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一から学ぶ ほつまつたえ講座 第166回 [2024.7.12]

第三〇巻 天君 都鳥の文 (2)

著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com

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 神武天皇-2-2

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 あまきみみやこどりのあや (その2)
 タケヒト ヤマト打ちの文 https://gejirin.com/hotuma30.html
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 いまあまきみの くらひなる むかしはみうゑ わけさつく
 いまはなきゆえ そのつかひ よりてはかれは みないわく
 ひのかみつかひ みちをみと つきのつかひは あたねなり
 ほしのつかひは あめとみと
 いんへたまわり みそきなす

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 今 天君の 位成る 昔は御上 分け授く
 今は無きゆえ その使ひ 寄りて議れば 皆 曰く
 「日の神使 ミチヲミと 月の使は アタネなり
 星の使は アメトミ」 と
 斎瓮 賜わり 禊なす

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■天君の位成る/天君の比び生る (あまきみのくらひなる)
表向きは 「タケヒトが天君の位に就く」 という意味ですが、
“天君の比び生る”、つまり 「天君に比べる地位が生まれる」 という意を
裏に隠していると考えています。 ▶天君 ▶位


■御上 (みうゑ・みうえ)
ミ(御・▽上)+ウヱ(上) の同義語連結で、ウヱ(上) は ヲヤ(祖) の変態です。
この場合は 「先代の君/木実」 を意味し、オオヱキミ(太上君) ともいいます。 ▶木実


分け授く (わけさづく)


■使ひ・使 (つかひ)
ツカフ(仕ふ・支ふ・使ふ・連ふ・遣ふ番ふ・継がふ) の名詞形で、
「間に合わせ・代わり・代理」 を意味します。シカ(使・▽如)の換言です。


■日の神使 (ひのかみつかひ)
「アマテル神の代りの者」 という意です。 ▶日の神

 かつてアマテルがニニキネに三種宝を授与した時の模様を再現しようとするわけですが、
 本来 三種宝を手渡すはずの 先代の君・内宮・大典侍は、すでに世を去っているため、
 やむなく代りの者を選びます。


ミチヲミ・ミチオミ
なぜミチヲミかといえば、丹生川端の朝日原にアマテル・トヨケを祭る時の祭主だったからでしょう。

 ニフ川の ウダに写せる 朝日原 アマテル・トヨケ 二祭は ミチオミぞ 〈ホ29-4〉


■月の使 (つきのつかひ)
月は 「日と対になるもの」 ですので、夫婦の 「婦」 を月になぞらえます。
この場合は、日の神アマテルの 「内宮セオリツ姫 の代りの者」 です。

 夫は日なり 嫁は月 月は元より 光無し 日影を受けて 月の影 〈ホ13ー2〉


アタネ
カンミムスビの孫のアマメヒトツの曽孫です。アタネも大和平定を祈る際、
ニニキネの神霊を3日祭っていますので、それが選ばれた理由でしょう。

 カンミ孫 アメマヒが曾孫 アタネして ワケツチ山の 御祖神 三日祭らせて 〈ホ29-4〉


■星の使 (ほしのつかひ)
御后(正妃)以外の妻は 「星」 になぞらえます。
この場合は、アマテルの12人の局の筆頭格である 「大典侍ハヤアキツ姫 の代りの者」 です。 ▶局

 妾女は 星に擬ふ 星光 月に及ばず 〈ホ13ー6〉


アメトミ

 神を祭れよ 香山の 埴の枚手に ヒモロケ 〈ホ29-4〉

このタケヒトの夢の告げを受けて、斎瓮を造ったのがアメトミだったのだと思います。
夢の告げ通りに行って勝利を得て、それ以来 斎瓮は神頼みに欠かせないものとなったようです。
星の使ひに選ばれた理由も “斎瓮の造り手は外せない” ということでしょうか。


