⇦前の講座          目次           次の講座⇨ 

 

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

一から学ぶ ほつまつたえ講座 第187回 [2024.10.17]

第三四巻 ミマキの代 ミマナの文 (3)

著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

 崇神天皇-2-3

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 みまきのみよみまなのあや (その3)
 ミマキの代 ミマナの文 https://gejirin.com/hotuma34.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

―――――――――――――――――――――――――――――
 みまなのあや
 みつかきの ゐそやほはつき
 みゆきして けゐおおかみに もふてます もろいわふとき
 つのひとつ あるひとここに たたよえり ことはききゑす
 はらのとみ そろりよしたけ よくしれは これにとはしむ

―――――――――――――――――――――――――――――
 ミマナの文
 瑞籬の 五十八年八月
 御幸して 契皇神に 詣でます 諸 斎ふ時
 角一つ 有る人 ここに 漂えり 言葉 聞き得ず
 ハラの臣 ソロリヨシタケ 良く知れば これに問はしむ

―――――――――――――――――――――――――――――

■ミマナ
本文中で説明します。


ミツカキ (瑞垣・瑞籬)
“ミツカキの五十八年” は 「崇神天皇の58年」 の換言です。
上鈴678年(紀元前44年) に相当し、干支はサヤヱです。 ▶干支


■契皇神 (けゐおおかみ)
ケヰの神(契の神) と同じです。
ヒコホオデミ の贈り名で、その神霊は イササワケ宮 に纏られます。

 ★皇神 (おおかみ・おほかみ)
 「皇の神霊」 という意味です。 ▶神霊
 オオ/オホ(央・王・皇) は 「中心・中心的存在・かなめ・主・君」 を意味します。
 漢字の意味は 皇 = 王 = 央 = 中の人、そしてまた と考えています。


斎ふ・祝ふ (いわふ・いはふ)

■角一つ有る人 (つのひとつあるひと)
「一角の人」 の意であるように思います。 ▶一角(ひとかど)


■ハラの臣 (はらのとみ)
ハラ宮 (=ハラミの宮) に侍る臣」 という意です。
ハラ宮は ハラミサカオリ宮ハラアサマ宮梅皇宮 などとも呼ばれます。


■ソロリヨシタケ
“角有る異国人” の通訳を務めたこの人物については、手がかり無しです。
“ヨシタケ” は、「(外国語を日本語に) 寄せることに長ける」 の意ではないかと考えます。

 ★ソロリ (▽候・▽侍)
 ソル+オル(居る) の短縮 “ソロル” の名詞形で、ソル は ソフ(添ふ) の変態。
 候(そうろう)侍(さぶらひ) の換言で、「添い居る者・侍る者・仕える者」 をいいます。

 

【概意】
ミマナの文
ミツカキ(崇神天皇)の58年8月、天皇は御幸して契皇神に詣でます。
諸が神霊を敬う時、1本の角を持つ人がここに漂着するが言葉が通じず。
ハラ宮の臣ソロリヨシタケが良く知るため、これに問わしめる。



―――――――――――――――――――――――――――――
 そのこたえ われはからくに きみのみこ つのかあらしと
 ちちかなは うしきありしと つたえきく ひしりのきみに
 まつらふと あなとにいたる ゐつつひこ とみにいわくは
 このくにの きみはわれなり ここにおれ

―――――――――――――――――――――――――――――
 その答え 「我はカラ国 君の御子 ツノガアラシト
 父が名は ウシキアリシト 伝え聞く 聖の君に
 服ふと 穴門に到る ヰツツヒコ 臣に曰くは
 “この国の 君は我なり ここに居れ”

―――――――――――――――――――――――――――――
 
■カラ国 (からくに・加羅国)
カラ は カル(枯る) の名詞形で、カレ(枯れ)・クレ(暮れ) などの変態です。
ゆえに “カラ国” は 「日暮の方向の国・日が没する所の国」 を意味します。

