タマクシヒメ

→ 語義
  

玉櫛姫命。
ミシマミゾクイの娘。
ツミハの妻。クシミカタマクシナシタタライソスズ姫の母。
  

奈良県奈良市本子守町、率川 (イザカワ) 神社 
大阪府茨木市五十鈴町、溝咋 (ミゾクイ) 神社 
静岡県田方郡大仁町田京、廣瀬 (ヒロセ) 神社 
東京都神津島村長浜山、阿波命 (アワノミコト) 神社
静岡県掛川市初馬、阿波々 (アワワ) 神社
  

★大阪の淀川と並行して流れる安威川の水利を管理していた三島溝咋の娘で、事代主神は奈良盆地から木津川 (当時は鴨川と言った)・淀川を通って、ここへ通って来られていたといわれ、旧事本紀には事代主神が八尋の熊鰐に化して通ったという記事があります。
★『書記』事代主神、八尋になって三嶋溝樴姫、或いは云わく、玉櫛姫のもとに通い給う。そして姫蹈鞴五十鈴姫命を生み給う。
★阿波の事代主神社の社伝では、事代主命の后を阿波津媛命としている。
★伊豆の三嶋大社では阿波神。
★『阿波々神社』阿波比賣命(天津羽羽神) 天石戸別命の御子で八重事代主命の后神。
★『古事記』三島湟咋の妻の勢夜陀多良姫で比売多多良伊須気余理比売を生む。

  

             ┌ミシマタマクシ姫┐┌クシミカタマ───┐
             │         ├┼クシナシ     │
             ├ツミハ──────┘└タタラヰソスズ姫 │
クシヒココモリ────┐│                    │
            ├┴カンタチ┐               │
スヱツミイクタマヨリ姫┘     ├─フキネ       ┌───┘
                  │  ┃        ↓
              フトミミ┘  ┃──────クシミカタマ
                     ┃
              サシクニ──ワカメ
  
  

『ついに因みて ミゾクイの タマクシ姫も 孕む故 ワニ乗り 阿波へ 帰る内』27文
『生む子の斎名 ワニヒコは クシミカタマぞ 次の子は 斎名ナカヒコ クシナシぞ 青垣殿に 住ましむる』27文
『後にクシナシ 神となる に乞われて 御使棄つ  故にツクシの 御幸乞ふ』27文
『これに散けて コトシロは イヨに留まる その妻は イセに詣でて サルタヒコ 称ら為すをば 身に到り そこで生む』28文
『" 立てん" と 諸に問ふ ウサツが申す "コトシロが タマクシと生む 姫 タタラ ヰソスズ姫は 国の色 阿波宮に坐す"』29文

  

  

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