしらけ』ホ15 『またまゆふくみ いとぬきて こかゐのみちも をしゆれは』ホ15 『にしのははかみ またきたり ころやまもとは おろかにて』ホ15 『ひめはかえして いといなや いろせにとはは あちもまた』ホ16 『またたたは はるのそらねお はにあみて いたくにたれは たたといふ』ホ16 『こもりまた せおりつひめの つつしみに たみのなすわさ』ホ16 『こもりまた これはかつてか よくしれり われかえるのち くたすへし』ホ16 『まれひとり ひめはひめなり またうまは まきれんために いみなせん』ホ16 『またやのたみめ やしろなる いまみやとのに たみおたす やつはやかたそ』ホ17 『ももちをしゑて おほゑすは しつむるつゑに またをしゆ』ホ17 『そのぬしは かれにとひつめ ここさとし またうらとえは ついかたる』ホ17 『そのときかみは にこゑみて またはなとるな たたこころ しつめてきけよ』ホ17 『またつよく ねかえはいかる とものおみ せまるおゑらみ わけかえす』ホ17 『つつしみて あまのこやねか もともりお こへはまたとよ みことのり』ホ17 『またたちからを たにおてて たまゆらきけは みつしれり』ホ17 『またいつのりは はせるとき しとなめくらお しきおひて はるひゆるめす』ホ191 『またなれしみて いつのりの ゐそこさつめの たゑわさの のりのりさたむ』ホ191 『またこしくには たくましく ししなかなれに いそくゆえ』ホ192 『しかしまた つよきよはきも たねにより けいろにわかつ よしあしも』ホ192 『またてるたえは たけむたの そのみつつきお まてのはに ゆひてなかもつ』ホ192 『またいつのりお としかさね わさゑたまへは みことのり』ホ192 『きなふよろとし きみいわひ けふまたかわる みやうつし』ホ20 『なかつはしらの ねおかかえ またよところの もりもかね ともにまもれよ』ホ21 『またねかわくは うつをかみ たとひひとたひ ことみたれ』ホ21 『これにはにすも うつをまた のちことたてん ゆるしたまえや』ホ21 『をこぬしほかの きにうつし つくろひなりて またもとす』ホ21 『またうつろゐの やまさもり ゑとのほにより つきまもる』ホ21 『これにより またをこぬしに とわしむる をこぬしいわく』ホ21 『なんちまた たみのあらやお とかむるや うつろゐこたえ』ホ21 『これなんち もりはなるるお われこふて またもりとなす』ホ21 『またむよろとし ふたあれの ゐつのかみとて むよろとし』ホ21 『へてまたもとの にはりみや ゐつををかみの ことおおいかな』ホ21 『もとせより またよろにます これすすお むすふかみなり』ホ23 『またほこも たからのゆえは とのみちに くにをさむれと』ホ23 『ときにまた おおものぬしか もうさくは むかしみたれす おこらぬお』ホ23 『ときにまた おおものぬしか もふさくは はたれやふるの なおもかな』ホ23 『またとふやたみ おさむれは やたなはいかん みことのり』ホ23 『またとふかきの やゑいかん きみにこゑみて のたまふは』ホ23 『ふかくおもえと またとけす いまやふやくに これおしる』ホ23 『またみことのり むへなるや くしひこなんち みまこより』ホ23 『もののへら さうけたまえと すすむれと またうなたるお』ホ23 『こやねまた なふかおそれそ うけたまえ われわかけれと』ホ23 『きみはまた ふとたまかくに みことのり まこてるひこの はねのおみ』ホ23 『ふとたまは よよまつりとれ またかくやまは ものぬしよ』ホ23 『ときにまた こやねこもりに みことのり いまきよひとの はねのおみ』ホ23 『またすへまこに みことのり なんちらまつり おこたらす』ホ23 『うすめまたとふ いつれから ゆくやこたえて われゆかん』ホ24 『またとふなんち しるやきみ いきますとこお こたえいふ』ホ24 『かえことす みまこよろこひ うのはなも またかさしゆく』ホ24 『またひめは こおうむひより はなたえす ゆえにこのはな さくやひめ』ホ24 『とりたすき あめにささけて またにしの ははかみやけと よにのこる』ホ24 『あめみまこ またやまめくり ねにひゑて はらいたむとき』ホ24 『これおすつれは またけかれ なにかみありと いさむれは』ホ24 『またすせり つりたのしめは さちひこと』ホ25 『またやまかけも みめくりて ところところに いせきなし』ホ25 『しかまたなくる たまのみつ あふれてすてに しつむとき』ホ25 『このはなの しろきかにさく こはうのめ またあまかつら』ホ26 『またこれいかん かつらはそ いつれかくるや またかけす』ホ26 『はせひめは とみとにくみて すてさしむ きみまたいかり はせおすつ』ホ27 『たまよりは もまつりなして たたひとり わけつちかみに またもふて』ホ27 『またとわく よにちなむかや ひめこたえ なにものなれは おとさんや』ホ27 『あるひまたいて みそきなす しらはのやきて のきにさす』ホ27 『みしまにいたり はらにゆき またみしまより いよにゆく』ホ27 『みなふしなひけ をさむるは やよほにたれか またあらん』ホ27 『またいわくらは みやうちの つほねあつかり』ホ27 『わかこころ さきにかかみは おしくもに またやゑかきは わにひこに』ホ27 『わかみやの ときによそよろ よのまつり またみそゐよろ ゆたかなり』ホ28 『またさるた むかしさつくる さかほこき うつくしきすす わいきたち』ホ28 『またきさき ひろたにゆきて わかひめと ともにゐこころ まもるへし』ホ28 『またこやね なんちよくしる たけこかこ くしひこうまれ すくなれは』ホ28 『みもろにいりて ときまつも みちおとろはは またいてて をこさんためや』ホ28 『なんちまた かかみのとみは かろからす かみおみやこに ととむへし』ホ28 『かすかまた われはとみなり きみうゆる あまのまさかき いかにせん』ホ28 『またとふなんち たおすつや ほろしていわく ちはすてす うゆおおそれて』ホ28 『またもとふ いふきかみかや ときにはは たなこひめあり こたえいふ』ホ28 『みおやすかたと まつるゆえ またやますみの めとうまれ』ホ28 『またもちおろち せおりつお かまんかまんと もゐそよほ』ホ28 『さかみおもれは つみきえて またひとなると をおきれは』ホ28 『またものぬしは みきのとみ はつよきあきの ゆみつるき』ホ28 『ときにまた かかみのとみお うやまうか のこるのりそと かみとなる』ホ28 『みこのおしひと ゆつりうく みまこきよひと またうけて』ホ29 『くかにたしなめ またうみと いるさひもちの うみのかみ』ホ29 『みけいりもまた さかなみの うみおうらみて かみとなる』ホ29 『あさひはら あまてるとよけ ふまつりは みちおみそまた』ホ29 『さすらをよすと おたけひて またひことかも あめからと』ホ29 『またやるやたの からすなき あまかみのみこ なんちめす いさわいさわそ』ホ29 『またすへらきも かちゆきの いたすははやの かんをして』ホ29 『ふそとしさみと こしうしろ はつほをさめす またむかふ』ホ31 『あめとみかめの きさひめも しもきさきまた ことめみそ』ホ31 『またわさたまは わにひこそ かれおおなむち つきとなす』ホ31 『またあまきみは ひこゆきお まつりのをみの すけとなす』ホ31 『そひふゆいもと はえおうち そみしはすはつ はえひめも またみつこうむ』ホ32 『そひやよひ もちにまたうむ ととひめは とみにみゆきや』ホ32 『またこたえ あにつきひとつ はははつき しもめはほしよ これおめす』ホ32 『そみむつきゐか きさきまた うむみまつひめ』ホ32 『またおおひこは しもみちに わからあくらと あひいとむ』ホ34 『きさきまた うむみこいくめ いりひこの いむなゐそさち』ホ34 『あわうみの あなむらにすむ またさらに わかさめくりて すむたしま』ホ35 『あひたちふめは のみつよく くえはやかわき ふみてまた こしふみころす』ホ35 『とよすきは ささはたみやに かえります またかみのつけ』ホ36 『またとよけ さかほこののり あめのほし こくらあらわし かつをこき』ホ36 『かもにゆき わけいかつちの かみもまた にきてとわかと』ホ37 『またいわく たかけれはこそ わかつくる かみのほこらも』ホ37 『かけはしの ままとうたえは をなかひめ ものへとちねに またさつく』ホ37 『きみまたいわく そのたから あにはなれさる たくいかと』ホ37 『さきのくれ こたちみつから きたれとも そのあすのひに またうせぬ』ホ37 『きみかしこみて またとわす おのつといたる あはちしま』ホ37 『またいわつくの このみつは いらつめみおの すけうむこ ゐものめくすこ』ホ38 『またいそのかみ ゐそきねの ゐかわすけうむ かんくしと ゐなせひこまた』ホ38 『またそをたけか たけひめは そむつきはらみ ふたこうむ』ホ38 『またそをの みはかせうむこ とよくにの いむなそをひと ひうかきみ』ホ38 『またみみたれも むさほりて たみおかすむる