■斎瓮賜わり禊なす (いんべたまわりみそぎなす)
「君より賜る斎瓮に水を注ぎ、それを神に上げてパワーを受け、その水で心身を濯ぐ」
ということだと思います。 ▶斎瓮 ▶禊

 

【概意】
今 天君の位が成る。
昔は御上が分け授けたが、今は無いため、その代りの者を諮れば 皆曰く、
「日の神の使はミチヲミ。月の使はアタネ。星の使はアメトミ」 と。
3人は斎瓮を賜わり、その水で心身を濯ぐ。



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 ときにかしはら すへらきの みよあらたまの としさなと
 はつひさやゑに うましまち とくさたからお たてまつる
 あめのたねこは かみのよの ふることしるし たてまつる
 ななくさみそも とんとほも かみありかゆも おこなわれ
 さあゑひつきと

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 時に橿原 皇の 御代あらたまの 年サナト
 初日サヤヱに ウマシマチ 十種宝を 奉る
 アメノタネコは 上の代の 振る言 記し 奉る
 七草みそも ドンド火も 神あり粥も 行われ
 サアヱ 日月と

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■橿原皇 (かしはらすべらぎ)
「橿原を都とする皇」 の意で、カンヤマトイハワレヒコ(斎名タケヒト) を指します。
▶カシハラ ▶皇

 
御代 (みよ)

■あらたま (新玉・荒玉)
アラタム(改む) の名詞形で、アラタメ(改め) の変態です。
辞書には “あらたまの” という枕詞で載っています。
“御代あらたま” は 「御代の改め・元号の改め・改元」 という意です。


サナト

■初日サヤヱ (はつひさやゑ)
ハツヒ(初日)=元日 で、サヤヱ は17番目の干支です。 ▶干支
ですからこれは 「上鈴58年(サナト)の サヤヱにあたる元日」 という意味です。
これは太陰暦での元日ですから、太陽暦に換算すれば立春の日となります。


ウマシマチ
アスカ朝廷の主であった ニギハヤヒ は この時点でも存命と思われますが、
アスカ朝廷をタケヒトの朝廷(中央政府)に奉還するのを機に引退して、
ウマシマチに世代交代しているようです。


 ニニキネ─ホノアカリ┐
           ├┬─────クニテル(ニギハヤヒ)
 コモリ──タマネ姫─┘└タケテル   │
                    ├ウマシマチ
 タカキネ─フトタマ─??┬ナガスネヒコ │
            └─────ミカシヤ姫


十種宝 (とくさたから)
ここにウマシマチは、アスカ朝廷を タケヒトの朝廷(中央政府) に奉還する証しとして、
アマテル下賜の十種宝をタケヒトに奉納します。


アメノタネコ

上の代 (かみのよ)

■振る言 (ふるごと)
アマテルがテルヒコに十種宝を授ける時に教えた 振る宣言 の略です。

 傷む如 あらば “一二三四 五六七八九 十” まで数えて 振るえ
 ただゆらゆら振るえ かくなせば すでに曲るも よみがえる 振る宣詞ぞ 
〈ホ20-1〉


■七草みそ・七種みそ (ななくさみそ)
ミソは ミス(見す)の名詞形で、「合わせ」 が原義です。
ですから 「七種の草を合わせたもの」 という意です。 ▶ナナクサ

 九州の地守 オオクマト がアマテルに青駒を奉った時、その返礼として
 賜った七草の御饗が オオクマトの病を治したことに由来します。


■どんど火 (どんどほ)
現在は 「どんど焼き・左義長」 などと呼ばれ、1月15日の行事です。 ▶画像
どんど火で餅を焼いて 粥柱 をつくり、それを アヅキ粥 に入れます。


■神あり粥 (かみありがゆ)
“アヅキ粥” の別名で、どんど火で焼いた餅を粥に入れて、餅に付いた米粒の数で占います。
粥フトマニ、粥占(かゆうら) とも呼ばれます。 ▶小豆粥 (辞書)


