むな　　ムナ　　muna

【胸・棟・宗・旨・(上・前・表・陽・主・央)】
正の方向に離れるさま。「上がる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・中心にある・至る」さま
　●高み。上。頂。中心。

『そことなか　かみわたつみの　みかみうむ　これむなかたに　まつらしむ』ホ5
『みそとせややに　のひさかゑ　もものつくりき　みものはり　ゐもはむなきそ』ホ17

　●中心。核。本源。本質。心。中子。　主たる部分。趣旨。骨子。経。　⇔ みなもと(鄙下)・貫

『かみみつはめお　まねくとき　ほのほきゆれは　むなさわき』ホ8

　●上。表。前。先。先行するさま。　陽。

『をせのむなもと　ひとまろめ　ゐものみなもと　つきとこり』ホ14
『しとなめきつな　むなかひも　しほてにそえて』ホ192

　
「むぬ(熟ぬ・蒸ぬ)」の名詞化。
ここでは「D:正の方向(大・多・高・央・前・熟・明・沸)に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・至る・中心にある・主導する」などの意。

【空】
空いているさま。何もないさま。空白。

「むぬ(免ぬ・無ぬ)」の名詞化。
ここでは「B: 離れる・掃う・退く・空く」などの意。

変態：「むた(無駄)」
類語：「うつ(空)」「から(空)」「そら(空)」「む(無)」
派生語：「むなし(空し)」

09/11/08