ナガスネヒコ

→ 語義
  

長髄彦。 
フトタマの孫。ミカシヤ姫の兄。
カグヤマ
の臣と名のり、ニギハヤヒに仕える。 
春日
の神庫から代嗣文を写し盗む。これに抗議してハラの御子(ムメヒトタケテル) ヒタカミホツマからの船による食糧の輸送を中止。するとナガスネは川船による輸送の要地である山崎の関を封鎖する。これが神武東征のきっかけとなる。 
最後は主君ニギハヤヒによって斬られる。

  

ニニキネホノアカリ┐
          ├┬─────ニギハヤヒ
コモリ──タマネ姫─┘│       ┃
           └タケテル   ┃
                   ┃──ウマシマチ
タカキネフトタマ─??┬ナガスネヒコ ┃
           │       ┃
           └─────ミカシヤ姫
  
  

★『勘注系図』登美屋彦。
★『旧事』長髄彦の長髄というのは、もと邑の名であり、それをとって人名にした。
  

フトタマの 孫ミカシヤを 妻として ウマシマチ生む ナガスネは 重の臣なり』27文
『先にカクヤマ ナガスネは 御祖皇 御子なきを オシクモ祈る その文を  乞えど授けず』
28文
アマノタネコは この文を ミカサに籠めて の供 ナガスネヒコは その蔵を 密かに開けて 写し盗る』28文
ナガスネが 我を立つれば 市 騒ぐ 故にハラミの 御子告れて ホツマヒタカミ 糧船を 上さぬ故に』28文
カグヤマの臣 ナガスネが 儘に奮えば 騒がしく ハラの皇君は 糧止む』29文
『故にナガスネ 船止む オオモノヌシが 討たんとす タガの皇君は 驚きて 筑紫に下り 共に治す』29文
龍田の道は 並び得ず 生駒 越ゆれば ナガスネが 軍 起して "我が国を 奪わんやわ" と 孔舎衛坂 戦ひ合わす』29文
ども 悉く斬れども ナガスネが 戦い強く 当たられず 時にたちまち 甚雨降る』29文
『時に忽ち 甚雨降る 黄金鵜の鳥 飛び来たり 弓弭に留まる その光 照り輝けば ナガスネが 戦ひ止めて に言ふ』29文
アスカに照らす ニギハヤヒ 妹 ミカシヤを とし 生む御子の名も ウマシマチ29文
が君はこれ ニギハヤヒ アマテル神の 尊宝 十種を授く あに他に 神の御孫と 偽りて 国 奪はんや』29文
『時に 応え言ふ "も  真なら 璽あらんぞ" ナガスネが 君の靫より 羽々矢璽を に示せば 尊璽29文
『またも 歩靫の 出す羽々矢の 尊璽 ナガスネヒコに 示さしむ 進まぬ戦 守り居る』29文
『懇を知る ニギハヤヒ "我がナガスネが 生れ付き 天地分かぬ 頑を" 斬りて諸率き 服えば』29文
ナガスネヒコは 山崎に 川船拒む モノヌシが 討たんとすれば ヰツセ御子  恐れ多賀より 行く筑紫30文
クシミカタマは オシクモと ナガスネ撃てば 逃げ行くを』30文
『追ひて河内に 留まりて タケチノコリと アウヱモロ 大和層富に 防がしむ』30文
『昔アスカの ナガスネが  盗めども アスカ君 正さぬ故に "乗り下せ ホツマ方平む 天下斎船" 世に歌ふ』
39文

  

  

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