【散り】
離れ。分かれ。分散。散り広がるさま。
『かくひおつみて みたまいる かとはちりけの あやところ』ホ4 『こあおひのみは ここちりと やまはといろの みつのあや』ホ26 『をほとしきくの ちりわたこ ささけてまつる くりみさけ』ミ9 『すゆんちり ことほきすくに みおたもつ よよなからえの ゐわひうた』ミ10 『あにちりの はなもわかみの うつろゐか しのひのこえも なりひひくやは』フあちり |
「ちる(散る)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・分れる」などの意。
【(精・鋭・優・繁・早・騒)】
正の方向に離れる/離すさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま
『こあおひのみは ここちりと やまはといろの みつのあや』ホ26 『いのちりの あらそうみつの くにのこと きみかひらへに ひきやちるらん』フいちり 『へのちりは つきほもとみも たみわさも つまのうつくに やみやちるらん』フへきに |
「ちる(精る・聳る・繁る・優る)」の名詞化。
ここでは「D:
正の方向(大・多・太・高・前・熟・明・沸)に離れる/離す」で、「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」などの意。
【(垂)】
負の方向に離れるさま。「下がる・地に下る」さま
『こあおひのみは ここちりと やまはといろの みつのあや』ホ26 |
「ちる(垂る)」の名詞化。
ここでは「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」などの意。
【塵】
1.離れ。散り。反り。それ。外れ。曲り。ねじけ。
2.負の方向に離れるさま。 汚穢。隈。枯。ごみ。屑。
『みのちりひれは かはきえて たまふをしては ひかはかみ』ホ9 『たからあつめて くらにみつ ちりやあくたの ことくなり』ホ13 『ちりとあつめて よにせまり うらやむものか かむゆえに』ホ13 『はやちれは ちりとすてられ よそのはな めすときはその はなさかり』ホ16 『ありつよの はらみつほしき ちりおひるめし』ホ40 『をのちりの たみはひおけす あらそひの おとかみたれは をもやちるらん』フをちり 『しのちりの そしりもうそと おもひくさ ものぬしならて ものやちるらん』フしちり |
「ちる(散る/垂る)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・反る・それる・曲る」、また「E:
負の方向(小・少・細・低・後・粗・暗・静)に離れる」で、「下がる・勢いを失う・劣る・縮小する・沈む・隅にある・果てる」などの意。
変態:「しり(尻)」「しれ(痴れ)」「たり(垂り)」「たに(谷)」
類語:「かは(曲・汚)」「かさ(瘡)」「くま(隈)」「あか(垢)」「あくた(芥)」「かれ(枯)」「くも(雲・蜘蛛)」「かす(滓)」「くそ(糞)」
10/09/12
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