【(和)・庭・場】
1.地。場。囲み。区画。
『かわかりきさりもち にわとりはきし すすめいゐ はとはものまさ』ホ10 『かもにていたる いかるかの みねよりとりの しらにはに』ホ20 |
2.(主体に)沿う/従う区画。国に従う 「県」。
『にわにうゑおく みとせのち やよいのみかに はなもみも』ホ2 『ふゆにわと ひたそこにあり つにむきて ねまくらにふせ』ホ21 『をたふせす にわやけかれお われにたす ゆえにとかむる』ホ21 『つかさのかみは くにをさむ なかにはしめる しもはたす』ミ1 『をのゆんの まつりやにわに おそるれと うまよりことの たみおひくなり』フをゆん |
「にふ(和ふ・似ゆ)」の名詞化。
ここでは「A:
合う・添う・収まる・囲む」などの意。
変態:「にゐ(和)」「にふ(和)」「にお(和)」「にへ(膠)」「なえ(嘗)」「ゆひ(結)」「ゐゑ(家)」
類語:「は(場・地)」「ま(間)」「いわ(場)」「へ(辺)」「はら(原)」
独り言:「near」
【(熟・賑・俄)】
正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま
『とつきとは めのにわなふり をゆれなく をとりなきさる』ホ3 『あらたけは かせはけしくて にはかふり まつふしこふと わたかまり』ホ17 |
「にふ(熟ふ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。
変態:「にえ(熟)」「いわ(岩・祝・大)」「うわ(上)」「いや(弥)」
派生語:「にはか(俄)」
【(熟地・熟土)】
肥えた地/土。(作物を)肥やす場。
『なんちしれ こわおにわとす かれにわや しらてけかるや』ホ21 |
変態:「ねわ(熟地・練土・粘土)」
独り言:「ねんど(粘土)」
【(鈍)】
負の方向に離れるさま。「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」さま
●汚穢。穢気。
『かたにわふんて けちらして いつのおたけに なしりとふ』ホ7 |
「にふ(鈍ふ)」の名詞化。
ここでは「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。
変態:「ぬは(射干)」「なよ(弱)」「にふ(鈍)」「ぬゑ(鵺)」「なま(鈍)」「のろ(鈍)」
類語:「いわき(汚穢気・穢気)」「ようき(妖気)」「いやけ(嫌気)」「ゑけ(穢気)」
11/04/22
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