 韓・漢・唐加羅 と、表記は色々ですが、元来は日本から見て 「西にある外国」 を
 表す総称です。クロソノ(玄圃)アカガタ(赤県)コロヒツクニ(転日つ国)シナ(支那)
 などの言い方もあります。


■ツノガアラシト
ツノ(角)+が+アル(有る)+シ(▽如・▽然)+ト(人) で、
「角がありし人・角がある如きの人」 を意味します。
日本書紀には 都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと) と記されます。


■ウシキアリシト
ツノガアラシト の父の名です。ウシキ の意味は不明です。
日本書紀には 于斯岐阿利叱智干岐(うしきありしちかんき) と記され、
これを 都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと) の別名としています。

 
■聖の君 (ひじりのきみ)
ヒ(霊)+シル(知る)+ の +キミ(君) で、「神を知る君」 の意です。
神 (特にオオモノヌシ神) を崇めることを知った 崇神天皇 を指すと考えられます。

 ひ【霊】〈広辞苑〉
 霊力。神霊。


服ふ (まつらふ・まつろふ)

穴門 (あなと)
アナ+ト(処) で、アナ は アヌ の名詞形。アヌ は アフ(合ふ)・アム(編む) の変態です。
「合う所・合わせ目・分かれ目・中間部・中央部」 などの意を表します。
この場合は 本州と九州の分かれ目である 「関門海峡」 をいいます。


■ヰツツヒコ
ヰツ(逸)+ツ(=の)+ヒコ(彦) で、「いつわりの臣・うその臣」 などの意です。
日本書紀は 伊キキ比古(いつつひこ) と記します。

 ★ヰツ (逸)
 「離し・そらし・はずし・曲げ」 などが原義で、「いつわり・うそ」 と同じです。

 

【概意】
その答え、
「我はカラ国君の御子で、ツノガアラシト。父の名はウシキアリシト。
伝え聞く聖の君に仕えんと穴門に到る。
そこでヰツツヒコが自分に言うには、『この国の君は我なり、ここに居れ』と。



―――――――――――――――――――――――――――――
 ひとなりみれは きみならす さらにかえりて みやこちと
 うらしまたつね いつもへて ややここにつく
 かみまつり きみここにあり

―――――――――――――――――――――――――――――
 人なり見れば 君ならず 新に返りて 都路と
 浦・島 訪ね イヅモ経て ややここに着く 神祭
 君ここにあり」

―――――――――――――――――――――――――――――

人なり (ひとなり)

新に返る (さらにかえる)

■都路 (みやこぢ)
「都への道」 です。


■神祭 (かみまつり)
「神に心を纏わすこと・神を慈しむこと」 をいいます。 ▶神 ▶祭

 

【概意】
しかしその人なりを見れば君にはあらず。
ふりだしに戻って都への道をと、浦や島を訪ね、出雲を経て、
ようやくここに着けば神の祭。君はここにあり。」



―――――――――――――――――――――――――――――
 かれつのか めしてつかえは まめありて ゐとせにたまふ
 なはみまな かそみねにしき くにつとに かえるあらしと
 みまなくに これたちそめそ

―――――――――――――――――――――――――――――
 故 ツノガ 召して仕えば 忠ありて 五年に賜ふ
 名は “ミマナ” かぞみね錦 国苞に 帰るアラシト
 ミマナ国 これ立ち初めぞ

―――――――――――――――――――――――――――――
 
■ミマナ ■ミマナ国 (みまなくに)
ミマ は ミム の名詞形で、ミム は ミル(回る) の変態。
「まわり・めぐり・往き来・渡り」 また 「周囲・耳」 などが原義です。
ナ は ヲキナ(翁)オサナ(幼) などの ‘ナ’ と同じで、「〜なるさま/もの」 を意味します。
よって ミマナ は 「往き来する者・渡来者」、ミマナ国 は 「周りの国」 の意と考えます。

