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徹底解説ほつまつたえ講座 改訂版第116回 [2024.2.12]

第二二巻 オキツヒコ火水の祓 (2)

著者:おあずけ2号 (駒形一登)
著者HP:ホツマツタエ解読ガイド https://gejirin.com

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 おきつひこひみづのはらひ (その2)
 オキツヒコ火水の祓 https://gejirin.com/hotuma22.html
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 このかみの つねにめくりて まもるゆえ ひみつのわさの
 さわりなし さわりなけれは をさまりて かくつちかみと
 はにやすめ ちなみてよろの おころうむ

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 この神の 常に回りて 守るゆえ 火水の業の
 障りなし 障りなければ 治まりて カグツチ神と
 ハニヤス姫 因みて万の オコロ生む

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■この神 (このかみ)
ヤマサ神」 をいいます。


■常に回る (つねにめぐる)
メグル(回る廻る巡る)は 「回る・行き来する」 が原義で、
この場合は 「動く・働く・活動する・稼働する」 などの意です。


■火水の業・火水の災 (ひみづのわざ)
「火災や水災に代表される自然災害」 をいいます。 ▶火水 ▶わざ


障り (さわり)

カグツチ ■ハニヤス ■オコロ

因む (ちなむ)

 

【概意】
この神が常に働いて守るゆえ、自然の災いの障りなし。
障りなければ治りて、カグツチ神とハニヤス姫は因みて万のオコロを生む。

 

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 たつならされは すてらるお ををくぬかみの つけにより
 あめのみまこの みことのり おころのかみよ
 はるはかま こたそこにあれ なつはかと みたそこにあれ
 あきはゐと なたそこにあれ ふゆはにわ ひたそこにあれ
 にゐみやの しきますくにお いかすりて ひとふるなせよ

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 竜 成らざれば 棄てらるを ヲヲクヌ尊の 告げにより
 陽陰の御孫の 御言宣 「オコロの守よ
 春は竈 九尺底にあれ 夏は門 三尺底にあれ
 秋は井所 七尺底にあれ 冬は庭 一尺底にあれ
 和宮の 敷き座す地を いかすりて 一振なせよ」

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■ヲヲクヌ (▽大地主)
ヲヲ(大)+ン(地)+シ(主) の略で、「ヲコヌシ」 の換言です。


陽陰の御孫 (あめのみまご)

■春は竈 ・・・ ・・・ 一尺底にあれ
21アヤの記を簡略して繰り返しています。

 春 竈 九尺底にあり 南を向きて 東枕に伏せ
 夏は門 三尺底にあり 北に向きて 西枕に伏せ
 秋は井所 七尺底にあり 東に向きて 南枕に伏せ
 冬 庭所  一尺底にあり 西に向きて 北枕に伏せ 〈ホ21-2〉


■和宮 (にゐみや)
ニヰ(▽和)は ニユ(▽和ゆ)の名詞形で、「和すこと」 をいいます。 ▶和す ▶宮
ですから 「(周囲を) 和し調える中心」 を意味し、“オノコロ” の換言です。


■敷き座す地 (しきますくに)
敷き座す床” の換言です。

 腹・背・頭 足に従ふ 居し据えに 敷き座す床を いかすれ 〈ホ21ー2〉


いかする (▽活摩る)

一振 (ひとふる)

 

【概意】
竜にならなかったので棄てられたのを、
ヲヲクヌ尊の告げにより、陽陰の御孫の御言宣。
「オコロの守よ、春は竈の地底9尺にあれ。夏は門の地底3尺にあれ。
秋は井戸の地底7尺にあれ。冬は庭の地底1尺にあれ。
和宮の敷地を掻き回して改善することに一筋を貫けよ。」

 

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 すみよろし ゑおころもらは おとおころ かたみにかわり
 ひめもすに みやのうてなの くろところ
 なかつはしらの ねにすみて やまさのかみと もろともに
 よよのかまとお まもらしむへし ちかひには みはしらたてよ
 このときに あまつみことの さたまれは

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 「住み寄ろし 兄オコロ守らば 弟オコロ 片身に代り
 ひめもすに 宮のウテナの 玄所
 中つ柱の 根に住みて ヤマサの神と 諸共に
 よよの竈を 守らしむべし 誓ひには 身柱立てよ」
 この時に 上つ御言の 定まれば