みけかわゑ』ホ38 『またあさはきも ともあつむ たかはかわまた つちおりと』ホ38 『またうちさるお うたんとて つはきいちより ねきやまお』ホ38 『またたなひくは あおかきの やまもこもれる やましろは いのちのまそよ』ホ38 『くまそそむきて またおかす かなつきそみか みことのり』ホ38 『たけるまたいふ われはこれ くにのつわもの もろひとも』ホ38 『ときやまとたけ おたけひて にしむけまなく またひかし』ホ39 『いまもまた みたまによりて ふゆおかり あたのさかいに ゆきのそみ』ホ39 『たけひまたゆく ひたかみの みちのくにつく さをしかと』ホ39 『いままたきたり とらんとす これもかみかや すへきみよ』ホ39 『またいわく あまてらすかみ こよみなし そろうえさせて』ホ39 『またいふよたり あひまちそ なんちはかりか なとつかる』ホ39 『たけひのいわく うたのこと またとふかれは あわならす なにのうたそや』ホ39 『またいわく つつうたむかし さゆりひめ としそこのとき』ホ39 『またとふは やそおももとす かすいかん こたえはかなめ またくはる』ホ39 『ことひきはらに おはよえた おきてかわちの ふるいちに またよはおつる』ホ40 『ひとなるのちに くまそまた そむけはこうす ひとりゆき』ホ40 『おはりかめ みやつひめまた のちのつま たけたとさえき ふたりうむ』ホ40 『まちおれと よらてゆきます ちちくやみ いままたきます きみのかみ』ホ40 『そのみなお うほひるきまた あまてらす をおんかみとそ たたえます』ミ3 『うつほうこきて かせとなる かせほとなれは つちもまた みつはにとなる』ミ6 『おほふうれしさ またあらし たかえあわせし ゑみすかほ』ミ逸 |
「まつ(交つ/放つ/回つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす」、裏を返して「B:
離れる/離す・分れる/分ける」、また「C:
回る/回す・行き来する/させる・還る/還す」などの意。
変態:「まち(襠)」「もっと」「ふた(二)」「いま(今)」「おと(復)」「はつ(回・復)」
派生語:「いまた(未だ)」
【未だ】
C:
<副詞的に>元に還って。なお。繰り返して。引き続き。
『ひなはまた ひとなるまえよ』ホ2 『これもまた このかすならす あしふねに なかすあはちや』ホ3 『かみぬきひとつ つめもぬき またととかねは ころすとき』ホ7 『またひとり ありといふまに あらはるる たけみなかたそ』ホ10 『しほかまのかみ またしらて かすかのかみに ゆえおとふ』ホ12 『せくくまり ぬきあしなすも つちのかみ めくみによりて またつけす』ホ17 『もろこえと きみのいかりに またゆりす かなしきのちの いさおしと』ホ17 『くにとこたちの よにはまた ほこなきゆえは すなほにて』ホ23 『またたらすわれ ふたかみの たまふさかほこ さいわひに』ホ23 『とよにきはひて むよろとし へてもあそくに またこえす』ホ25 『しかのかみたは またみてす つくしのみやに うつります』ホ25 『またこれいかん かつらはそ いつれかくるや またかけす』ホ26 『こよみまたとて ものぬしか いせにもふてて これおとふ』ホ28 『つくはとみ このことみなり とみおもて またきみとせす』ホ28 『ややをゑされと とおつくに あらひとのりお またむけす』ホ33 『むかしくまそか そむきしも またあけまきに むけえたり』ホ40 『またそらさむく うるおえす ややなめつくる』ミ7 『そのときひるこ またとけす むかしふたかみ うみませし』ミ10 |
「また(亦・復)」と同じで「まつ(回つ)」の名詞化。
「C: 回る/回す・行き来する/させる・還る/還す」などの意。
ここでは「同じ所を繰り返し回っているさま」を表す。
【全】
1.正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」さま
2.(副詞的に)
見事に。優れて。勢いよく。甚く。至って。
「まつ(全つ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。
変態:「あつ(厚)」「いた(至・甚)」「いつ(稜威)」「いと(至・甚)」「うつ(全)」「ふつ(悉)」「ふと(太)」「ほと(殆・幾)」「やた(八咫)」「よと(淀)」「わた(渡・腑)」「まっとう(真っ当)」
10/01/31
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