 “ミマナ” は、崇神天皇が その忠功を褒めて ツノガアラシト に授けた名であり、
 地名・国名としての ミマナ(任那) は2次的なものです。

 
■かぞみね錦 (かぞみねにしき)
カゾ+ミネ(峰)ニシキ(錦) で、「極上の錦織・最高の錦織」 をいいます。
天皇が “ミマナ” の名に添えてアラシトに賜った褒美の品と思われます。
“かつみね錦”  “かぞ錦” とも呼ばれます。

 ★かぞ
 カス(▽上す) の名詞形で、「上るさま・高いさま・優れるさま」 を意味し、
 カゾイロ(父母) の カゾ と同じです。


国苞 (くにつと)

■立ち初め (たちそめ)
ナリソメ(生り初め) と同義で、この場合は 「ミマナ建国の端緒/由来」 という意です。 ▶初め

 

【概意】
ゆえにツノガを召して使えば、忠功ありて、5年に賜う名は “ミマナ”。
極上の錦織を土産に帰ったアラシトは “ミマナ国” を建てる。これが建国の由来ぞ。



―――――――――――――――――――――――――――――
 これのさき あめうしにもの おほせやり あらしとゆけは
 うしみえす をきなのいわく これおすに さきにもふけて
 これくわん ぬしきたりなは あたいせん すてにころしつ
 もしさきて あたいおとはは まつるかみ ゑんとこたえよ

―――――――――――――――――――――――――――――
 これの先 あめ牛に物 負せ遣り アラシト行けば
 牛見えず 翁の曰く 「これ推すに “先に儲けて
 これ食わん 主 来たりなば 価せん” すでに殺しつ
 もし先で 価を問はば 纏る神 得んと答えよ」

―――――――――――――――――――――――――――――

これの先 (これのさき)
「ツノガアラシトが日本へ来る前」 という意です。


■あめ牛 (あめうし)
この アメ は ウマ(美・甘・旨)ウメ/ウベ(宜・諾) の変態で、
「合意・納得するさま・好ましく思うさま」 を表します。
ですから 「よい牛・けっこうな牛・良質の牛」 という意と思いますが、
辞書は違った説明
をしています。


儲く (もふく)

■価せん (あたいせん)
「対価を払おう」 という意です。

 ★価・値 (あたい・あたひ)
 アタフ(能ふ・適ふ) の名詞形で、アタフ は アツ(当つ)+アフ(合ふ) の短縮です。
 両語とも 「合う・釣り合う・匹敵する・相当する」 などの意です。


■纏る神 (まつるかみ)
「依代に纏る神」 の意に解しています。 ▶依代
言い換えれば 「神霊が宿っている物品」 です。

 

【概意】
日本に来る前のこと。
良質の牛に荷物を背負わせて先にやり、アラシトが行けば牛が見えず。
翁が言うには、「これ推測するに、“先に儲けてこれを食おう。それで、
もし持ち主が来たなら対価を払おう” てなわけで、すでに殺してる。
もしこの先で対価を問うてきたら、“纏る神をもらおう” と答えよ。」



―――――――――――――――――――――――――――――
 たつぬれは むらきみうしの あたいとふ
 こたえてまつる かみゑんと
 かみのしらいし もちかえり ねやにおくいし なるおとめ
 あらしとこれと とつかんと おもひゆくまに ひめうせぬ

―――――――――――――――――――――――――――――
 尋ぬれば 村君 牛の 価問ふ
 答えて 「纏る 神 得ん」 と
 神の白石 持ち帰り 寝屋に置く石 なる乙女
 アラシトこれと とつがんと 思ひ行く間に 姫 失せぬ

―――――――――――――――――――――――――――――

尋ぬ (たづぬ)

■神の白石 (かみのしらいし)
シライシ は シル(領る)イシ(居し・倚子) の意で、「領有する座所」 の意です。
ですから 「神の領地・神の座所・神の依代」 をいい、“纏る神” とイコールです。
そしてそのゆえに、同音の シライシ(白石) を以て その用に充てるわけです。


とつぐ

 

【概意】
牛を探し求めて行くと、村君が牛の価を問う。
答えて 「纏る神をもらおう」 と。
神の白石を持ち帰り、寝室に置いた石は乙女となる。
これと交合しようと、アラシトが思い行く間に、姫は失せていた。