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■住み寄ろし (すみよろし)
スミ(住み)+ヨロシ(寄ろし) で、「住み寄る所・住み入る所」 を意味し、
「住まい・住居・リビング」 などをいいます。スミヨシ(住み寄し)とも呼ばれます。
これはカナサキの別名と同音ですが、意味は異なります。


■兄オコロ (ゑおころ) ■弟オコロ (おとおころ)
ヱ・ト(兄・弟)は 「上下・甲乙」 が原義です。実際の兄弟・姉妹でなくとも、
2つで1組・複数で1組 となるものをいう場合に、ヱト(兄弟)と表現します。


■片身 (かたみ)
「対となるもう片方・相方」 の意で、この場合は 「兄オコロ」 を指します。


ひめもす (終日)

ウテナ (台)

■玄所 (くろところ)
「暗い所」 の意で、この場合は 「地下・地中」 をいいます。

 ★黒・玄 (くろ)
 クロは クル(暮る)の名詞形で、クレ(暮)、クラ(暗)の変態です。


中つ柱の根 (なかつはしらのね)

■よよの竈 (よよのかまど)
「毎日の暮らし・日常生活」 を意味します。 ▶よよ ▶竈


誓ひ (ちかひ)
この場合は、「ちゃんと仕事してるという証拠」 をいいます。


■身柱 (みはしら)
オコロ(もぐら)が土を盛り上げて造る 「もぐら塚」 をいうと考えます。 ▶画像


■上つ御言・天つ御言 (あまつみこと)
アマツ(▽上つ・天つ)は 「上の」 という意で、「御上の言葉・上位の命令」 をいいます。

 

【概意】
「居住部を兄オコロが守るなら、弟オコロは相方に代り
終始 宮の殿の地下の、中つ柱の根に住みて、
ヤマサの神と諸共に日々の暮らしを守らしむべし。
自身の柱(=もぐら塚)を立てて、この契りのあかしとせよ」 と、
この時に御上の命が定まれば、


〈ここで一旦 オキツヒコの宣詞の引用が終わります〉

 

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 かしきのゆふの みてくらに ひみつおむすふ おきつひこ
 ここもたかまの はらなれは よよにちかふる のりこちに

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 赤白黄の結の 幣に 火水を結ぶ オキツヒコ
 ここも高天の 原なれば よよに誓ふる 宣言に

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赤白黄の結の幣 (かしきのゆふのみてぐら)

■火水を結ぶ (ひみづおむすぶ)
“火水” は この場合は 陽陰=天地 を表します。 ▶火水
“火水を結ぶ” とは 「天と地を結ぶ・天上界と地上界を結んで一つにする」 という意です。


■ここも高天の原なれば (ここもたかまのはらなれば)
赤白黄の結の幣に天地を結んだため、「地上も高天の原の一部となれば」 という意で、
天界と地上との境界がなくなり、一つにつながったことを意味します。 ▶高天の原
ですから天界の八百万の神々もこの場に居合せているわけです。


■よよに誓ふ (よよにちかふ)
ヨヨは 「連なり続くさま・常なるさま」 を意味します。  ▶よよ
この場合は 「とわに誓う・ときわに契る」 などの意です。


■宣言・宣詞 (のりこち)
ノル(宣る)コツ の名詞形で、コツは コト(言)の母動詞です。
「鳴り響かす言葉・となえる言葉」 などの意で、ノトコトノトノリト などと同じです。

 

【概意】
オキツヒコは
赤白黄の結の幣に天と地とを結んで、ここも高天の原の内となし、
<竈の神が人の暮らしを守ることを> ときわに誓う宣言として、

 

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 もしもくにゆり なるかみの さわるさわりの あらんとき
 きねのひときお ゐやしろに ゑとのむそかに もりあまる
 やなゐかくろひ うつろもる うつろゐのかみ あらはれは
 たとへなるかみ くにゆるも いつわさなして しつむへし

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 もしも地搖り 鳴神の さわる障りの あらん時
 東北の一木を 居代に 干支の六十日に 守り余る
 “柳隠ろひ” 空 守る ウツロヰの神 現れば
 たとえ鳴神 地搖るも 厳業なして 鎮むべし

―――――――――――――――――――――――――――――
  〈ここから再びオキツヒコの宣詞です〉

■さわる (▽騒る)
「高まる・勢い付く・盛る」 などが原義で、
サワグ(騒ぐ)、ザワツク、ザワメク などと同じです。


東北の一木 (きねのひとき)

居代 (ゐやしろ)

