あち  アチ  ati

  

【味】
奥にあるもの。本質。精髄。趣。旨味。エッセンス。スピリット。

『このあちお ぬはたまのよの うたまくら さめてあかるき まえことは』ホ5
『このあまかつも こころあち いれてなすなり』ホ12
『ほしもそそけは あちなおり いせのみちなる』ホ17
『あめのこころに みるはかみ はにとしはかみ このあちお ひとのみにしる』ホ17
『もろひとに あまのこやねの もふさくは みうたのあちは』ホ17

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 ●特に飲食物に関してのそれ。味覚。

『たとふれは しほのあちあり はからねは あちなしやけと しほならす』ホ12
『ししあちたしみ はやかれし ももやふももそ たまゆらに ちよろあれとも』ホ15
あちもいろめも よこしまに しゐにあやかり みおからす』ホ17
『なさけとあちの すきやむも ねにいらぬまよ はやいやせ』ホ17
『そのあちうまし しはすやか かみまつらせて みゆきなる』ホ33

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あつ(上つ・熱つ)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。

類語:「おもむき(趣)」「みたま(神霊)」「たま(霊)」「こころ(心)」「なかこ(中子)」「さね(核・実)
派生語:「あちはふ(味わう)

 
 

【阿智・阿治・(上・熱)】
高み。高まり。至り。極み。峰。岳。頂。

『たまつのをしか あちひこお みれはこかるる わかひめの わかのうたよみ』ホ1
『かたかあちこは ねのおしも』ホ6
『さきにみこもり おもいかね しなのいなほら あちのかみホ10
『こしあちはせの しらたまめ そやのひめうむ』ホ10

 
あつ(上つ・熱つ)」の名詞化。
ここでは「D: 正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。

変態:「あし(葦)
類語:「しな(信)」「そわ・そは・そひ(岨)」「すわ(諏訪)」「かひ(甲斐)」「あしかひ(葦萱・葦牙)

 
 

【彼方】
離れるもの/所。別のもの/所。

『やほたまゆらと まとふとき いかるあちすき たかひこね』ホ10
『ひめはかえして いといなや いろせにとはは あちもまた』
ホ16

 
あつ(離つ)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・分れる・異なる」などの意。
また「あつ(離つ)」+「ち(方・手・路)」の音便。

変態:「あっち(彼方)」「おち(遠・彼方)
類語:「ひさかた(久方)」「とかも(遠離方)」「へねめ(隔辺)」「へなみ(隔辺)」「ひなへ(鄙辺)」「へんひ(辺鄙)

  

09/08/29

  

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