―――――――――――――――――――――――――――――
 かえりおとろき つまにとふ いわくおとめは きさにさる
 あとおたつねて おひいたり ふねおうかめて
 ついにいる やまとなみはの ひめこその みやよりいてて
 とよくにの ひめこそみやに かみとなる

―――――――――――――――――――――――――――――
 返り驚き 妻に問ふ 曰く 「乙女は 東南に去る」
 跡を尋ねて 追ひ到り 船を浮めて
 ついに入る ヤマト浪速の ヒメコソの 宮より出でて
 豊国の ヒメコソ宮に 神となる

―――――――――――――――――――――――――――――

■返り驚く (かえりおどろく)
カエル(返る) は この場合 「ひっくり返る・仰天する」 の意です。
ですから今風には 「ひっくり返って驚く・びっくり仰天する」 となります。


■追ひ到る (おひいたる)
「追い着く」 と同義です。


■ヤマト浪速 (やまとなみは)
このヤマトは 「日本」 を意味すると考えます。 ▶ヤマト ▶ナミハ


■ヒメコソの宮 (ひめこそのみや:▽姫越の宮)
コソ は コス(越す) の名詞形で、「姫が越してきた宮」 という意です。
ここに書かれている通り、浪速(大阪市)と豊国(大分県)の2か所にヒメコソ宮が現存します。

 比売許曽神社 (ひめこそじんじゃ)
 摂津国東生郡。大阪府大阪市東成区東小橋3-8-14。 
 現在の祭神:下照比売命

 比売語曽神社 (ひめこそじんじゃ)
 大分県東国東郡姫島村5118。 
 現在の祭神:比売語曽神

 

【概意】
びっくり仰天して妻に問う。曰く、「乙女は東南に去った」 と。
跡を尋ねて追い着くと、姫は船を浮べて、ついにヤマト浪速のヒメコソの宮に入る。
その後また出て、豊国のヒメコソ宮にて神となる。


 ヒメコソ宮の由来について、結局何が言いたいのかというと、日本に数ある神社・神宮の中で、
 ヒメコソ宮に纏られる神だけは、「日本の神ではなく外国由来の神である」 ということだと思います。
 そしてツノガアラシトは その姫を追って日本にやって来たということなのでしょう。



―――――――――――――――――――――――――――――
 ときにあらしと もとくにに かえさにみやけ うはわれて
 しらきのくにと あたおこり まみなのつかひ つけいわく
 わかくにきねに みはえあり かみなかしもの くにひろく
 よもみものりの つちこえて たみゆたかなり

―――――――――――――――――――――――――――――
 時にアラシト 本国に 帰さにみやげ 奪われて
 シラキの国と 仇 起り ミマナの使 告げ曰く
 「我が国 東北に 見栄えあり 上・中・下の 地 広く
 四方三百程の 土 肥えて 民 豊かなり

―――――――――――――――――――――――――――――

帰さ (かえさ)
かえす(返す) の名詞形で、カエシ(返し) の変態です。
今風には カエリ(帰り) です。


シラキ (新羅)
シル(痴る)キ(城・▽限) で、「衰える区画」 の意と考えます。
何が衰えるのかといえば、やはり 「日・太陽」 です。
ですから “カラ国” と同じく、「日の没する所」 を意味する国名の1つだと思います。 ▶カラ国

 ホツマには出てきませんが、朝鮮の歴史上 クダラ(百済) と呼ばれる国もありました。
 これもおそらく クダル(下る・降る) の名詞形と考えています。


■仇 (あだ)
アツ(当つ) の名詞形で、「ぶつかること・敵対・戦い」 などを意味します。


■三百程 (みものり)

 ★程・乗り (のり)
 ノリ は ミチノリ(道程) のそれで、「乗り」 が原義と考えます。
 「距離の単位」 と思いますが、具体的な長さは不明です。

 ★道程・道乗り (みちのり)
 「道に乗ること・道の上にあること」 が原義で、「途上・道中」 を意味します。  ▶道

 