■干支の六十日に守り余る (ゑとのむそかにもりあまる)
「60日で1巡する干支が6回転しても、1年に5日の守り余りが出る」 ことをいいます。


柳隠ろひ (やなゐかくろひ)

空守る (うつろもる)

ウツロヰ (▽空埋)

■鳴神地搖る (なるかみくにゆる)
「雷が大地を揺るがす」 という意です。雷と地震の原因は同じもので、
それはウツロヰが支配していると信じられていたようです。


■厳技 (いつわざ)
「秀でた技・傑出の技・必殺技」 みたいな意です。  ▶イツ
雷と地震のそもそもの原因がウツロヰなのですから、そりゃそうです。

 

【概意】
もしも大地が搖れ 鳴神が騒ぐという障害があろう時、
東北の一木を居代に、干支の60日に守り余る空を “柳隠ろひ” が守る。
ウツロヰの神が現れば、たとえ鳴神が大地を搖るがすも、
必殺の技を以てこれを鎮めるべし。

 

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 もしもむらくも かおうはひ みちにさわりの あらんとき
 しなとへのかみ あらはれは みちのかうはふ やえくもお
 しなとのかせに おしはらひ よもあけかたと しらすへし

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 もしもむら雲 明を奪ひ 道に障りの あらん時
 シナトベの神 現れば 道の明奪ふ 八重雲を
 シナトの活せに 押し払ひ 夜も明け方と 知らすべし

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むら雲 (むらくも)

■明・光・日・上 (か)
アク(上ぐ)の名詞形 アカ(▽上・明・赤)の短縮で、
「上がるさま・高まるさま・勢いづくさま・盛るさま・明るいさま」 などが原義です。

■道 (みち)
ミツ(▽回つ)の名詞形で、「回り・往き来」 を原義とし、ここでは 「往来・通行」 を意味します。


シナトベ・シナト

■八重雲 (やえぐも・やゑぐも)
「幾重にも重なる厚い雲」 の意ですが、ヤヱクモは ヲヱクマ(汚穢隈)の変態なので、
良い意味ではありません。ヤクモ(八雲)とも呼ばれます。


■シナトの活せ (しなとのかせ)
「シナト/シナトベの勢い」 という意で、「風」 のことです。 科戸の風
カセ(風)は カス(活す)の名詞形で、「勢い・活性・活入れ・加勢」 などが原義です。 ▶風


■明け方 (あけがた)
これは 夜明けの時分 をいうのではなく、「明るい時分・昼」 を意味します。 ▶方

 

【概意】
もしも、むら雲が光を奪ひ 往き来に障りのあろう時
シナトベの神の現れば、道の明奪う八重雲を
シナトの勢いに押し払い、夜も昼と思わすべし。

 

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 もしもひけかれ あらんとき かくつちのかみ あらはれは
 たとへおたきの かくやあれ さらにひうちの
 あらためて きよきあたこと しきみより
 みかまときよく まもるへし

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 もしも火穢れ あらん時 カグツチの神 現れば
 たとえお猛の かくやあれ 更に火打の
 改めて 清き愛宕と しきみ選り
 竈 清く 守るべし

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カグツチ

お猛 (おたき)

■かくやあれ (斯くやあれ)
「如何にあれ・どのようであっても」 の意です。 ▶かく


更に・新に (さらに)

■火打 (ひうち)
「火をおこすこと」 をいいます。


■愛宕・熱焚 (あたご)
アツ(▽上つ・▽熱つ)+タク(焚く) の短縮 “アタク” の名詞形で、
両語とも 「高まる・栄える・盛る・至る」 などが原義で、この場合は 「火・炎」 の換言です。
アツタク/アタクは “あたたか・あったか”  “あたける” などの母動詞です。


■しきみ選る (しきみよる)
シキム(▽頻む)+ヨル(選る) の同義語連結で、
シキムは シキル(頻る)スグル(優る・選る)の変態、ヨル(選る)は ヱル(選る)の変態です。
両語とも 「上げる・高める・優れさす・至らす・極める」 などが原義ですので、
「高め極める・純化する・選りすぐる」 などの意となります。


竃 (みかまど)
この場合は 「煮炊きの設備・台所」 をいいます。

 

【概意】
もしも火の穢れのあろう時、カグツチの神の現れば
たとえその勢いが如何にあれ、新たに火をおこし、
改めて清き火へと選りすぐり、竈を清く守るべし。

 

 

本日は以上です。それではまた!

 

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