■サアヱ
元日がサヤヱですから、サアヱは 「1月21日」 にあたります。 ▶干支


■日月 (ひつき)
和つ日月 の略です。

 

【概意】
時に橿原皇の御代あらたまの 年サナト 元日サヤヱに、
ウマシマチは十種宝を奉る。アメノタネコは上代の振る言を記して奉る。
“七草みそ” も “どんど火” も “神あり粥” も行われた後、
サアヱ(1月21日)に和つ日月と。



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 あめとみは わけつちみやの つるきもち
 あたねはかかみ もちのほる きみたかみくら しとねこゑ 
 あまのたねこは しとねみゑ くしみかたまは しとねふゑ
 ひのをみうたふ みやことり みゑおりてきく

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 アメトミは ワケツチ宮の 剣持ち
 アタネは鏡 持ち上る 君 高御座 褥九重
 アマノタネコは 褥三重 クシミカタマは 褥二重
 日の臣歌ふ “都鳥” 三重下りて聞く

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■ワケツチ宮の剣 (わけつちみやのつるぎ)
ワケツチ宮に預けられていた ヤヱ垣の剣 です。 ▶ワケツチ宮

 母タマヨリも 神となる 鏡は河合 ヤヱ垣は ワケツチ宮に 預け置く 〈ホ30ー1〉


■鏡 (かがみ)
河合の宮に預けられていた ヤタの鏡 です。 ▶河合の宮


高御座 (たかみくら)
皇宮における 「皇の玉座」 です。 ▶画像 (現在の高御座)
八角柱の神輿のような形で、古くは “八響幡” を八隅に立てたといいます。 ▶八響幡
アマテルが即位する時に用いたのを初として、以後即位の礼での恒例となります。

八響幡 八隅に立てて 君となる 〈ホ4-4〉
・八響の幡の 代々に立つ 皇の御子の 初めなりけり 〈ミ逸文〉


褥九重 (しとねこゑ)

アマノタネコ
オシクモの代嗣子で、タケヒトの 左の臣 となります。
先代の御祖天君は、オシクモをタケヒトの左の臣として内定していましたが、神となってしまいます。

 オシクモは 河内に行きて オシホより カスガを招き
 ヒラオカの 社 纏りて 
神となる 
〈ホ30-1〉

 
クシミカタマ (斎名ワニヒコ)
5代オオモノヌシのクシミカタマは、コモリ → フキネ の後継として御祖天君の右の臣を
務めていましたが、引き続きタケヒトの政府においても 右の臣 となります。


■日の臣 (ひのをみ)
日の神使 の換言で、ミチヲミがこれを務めます。
このため ミチヲミは他文献では “日臣” とも呼ばれるのです。


都鳥 (みやこどり)
「君・臣・民が形成する国家になぞらえた空想上の鳥」 を語った歌で、
これはアマテルがニニキネに三種を授ける際、アマテル自らが語った言葉を
もとにして〈ホ24ー1〉若干の変更を加えたものです。
また “都鳥” に “都取り” (都の主となること) の意を掛けているようにも思えます。


■三重下りて聞く (みゑおりてきく)
さらなる上位者の前では一時的に3枚減ずるのが通例のようです。
皇の上位にある者とは、太上皇かアマテル神のいずれかですが、
この場合は 「日の臣」 であるミチヲミが代行しています。

  皇は九重の褥を3枚減らして   → 6重
  左の臣は三重の褥を3枚減らして → 0重
  右の臣は二重の褥を3枚減らして → どうすんだべさ⁉

 

【概意】
アメトミはワケツチ宮の剣を持ち、アタネは河合宮の鏡を持ちて <橿原宮に> 上る。
君は高御座に九重の褥。アマノタネコは褥三重。クシミカタマは褥二重。
日の臣が歌う “都鳥”。三重下りて聞く。



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 あわおたす あますへらきの もろはとみ
 かすかとこもり きみとみの こころひとつに
 みやことり かたちはやたみ くひはきみ かかみとつるき
 まてのはね もののへはあし
 かかみとみ つきほろふれは たみはなれ ひつきふまれす
 つるきとみ つきほろふれは ものふわれ よおうははるる

