カフノトノ・カフトノ・コフトノ・カントノ

→ 語義
　　

代の殿。
(皇の)代理を務める臣。

• 代の殿(1)
  ７代タカミムスビ、タカキネ。　
  皇子守のオモイカネの死後、タカキネが病弱なオシホミミに代って中央の政を執るため就任した役職。
  　　
  『先に皇子守　オモイカネ　シナの辞洞　アチの神　よりて七代の　大嘗事　タカキネ ヤスの　今宮に　タガ若宮の　代の殿』10文
  『築く九重　玉垣の　内つの宮に　比べ越し　天のうたえは　代の殿　直すは子の　オモヰカネ』ミ逸文
  『逆ふは斬りつ　服ふは　褒めて 諸守　率いつつ　天に返れば　代の殿　政を執りて　御言宣』10文
  『君は弱くて　水濯ぎ 稀れ 　叔母更りませば　代の殿　政 執る故　ヨロマロを　ヒタカミの守』11文
  『君は去年　壺を慕ひて　御幸なる　タガの都を　引き移し　代のタクハタ　チチ姫と　十二の局も　備われば』11文
  『ある日 ワカヒコ　代殿に　上り 黄金の　放を問ふ』11文
  　　
  　　
• 代の殿(2) 
  タガ皇君のヰツセがナガスネを恐れてツクシに逃れたので、大物主クシミカタマが代殿として中央の政を執る。
  　　
  『フタヱ　"これより　伺はて　代殿に受く　喜び" と　共に到れる　大内宮』28文
  『タガの宮　ツクシの宮に　行き居ます　オオモノヌシは　タガ殿に　根の国 治め』28文
  　　
  　　
• 代の殿(3)
  ウガヤが罷ったとき、宮崎にいたタケヒトはまだ正式には即位していなかったため、日向代殿(ヒウガカントノ) となり、オオタが副モノとして侍る。
  　　
  『オオモノヌシは　タガ殿に　根の国 治め　オオタをば　日向代殿　副モノと　なして娘の　ミラ姫を　娶りて生む子　タタヒコが　アタツクシネは　幼名ぞ』28文
  
  
• 代の殿(4)
  ヤマトタケの葬送に大代表として参列した尾張連のオトヨ。
  
  『タタネコ 斎ふ　差使人　連 代殿　御子達を　神逝の供え』40文
  『大代殿は　冠 御衣　御柱持ちて　臣八人』40文

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