おく  オク  oku
をく  ヲク  woku

  

【(合く・和く・治く)・置く・招く】
A: 合う/合わす。収(治)まる/収(治)める。(予め)備える。調える。留む。据える。現る/現す。作る。保つ。

『すえのためしと ならんかと おそれみなから つほめおくホ序
『みふゆかみおき はつひもち あわのうやまひ』ホ1
『にわにうゑおく みとせのち やよいのみかに はなもみも』ホ2
おけはいかりて ひたしせす うちにつくれは とよひめに ひたしまつらし』ホ7
『かそいろの よさしのくにお すておけは あゑうかかふ』ホ7
『かちていけとる はたれまお かわくひてりに つなきおきホ8
『ついにいけとる はたれかみ つつかにおきて』ホ8
『きらはみのほに なやまんそ ひとなるまては たすけおきホ8
『みつのちこ てくるまのうち たもとした おきてたついき ましるゆえ』ホ12
『こおもてよ もしつまうます たねたえは めかけめおきて たねなせよ』ホ13
『やもよろくにに よろこうみ みなくはりおく ひとのはつ』ホ14
『いきすもしれは いきすみや こやねとひめと ここにおきホ16
『まとえるも みやひなかこに つけおけは ひとうつときは いたみしる』ホ17
『いまややわるる こりたまの をとろそそきて のちのをおおくホ17
『まこにたつなお ひかせおき むまのみきより ふみのほり』ホ191
さしおけは ついにはよもの みたれなす これみなもとお たたさねは』ホ23
『やそあれへおく あかたぬし これひとよみの もののへそ』ホ23
『やそへのくにに つうちおき もののへたてお をしゑしむ』ホ23
『のちむらくもに ゆつりおく むらくもあめの をんともに あすかにはへる』ホ24
『さつくおひめか あつかりて わけつちみやに おさめおくホ27
『みうちには そふのつほねに おくきさき よたりのすけに』ホ28
『みつからしるし このふみお やしろにおくは ゐつこのためか』ホ28
『みかつちの ふつのみたまお くらにおく これたてまつれ あひあひと』ホ29
『みかかみは ひたりおしくも やゑかきは くしみかたまに さつけおきホ30
『かかみはかあひ やゑかきは わけつちみやに あつけおくホ30
『かみのしらいし もちかえり ねやにおくいし なるおとめ』ホ34
『いつもはかみの みちのもと やもよろふみお かくしおくホ34
『あにはきたちお ぬきおきて みつあひよへは おともまま』ホ34
『うちみてつくる ちつるきお あかはたかとも なおつけて おしさかにおくホ37
『やつのうち いつしこかたな のこしおき そてにかくして はきいつる』ホ37
『そのたから あにはなれさる たくいかと よつてささけて おさめおくホ37
『ともからの ちからつよきお あつめおく あなかちめさは いくさせん』ホ38
『つるきときおき かろんして いたるかみちに にきてなく』ホ40
『ときおくつるき まつのねに おきわすれしか なからえり かれにあけうた』ホ40
『ことひきはらに おはよえた おきてかわちの ふるいちに またよはおつる』ホ40
『やまとたけ おはよりたまふ むらくもお ひめかやにおき いふきやま』ホ40
『あいちたの おとめかとこに わかおきし いせのつるきの たちわかるやわ』ホ40
『みもろにおけは ほともなく きおきりたみお さまたける』ホ40
『きみのたまわく ゑみしらは ひとこころなく おきかたし』ホ40
『ままにわけおく はりまあき あはいよさぬき さえきへそ』ホ40
『あわみやに いれおくのちの よよのふみ まちまちなれは』ホ40
『ひのめちかきる さつきなか ひとめふしおき さみたるる』ミ9

 

変態:「うく(受く)」「はく(佩く)」「ふく(葺く)」「まく(設く)
派生語:「すておく(捨て置く)」「おきて(掟)」「おける(於ける)」「つけおく(告げ置く)」「さしおく(差し置く)」「おかめ(お亀)

 
 

【(放く・起く)】
B: 離れる/離す。放つ。払う。発す。そる/そらす。曲る/曲げる。

変態:「あく(空く)」「わく(分く・湧く)」「まく(設く・撒く)」「はく(吐く・剥ぐ)
派生語:「おかす(犯す)」「おこる(起る・興る)」「おこす(起す)」「おき(沖・起)

 
 

【(送く・往く・復く)】
C: 回る/回す。行き来する/させる。還る(返る)/還す(返す)。替る/替える。送る。運ぶ。

『ことのりに たしかたしかれ つとにおき つみかみにこふ』ホ33

 
変態:「あく(明く)」「うく(動く)」「ふく(振く)」「まく(巻く)」「ゆく(往く)」「まく(巻く)
派生語:「おくる(送る)」「おき(息)」「おきつ(息つ)」「ととろく(轟く)」「おころ(往転)」「おこなふ(行う)」「ひらおか(枚岡)」「かたおか(片丘)

  
 

【(上ぐ・秀く・央く・老く)・起く・熾く】
D: 正の方向に離れる/離す。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある」

『みふゆかみおき はつひもち あわのうやまひ』ホ1
『かのちこお あめにおくれは かみのまえ えたそろはねは さらんとす』ホ12
『あめのまつりお たておけよ かはねのみやに かんくらお』ホ13
『へにねせの みめはいねころ えのいぬお なつはにすてて いねやおきらん』フへねせ

 
変態:「あく(上ぐ)」「うく(浮く)」「わく(湧く・沸く)」「ふく(噴く)」「ほく(祝ぐ)
派生語:「おか(丘)」「おかむ(拝む)」「あおく(煽ぐ・仰ぐ)」「おこる(怒る・熾る・驕る)」「おくる(贈る)」「をき(翁)」「をきな(翁)」「わさおき(俳優)」「おとろく(驚く)」「おけ(可笑)」「おっかない」「おくる(贈る)」「たておく(立て起く)」「おこす(起す・熾す)」「おきつ(熾つ)

  
 

【(臆く・下く・遅く・後く)】
E: 負の方向へ離れる/離す。「低める・勢いを奪う・劣らす・縮小する・静める・果てさす」

変態:「ほく(惚く・呆く)
派生語:「おくる(遅る・後る)」「おこたる(怠る)」「おけ(穢気)

  
 

【奥】
正の方向に離れるさま/所。「高まる・熟れる・優れる・至る・中心にある」さま/所
●深み。 ●熟成。至り。極意。奥義。 ●中心。核心。本質。源。

『かしまのみちの おくもみな こやねにさつく』ホ16
『かすかとの たまかえしなす おくのりも こやねにさつく』ホ16
『ももちこころみ はるかなる おくのかみちえ まさにいるへし』ホ40

 
「おく(上ぐ・秀く・熾く)」の名詞化。

変態:「おき(沖)
類語:「さき(先)」「うち(内)」「なか(中)」「うら(心・占)」「さね(実・核)」「こころ(心)

  

11/01/22

 

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