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 『陽陰を足す 天皇の 両羽臣
 カスガとコモリ 君臣の 心一つに
 都鳥 形は八民 頭は君 鏡と剣
 左右の羽 モノノベは足
 鏡臣 尽き滅ぶれば 民離れ 日月 踏まれず
 剣臣 尽き滅ぶれば モノフ割れ 治を奪わるる

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■陽陰を足す (あわおたす)
明も為しふたも為し ”  “陽陰を束ねて日月なす” の換言です。


■天皇 (あますべらぎ)
和つ日月(あまつひつき)・和つ君(あまつきみ) の換言です。
本物の天君
への憧れから、天君に似せて少しだけ言い換えた称号なのだと思います。
天の皇君(あまのすべらきみ)、皇の天君 (すべらぎのあまきみ) などとも呼ばれます。


諸羽臣 (もろはとみ)
「左右の羽の臣・両翼の臣」 をいいます。 ▶羽の臣


カスガとコモリ

心一つに (こころひとつに)中子一つに (なかごひとつに)


 ※ 以降はニニキネの時とほぼ同じですので、注釈を省きます。
  〈ホ24ー1〉の講座をご覧下さい。

 

【概意】
 陽陰を束ねて日月をなす和皇の両羽臣、カスガとコモリ。君と臣の心一つに。
 都鳥の、形は国民、頭は君、鏡臣は左羽、剣臣は右羽、モノノベは足。
 鏡臣が尽きて滅べば 民の心は離れ、また日月の神霊も世に纏られず。
 剣臣が衰え滅べば モノノベが分裂して国家の連帯が失われる。



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 やたをみは そろをうはるの たみわさお かんかみるめそ
 かきをみは よこまおからし もののふの ちからもるてそ
 このゆえに みくさおわけて さつくるは
 なかくひとつに なるよしお あやにしるして』

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 ヤタ臣は そろ生ふ春の 民業を 鑑みる目ぞ
 垣臣は 汚曲を枯らし モノノフの 力守る手ぞ
 この故に 三種を分けて 授くるは 
 永く一つに 和る由を アヤに記して

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【概意】
ヤタ臣は 繁栄を生む基である 民の業を鑑みる目ぞ。
 垣臣は よこしまを枯らし、モノノベの力を守る手ぞ
 このゆえに三種を分けて授く意は、<君と鏡臣と剣臣の心が>
 永く一つに結ぶためであることの由来を1つの章に記して



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 をてつから ふみおみまこに さつけます
 せをりつひめは みかかみお もちてかすかに さつけます
 はやあきつめは みつるきお もちてこもりに さつけます
 みたひうやまひ みなうくる やまとひつきの みやことりかな

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 御手づから 文を御孫に 授けます
 セヲリツ姫は 御鏡を 持ちてカスガに 授けます
 ハヤアキツ姫は 御剣を 持ちてコモリに 授けます
 三度敬ひ 皆 受くる 和日月の 都取りかな』

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■和日月 (やまとひつき)
ヤマト(和)は ヤマツ(▽和つ)の名詞形で、ヤマツは アマツ(▽和つ)の変態です。
したがって ヤマトヒツキ(和日月)=アマツヒツキ(和つ日月) です。


■都取り (みやこどり)
ここでは “都鳥” に語呂合せして、「都取り」 の意を表しているようです。
「タケヒトが和つ日月となって、正式に都(中央政府)の主となったこと」 を祝っての表現と考えます。

 

【概意】
御手づから御機の留の文を御孫に授けます。
セヲリツ姫は御鏡を持ちてカスガに授けます。
ハヤアキツ姫は御剣を持ちてコモリに授けます。
三度拝礼して皆受ける。和つ日月の都取りかな』