【概意】
時にアラシトが本国に帰る際にみやげを奪われ、
新羅の国と敵対が生じる。任那の使者は告げ曰く、
「我が国は東北に見栄えあり。上・中・下の国土は広く、
四方300程の土は肥えて、民は豊かなり。



―――――――――――――――――――――――――――――
 いますてに しらきのあたに をさめゑす
 ほこおたつねて たみいきす
 とみねかわくは くにむけの をしおこふのみ

―――――――――――――――――――――――――――――
 今すでに シラキの仇に 治め得ず
 矛を尋ねて 民 息す
 臣 願わくは 国平けの 治人を乞ふのみ」

―――――――――――――――――――――――――――――

■矛を尋ねて民息す (ほこおたづねてたみいきす)
「矛を求めて民は生きている」、つまり 「武器を探し求めることが民の生活そのものとなっている」
という意味です。 ▶息す


■国平けの治人 (くにむけのをし)
「国を平定する統治者」 という意です。 ▶平(むけ) ▶をし(治人)

 

【概意】
今すでにシラキの敵に治め得ず、矛を尋ねて民は息をしている状況。
臣 願わくは、国を平定する統治者の派遣を乞うのみ。」



―――――――――――――――――――――――――――――
 きみとみと はかれはいわく くにふくの まこしほのりつ
 これよしそ かふへのみこふ まつのきみ
 せいひたけゐた やそちから いさみはけしく みことのり
 しほのりひこお みまなをし ゆきとくにむく みちつかさ
 かえれはよしと かはねたまひき

―――――――――――――――――――――――――――――
 君 臣と 諮れば曰く 「クニフクの 孫シホノリツ
 これよしぞ」 頭の三こぶ “松の君”
 背一丈五尺 八十力 勇み激しく 御言宣
 「シホノリヒコを ミマナ治人 往き 外国平く 道司」
 帰れば “よし” と 姓 賜ひき

―――――――――――――――――――――――――――――

■クニフク
ヒコクニフク の略です。

 
■シホノリツ ■シホノリヒコ
ヒコクニフクの孫で、新撰姓氏録には 塩乗津彦命 と記されます。
“潮乗りつ彦” で、「海を渡る臣」 の意と考えられます。


 孝昭天皇┬春日親王┬チチハヤ┬オケツ──────┬ヒコクニフク──??──シホノリヒコ
     │    │    └ヤマカ姫[典侍]  └オケツ姫[典侍] 
     │    │       │         │
     │    │       │         ├─ヒコヰマス(斎名アリスミ)
     │    └オシ姫[内宮] │         │
     │      ├───孝霊天皇─孝元天皇─開化天皇
     └─────孝安天皇


 塩野神社 (しおのじんじゃ)
 信濃国小県郡。長野県上田市保野字塩野429。 
 現在の祭神:鹽垂津彦命、素戔嗚命、健御名方命


■松の君 (まつのきみ)
頭の3つのこぶが、「松の木みたいに見える君」 という意です。 ▶参考画像
ようするに “サザエさん” のヘアスタイル みたいな頭だったのでしょう。


■外国平く道司 (とくにむくみちつかさ)
「海外の国を平定する道の司」 で、今風に言えば 「海軍司令官」 でしょうか。 ▶外国


■よし (良し・吉)
海を渡ってミマナ国を平定して帰ったシホノリヒコに、崇神天皇が賜った姓です。
意味は 「よし・よろしい」 です。シホノリヒコは 「吉田氏」 の先祖と言われます。


姓 (かばね)

 

【概意】
君は臣と協議すれば、曰く 「クニフクの孫のシホノリツ、これよしぞ。」 
頭の3つのコブにより “松の君”。背は1丈5尺、80人力の勇みの激しさに御言宣。
「シホノリヒコをミナマ治人となす。海を渡り外国を平定する道の司なり。」
帰れば “よし” と 姓を賜ったのであった。

 

本日は以上です。それではまた!

 

⇦前の講座          目次           次の講座⇨