【斑・駁】
交じるさま。
「ふつ(打つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う・交じる」などの意。
【藤・縁】
合わせ。まとまり。房。 連なり。蔓。 関連。
『たこのうらひと ふちのはな ささくるゆかり はらみゑて なおうむみうた』ホ32 |
「ふつ(付つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う・集まる・まとまる・連なる」などの意。
変態:「ふさ(房・総)」「ふし(藤)」
類語:「ゆかり(縁)」「けゐ(契・係)」「ゑにし(縁)」「ゆひ(結)」
【縁】
沿い。端。果て。限り。際。境界。
『ふちおかあなの おしほゐに うふやのみみに あれませる おしほみのみこ』ホ6 『たこのうらひと ふちのはな ささくるゆかり はらみゑて なおうむみうた』ホ32 |
「ふつ(付つ/棄つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合う・添う・沿う」、裏を返せば「B:
離す・分ける・限る」などの意。
変態:「はし(端)」「はた(端)」「いそ(磯)」「きわ(際)」「うと(鵜戸)」「うた(宇陀)」「すち(筋)」「つち(辻)」
派生語:「ふちおか(縁丘)」
【淵】
負の方向に離れるさま。 沈んだ所。深み。
『かたふちに あみはりわたし めろよしに よしよりこねい しかはかたふち』ホ10 『かくやまうつし みやのなも はせかわほりて あすかかわ ふちおたとなす』ホ24 『ぬかれぬたちに ゐいりねは やみやみふちに きえうせぬ よにうたふうた』ホ34 |
「ふつ(失つ・落つ)」の名詞化。
ここでは「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・静まる・隅にある・果てる」などの意。
変態:「おち(落ち)」
派生語:「かたふち(片淵)」
【(悉・太・全・満)】
正の方向に離れるさま。「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」さま
『ふちこまお ゐらかうかちて なけいるる』ホ7 |
「ふつ(悉つ・沸つ)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などの意。
変態:「ふし(悉・富士)」「ふと(太)」「いつ(至・逸)」「また(全)」「いた(甚)」「むち(むっちり)」「ふた(豚)」
【(付・打・扶持)】<人名>
合せ。束ね。治め。統治者。
●=ヤマシロフチ 山背国を治める者。山背国造。
『ふかかあひ みてくらおさむ みをやかみ やましろふちか みあえなす』ホ37 『ふちかめの かりはたとへも みをやわけ ゐいしたりひこ』ホ37 |
「ふつ(付つ・打つ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす・束ねる・治める」などの意。
10/10/14
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