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 ひのをみは しるしのみはこ たてまつる
 あたねはかかみ あめとみは やゑかきもちて
 あめたねこ くしみかたまに さつくなり
 きみとみもとの しとねしく
 とみももつかさ ことほきし よろとしうたふ

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 日の臣は 璽の御筥 奉る
 アタネは鏡 アメトミは ヤヱ垣持ちて
 アメタネコ クシミカタマに 授くなり
 君・臣 もとの 褥 敷く
 臣・百司 寿し 万歳謳ふ

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璽の御筥 (しるしのみはこ)
本来は三種宝の第一である 陽陰和る文機の文 を入れる箱ですが、
先代の御祖天君は それをタケヒトに書き残さずに帰天したため、
ここではその代りとして、携帯用の璽である 白矢の璽 が入っていると考えられます。


万歳 (よろとし)

寿ぎ (ことほぎ)

百司 (ももつかさ)

 

【概意】
日の臣(=ミチヲミ)は璽の御筥を君に奉る。
アタネはヤタの鏡、アメトミはヤヱ垣の剣を持ちて、アメタネコとクシミカタマに授くなり。
君と諸羽臣はもとの褥を敷く。臣らと百の司は喜び祝いて万歳を唱和する。



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 みかかみは ゐそすすひめに やゑかきは あひらつひめに
 みしるしは きみのみにそえ
 みくさとも うちつのみやに をさめます
 はらみのためし うちみやと たたゆもとなり
 みかさりお たみにおかませ

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 御鏡は ヰソスズ姫に ヤヱ垣は アヒラツ姫に
 御璽は 君の身に添え
 三種とも 内つの宮に 納めます
 ハラミの例 “内宮” と 称ゆもとなり
 御飾りを 民に拝ませ

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ヰソスズ姫 (ゐそずずひめ)
タケヒトの 御后(=内宮) です。

 タタラヰソスズ姫は 地の色 阿波宮に座す これ良けん」 統君 笑みて 后とす 〈ホ29-6〉


アヒラツ姫・アヒラ姫 (あひらつひめ・あひらひめ)
明記されていませんが、局としての格は 大典侍 と考えられます。


■御璽 (みしるし)
ミ(御・上・尊・神)シルシ(璽) で、カンヲシテ(尊璽) の換言です。


内つの宮・内つ宮・内宮 (うちつのみや・うちつみや・うちみや)

     
■ハラミの例 (はらみのためし)
ニニキネが 「ホツマ国にいた時代に発祥したならわし」 をいい、
ハラの法ニハリの例、ホツマ法、上代の例、陽陰の御孫の法/例、… …  など
非常に多くの換言があります。具体的には次のような慣習です。

 ▶三種宝は内つの宮に納める。

  ユキ・スキの 宮に祈りの 大嘗会 三種の受けを 天に応え 宮に納むる 〈ホ24-4〉

 ▶即位式や大嘗会の時は、綾錦を着て珠を飾り、冠・・沓、橘・八幡 など
  華を尽くして飾り立て、儀式終了後には国民にも披露する。

  その装い 綾・錦 着て 珠飾り 冠・佩・沓 ハラの法 華を尽して
  その明は 大御宝に 拝ましむかな
 〈ホ27-4〉

 ▶御子の誕生には、斑竹 で臍の緒を切り、幸菱 の産着を用いる。

  幸菱は 昔この 埋室囲む 竹焦げて 捨つれば生える 斑竹
  紋に写して 御衣の名も “最愛へし” と 妹背の衣 産着に用ゆ もとおりぞ
  
臍の緒切れる 竹もこれ 
〈ホ27ー1〉


■御飾りを民に拝ます (みかざりおたみにおがます)
ハラミの例 の一つです。

 

【概意】
御鏡はヰソスズ姫に、ヤヱ垣剣はアヒラツ姫に、御璽は君の身に添え、
3種とも最奥の宮に納めます。ハラミの例によるもので、“内宮” と称えるもとなり。
また御飾りを民に拝ませて。

 

本日は以上です。それではまた!

 

 

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