すみ  スミ  sumi

  

【添み・統み・住み】
A: 合わすこと/もの。収(治)めること/もの。据えること。

おおやますみの こたえには みをやのしるす うたにあり』ホ4
『もろかみこえは やますみか つつしみいわく』ホ4
『つさおへて ねにきてすめる ねすみおは あふらにあけて いとふへし』ホ8
『なななはみなの もとしける すへやますみの かみとなる』ホ22
『ゆえはちくらに かもわれて ひめもたけすみ ほたかみも』ホ26
かもたけすみに みことのり きさきおつまに たまふへし』ホ27
『おほかみに みてくらおさめ かもすみか にいとのまえに とりけあふ』ホ37

 
すむ(添む・統む・住む)」の名詞化。
ここでは「A: 合う/合わす・収(治)まる/収(治)める」などの意。

変態:「すえ(据え)
派生語:「ねすみ(鼠)

 
 

【澄み・純・(速み・騒み・聳み・総み)】【済み】
D: 正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」さま

『つさおへて ねにきてすめる ねすみおは あふらにあけて いとふへし』ホ8
『をのこけは みちにさまよう みのすみか わさもやまいも こけやたすらん』
フをこけ

 
すむ(澄む・速む・騒む・聳む・冴む・早む・総む・済む)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。

変態:「すい(粋・髄・瑞)」
派生語:「速やか

  
 

【隅・(下・末)】
E: 負の方向に離れるさま。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」さま

『このみつお ぬのもてつくる やとよはた やすみにたてて きみとなる』ホ4
『ふとまにの しちりはやもり はけしくて つねすみのくに みせしむる』ホ10
『みをやつけたす けたすみに やきみとほかみ ゑひためそ』ホ14
『なかすみはしら みなみむき きたひかしにし めくりたつ』ホ21
『うたすみさかも おおさかも かわせさかみお のこりなく』ホ33

 ●(後に下った) 陰。

『あそのよの なるかんをかも すみめかも わけやかえらん たのしきわなり』フあその

 
すむ(垂む・下む)」の名詞化。
ここでは「E: 負の方向(小・少・低・端・後・粗・暗・静)に離れる」で、「低まる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。

変態:「すゑ(末)」「すは(末)」「しも(下)」「した(下)」「つま(端・爪)」「つめ(詰)
類語:「くま(隈)」「こゑ(隅)

  
 

【(島・州)】
他から隔てられるさま。他と区別されるまとまり。分割・区画・区分。cell。

『ひかしはやまと ひたかみも にしはつきすみ あしはらも』ホ2
『あめにたなひく しらくもの かかるやみねの ふるあられ ひすみにこたま』ホ4
『またはたれ ひすみひたかみ かくやまと ふたいわうらに つくつけの』ホ8

 ●ツキスミの略。

『やまひあらねは なからえり すみゑのをきな これおしる』ホ1
『またかなさきは すみよろし かみのをしてと みはのそをたまふ』ホ8
すみよしの まこほたかみや しかのかみ つくしにこえは』ホ25

 
すむ(統む/散む)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・収まる・締まる・閉じる」、裏を返して「B: 離れる・分れる・限る」などの意。

変態:「しま(島・州)」「しめ(占め・締め・閉め・〆)」「しふ(州)」「しい・しゐ(州)」「しほ(州)
類語:「す(島・州)」「し(島・州)」「ち(方・州・路・処)
派生語:「つきすみ(尽州)」「ひすみ(日隅/弥隅)」「すみよろし(住吉)

  
 

【墨】
染め。しみ。染料。

『ふものかは しまにさすらす みけたかは かみつめぬきて いれすみし』ホ23

 
すむ(添む・据む)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・入れる・収める・留める・染める」などの意。

変態:「しみ(染み)」「そめ(染め)

  

10/10/10

  

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