みは  ミハ  miha

  

【(衣・上衣)】【(御衣・御機)】
1.(身に)合わすもの。衣服。着物。 =は(衣・機)

みはさためつるきなのあや』ホ23
『わかむすひ このこおくわに いとなせは ここりひめゑて みはささく』
ホ24
『をこたまの かみをまつりて ゐくらたし みはさしつくり』ホ24
『こうすきみ おとめすかたの みはのうち つるきかくして』ホ38
みはわたぬきて つきなかは さひらきまつる ゐなるかみ』ミ7
『なかつきは おおとしつける ここのみは かさねここくり ひとよみき』ミ7
『もにぬえる みははたやすく あらためす もとのわかみに くらへぬうなり』フもちり

2.(上半身に)合わすもの。 ⇔も(裳)みも(裳)

『ちよみくさ みはもにしみて さまうつす』ホ24

3.1・2の尊称。

『あかひこくわに ひくいとお なつめかおりて うふきぬの みはたてまつる』ホ4
『おはひめか こゑねのくにに みはおりて たてまつるとき』ホ4
『みのらすみその にいなめの かんみはおれは とのけかす』ホ7
『またかなさきは すみよろし かみのをしてと みはのそをたまふ』ホ8
『いとふそよすち よりあはせ めをはふたえの みはとなす』ホ16
『このみはめして あさことに あめつちまつり たらちねに つかふみこころ』ホ16
『このあきみつほ ちからなす かれやまはとの みはとなす』ホ24
『あやにはおとめ おるにしき おおなめまつる みははこれ』ホ24
『こあおひのみは ここちりと やまはといろの みつのあや』ホ26
みはのなも さいあいへしと いせのみは うふきにもちゆ もとおりそ』ホ27
みよのみははこ みをしてと なんちかすかよ のこしもの』ホ28
『かすかもふさく みねにゑる みはのあやくさ ちよみかや』ホ32
『かしまひてひこ ときひこも おとひこみたり みはたまふ』ホ39
『おおかふとのは かむりみは みはしらもちて とみやたり』ホ40
『おしやますくね かふりみは よはきしもちて とみむたり』ホ40
『おおたんやわけ かふりみは つるきささけて とみそたり』ホ40
『あぬうなる みはのゆかりは さをしかの もすそにみつる めくみぬうなり』フあぬう
『をぬうなる みははもすそも ほころひす つうしよこへの いともかしこし』フをぬう

4.政事。 =みはた(御機)

『をぬうなる みははもすそも ほころひす つうしよこへの いともかしこし』フをぬう

5.政事を委任する時に授ける物実。 

『またかなさきは すみよろし かみのをしてと みはのそをたまふ』ホ8
『かしまひてひこ ときひこも おとひこみたり みはたまふ』ホ39

 
[1]
みふ(見ふ)」の名詞化。
ここでは「A: 合わす」の意。
[2]
み(御)」+「はも(衣裳)」の短縮。
「はも」は「はむ(嵌む・食む)」の名詞化で、元来「(身に)合わすもの」また「織り・結い・機」の意。
それが「うは(上)・は(衣)」と「しも(下)・も(裳)」の意味も持つようになったようだ。

類語:「は(衣)」「みはた(御機)」「はも(衣裳)」「みはも(御衣裳)」「みそ(御衣)
関連語:「合羽」

  

10/07/21

  

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