さら  サラ  sara

  

【更・新・(浚・渫)】
回転。循環。運営。回帰。更新。 回帰する所。原点。 改まるさま。新た。

さらりむしさり ゑおはらひ やはりわかやき よみかえる』ホ1
さらにかえりて ふたかみは あらたにめくり』ホ3
『みかはしり しわさらにきる きさらとて ははのつつしみ』
ホ16
『これとこたちの さらのゐつ わけいかつちの あまきみと をしてたまわる』ホ24
『こおうむのちは ちなみたつ なそゐかにたす つつします さらたちたせす』ホ26
『かくよみて やまのさらなと おぼすとき たこのうらひと』ホ32
『くにとこたちの むろやより みやとのつくる はさらたみ』ミ8

 ●<副詞的に> 元に戻って。あらためて。新たに。また。なお。いま。くり返して。

『つるきふりにけ えひなくる しこめとりはみ さらにおふ』ホ5
『ふつぬしもろと ゆかけして さらにむかいて やおもとむ』ホ8
『はしかみと めかおいふせは みたるるお さらにたたかひ おひつめて』ホ8
『みめくりは ふつきいたれは みかはしり しわさらにきる』ホ16
『うつをかみ たとひひとたひ ことみたれ さらにあらんや』ホ21
『たとへおたきの かくやあれ さらにひうちの あらためて』ホ22
『よこへにさらに あらためて そのたみいかす』ホ23
『いしこりとめの まこかかみ あめひとかみの まこつるき さらにつくらせ』ホ33
『ふたみやお さらにつくらせ むとせあき おおくにたまの かみうつし』ホ33
『あわうみの あなむらにすむ またさらに わかさめくりて すむたしま』ホ35
『かもやしろ さらにつくらせ ねつきもち みをやわたまし』ホ37
『ふりおなしむの ととせふり あにおもひきや しのきゑて さらかえるとは』ホ37
『かれすみよろし なおりかみ もろはのやしろ さらにたて』ホ38
『ををひやまさの としたみや さらにつくりて ふつなるお あめにつくれは』ミ4
いまさらかみの みことのり うけてさたむる みちとけは』ミ7

 
さる(浚る・渫る)」の名詞化。
ここでは「C: 回る/回す・替る/替える・還る/還す・戻る/戻す」などの意。

変態:「しらしろ (白)」「ちゃら」
類語:「あらた(新た)」「あら(新)
ふた(二)」「いま(今)」「おと(復)」「はつ(回・復)

 
 

【(鋭・清・精・優・聳)】
正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま

さる(鋭る・優る)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「上げる・尊ぶ・勢い付ける・栄す・熟れさす・優れさす・中心に置く・至らす」などの意。

変態:「すみ(済み)

 
   

【皿】
(何かを)収めるもの。器。

さる(添る/離る)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・収める」、裏を返して「B: 離す・分ける・限る」などの意。

変態:「しろ(代・城)

  
 

【サラ・(佐保)】
「さほかわ(佐保川)」をいうように思われる。

『かもにみゆきの みちつくり さらにうちはし つくりきの きつはかりはし』ホ37

 
さる」の名詞化。
語義は不明。
「さる」は「さふ」の変態で、その名詞形は「さほ」。

『千鳥鳴く 佐保川門の Pを廣み 打橋渡す 汝が來と思へば』万4 坂上郎女

 
関連語:「さらさら」「せせらぎ」

  

12/02/22

   

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