スワ

→ 語義
  

1. そら。さあ。
2. 諏訪。聳。岨。 =シナノ(信濃)スルガ(駿河)カヒ(甲斐)

 
長野県諏訪市、諏訪大社 (すわたいしゃ)
  

『取る手も岩の ミカツチが 捕へて投ぐる 葦萱の 恐れて逃ぐる シナの海 "すわ" と言ふ時 畏みて』10文
『捧げ物 各々マクワ 一籠と 八十喜びて 雲路分け シナノスワより 導けば』24文

  

  

スワカミ・スワノカミ

→ 語義
  

諏訪守。
諏訪を治める国守。

1.タケミナカタ
2.シナノの四県の県主。
  

『やや人となる スワの守 "シナノは寒く 鳥獣に 寒さ凌ぐ"と 乞ふ故に』15文
『行く皇宮は ヤマスミの 道迎えして 御所に スワ守 会えば すばしりて サカオリ宮に 入りまして』24文
『先に御子 三人生む時 シナノより 四科県の 主来たり アマテル神の 例あり 胞衣乞ふ時に』28文

  

  

スワハフリ

→ はふり

  
諏訪祝。
諏訪のハフリ。 =スワカミ(諏訪守)。
オオヤマトフトニ
(7代孝霊天皇) ハラ山の絵を奉る。 
ヤマトタリヒコクニ
(6代孝安天皇) の時、同じハラの絵を奉っているが、そのときは駿河宮のハフリであった。
  

■スルガ宮=スワ宮。スルガというのは今の駿河とは違い、甲府辺りを言うのではなかろうか。サカオリ宮も『スワのサカオリ』と『ハラミのサカオリ』の二つのサカオリ宮があって、『スワサカオリ宮』=『スルガ宮』なのではないのか。
  

『九十二年春 駿河宮 ハフリ ハラの絵 奉る 御子申せども  受けず』31文
『翌日十二日 朝 スワハフリ ハラ山の絵を 奉る 君 これを褒む』32文
この絵を見れど 貴なで高く これを棄つ 今 山・沢の 絵合せは 割札 合わす 吉き兆』32文

  

  

スワサカオリ

→ 語義
  

諏訪酒折。
サカオリ宮は『スワのサカオリ』と『ハラミのサカオリ(ハラアサマ宮ムメ大宮)』の二つあったように思われ、スワサカオリ宮はスルガ宮とも言った。 
スルガは現在の駿河ではなく甲府辺りを言い、諏訪の国に属したのではないだろうか。 

  
孝霊天皇の治世から五百年ほど前に、ハラミ山(富士山)は噴火している。これによりハラミサカオリは危機に曝される。幸いに最悪の被害は免れたものの、これがスワサカオリ建設の契機となったと推測する。
ヤマトタケが東征の帰路に立ち寄ったのは『スワサカオリ』であり、一方、ハラの宮を写して楽しみたいとしたサカオリ宮は『ハラミサカオリ』であろう。その頃『ハラミサカオリ』は姿を留めはするものの、既に廃宮となっていたものと思われる。
  

諏訪サカオリの タケヒテル  御饗して待つ 山 登り  下るスバシリ 裾 巡り 梅皇宮に 入り居ます』32文
筑波に上り 君臣も 西南経て到る サカオリの 宮に日暮れて 灯 遅く 叱かれば応え』39文

  

  

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